出光興産は5/20、「昭和四日市石油株式会社における製品試験に関する不適切行為についてのお知らせ」を公表しました。今月上旬に東亜石油での検査不正が発覚したばかりの出光興産でしたが、別の子会社でも同様に検査不正が行われていました。
出光興産
先日は東亜石油を中心に書きましたが、今日は親会社の出光興産を中心に書きます。出光興産は大手石油元売りの一角です。石油製品・石油化学製品を精製販売しているほか、原油・石炭生産なども手掛けています。2019年に昭和シェル石油と経営統合してできた東証プライム市場上場企業です。
昭和四日市石油株式会社
昭和四日市石油は未上場企業で、出光興産が75%の株式を保有する出光興産の連結子会社です。資本金は40億円で、従業員580名の会社ですね。出光興産が輸入した原油を受託精製し、石油製造及び石油化学の原料を安定供給することを目的とする会社だそうです。
同社のホームページでは、「安全を優先し、環境に優しい製品づくりを行っています」などと書かれていますが、いきなり怪しくなってきますね。さらに、同社が掲げる企業倫理には、「事業のあらゆる面において誠実と公正を本旨として行動する」とも書かれてます。
出光興産の問題
行われていた不正、基本的に東亜石油と同じ感じですね。「規定の試験方法を遵守していない」、「実際には測定していないにも関わらず、試験成績表に記載している」といった不正の類型が示されています。いつ頃から不正行われていたのか、などの詳細については今のところ開示されていません。
東亜石油に続いて昭和四日市石油。出光興産としての子会社管理が本格的に問われることになりそうです。