東京地検特捜部は5/16、再生可能エネルギー関連事業を手掛けるAbalance(エーバランス)元執行役員(60)を金融商品取引法違反(インサイダー取引)の疑いで逮捕しました。未公表情報をもとに自社株を取引した疑いだそうです。
Abalance(エーバランス)
Abalance(エーバランス)は、ベトナム子会社を通じた太陽光パネル製造事業を中核に、太陽光発電システムなどの販売と売電事業を行うグリーンエネルギー事業などを手掛ける企業。海外売上高比率が9割以上を占める東証スタンダード上場企業です。
インサイダー取引
太陽光パネルを製造販売するベトナム子会社が工場建設に向けて不動産などを取得する決定をしたとの重要事実を知り、当該重要事実公表前にエーバランス株1万9400株を約5300万円で買い付けたというもの。2,000円台だった同社株は公表直後5,000円台まで買われています。
なぜこんな経歴を持つ男が?
重要事実を事前に知りうる立場(執行役員)の人物が、公表前に自社株を買い付けていたという、非常にシンプルな事件なんですが、この男の経歴を見てビックリ。
日動火災海上保険→東京証券取引所→日本先物取引協会→日本証券業協会→ジャスダック→大阪証券取引所→株式会社 FPG→ジャパンインベストメントアドバイザー→日本證券新聞社取締役→その後は省略。
途中で社名が変更になったものもありますが、東京証券取引所に通算で20年も務めた人です。インサイダー取引を規制する側にいた男がなぜ、こんな初歩的な違反行為を?これ、かなり謎です。