日本製鋼所 子会社で検査データ不正

日本経済新聞は5/8、「日本製鋼所子会社、鉄鋼部材で検査データ不正 火力発電向け」と報じました。子会社の日本製鋼所M&E(北海道室蘭市)が生産した鉄鋼部材で検査不正があったということです。この時点で親会社も子会社も何の開示も行っていませんでした。

日本製鋼所

日本製鋼所は原子力や火力、水力などの各種発電設備で使われる大型鋳鍛鋼や、各種鋼板、圧力容器など、エネルギー産業を支える鉄鋼関連製品を手掛ける大手メーカー。ミサイル発射装置など、防衛関連機器の製造・販売も手掛ける東証プライム市場上場企業です。

不正の概要

火力発電所で使うタービンの軸材であるロータシャフトなどにおいて、顧客との契約で示した品質基準を満たしていないのに、検査データを書き換え、基準を満たしているように装っていたということです。顧客に示した検査をしていないのに、検査したように装ったケースもあったそう。

不正は2000年ごろから続いていたようで、今年に入って日本製鋼所M&E社内からの指摘で発覚したとしています。既に外部の弁護士らによる第三者委員会を設置して詳しく調べているようです。

順番がめちゃくちゃ

これらの報道を受け、日本製鋼所は5/9早朝に初めて報道されたことが事実であることを認める開示。同日に開催された取締役会で審議し、12:25になってやっと正式な開示が行われました。

一連の流れ、そもそもは読売新聞の取材に対し、5/7に日本製鋼所の幹部が不正を認めたということらしいです。順番がめちゃくちゃですね。メディアにリークしたのちに取締役会で審議。もうこれ以上は隠し通せません・・・みたいな感じでしょうか。

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