永大化工 これまで開示してこなかった従業員の過労死巡る訴訟で和解

永大化工は6/2、「和解による訴訟の解決に関するお知らせ」を公表しました。2021年4月5日付けで、同社元従業員の遺族3名から同社ほか2名の安全配慮義務違反等を理由として損害賠償請求の支払いを求め提起された訴訟で、和解が成立したということです。

永大化工

永大化工は、異型押出成形加工を中心とするプラスチック製品のメーカーで、自動車用品関連と産業資材関連の2分野の製品を製造販売する企業。カーマットのリーディングカンパニーだそうな。東証スタンダード上場企業です。ちなみに先日火災事故で取り上げた永大産業とはまったく別の会社です。

訴訟の概要

今回の開示では、「2018 年4月5日に当社の元従業員が死亡した件について、当該元従業員のご遺族3名から、当社ほか2名の安全配慮義務違反等を理由として、2021 年4月5日付けで損害賠償請求100,057 千円(弁護士費用含む)及び遅延損害金の支払いを求めて訴訟の提起がなされていた」。とだけ、説明されています。

当時の報道では、亡くなったのは44歳の男性で、奈良事業本部(奈良県香芝市)で品質保証室長として勤務されていた方。ベトナム工場で発生した製品不具合のクレーム対応などに追われ、くも膜下出血で倒れて死亡したという事件だったようです。

約1億円の損害賠償請求で、9,000万円で和解ということです。ご遺族もまぁ納得、でしょうか。開示では亡くなられたいきさつについては伏せられており、同社ホームページの過去の「IRニュース」でも、死亡事件も訴訟提起に関する情報も公表されていません。

もうひとつ、「ニュース」というコーナーもあるんですが、こちらはなぜかリンク切れで閲覧できませんでした。徹底的に当時の情報を遮断しようとしてるんだろうか。なんか、ヤな感じです。

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