第一カッター興業 調査結果報告書を公表

不正資金流用疑惑について、第三者委員会を設置して調査を行っていた第一カッター興業は10/8、「第三者委員会の調査結果報告書の受領に関するお知らせ」を公表しました。委員会の設置が8月上旬でしたから、約2カ月間の調査となりました。

調査結果の概要

同社連結子会社の㈱光明工事において、一部の役職員が内部書類の偽造等による旅費の過剰計上により、「旅費交通費」の名目で資金を引き出し、この資金を接待等に費消していたという事案(不正な資金流用疑惑)。

そしてもう一つが、㈱光明工事と㈱バランスコントロール(本社:愛媛県松山市)との間において、物品の発注や外注工事の発注が行われており、その一部に利益相反取引に該当する取引や不適切な取引が含まれていた(利益相反取引等)。

調査の結果明らかになったのは以上2事案でした。役職員と表現されている通り、役員も絡んでいます。ただ、報告書では同役員に関して業務上横領罪や特別背任罪を認めるに足りる証拠はなかったとしています。

実名の報告書

通常、調査結果報告書を開示する際、取締役Aとか取締役Bなどと表現するものですが、同社の報告書はほぼ実名で記されています。各取締役の責任の有無に関する記述も全部実名。これって結構珍しいですよね。

今回の不祥事の重さをしっかり受け止め、これを機に会社を変えていこうと、敢えて実名で公表することを選んだんだとしたら、これは非常に評価できることだと思います。

報告書にもありましたが、同社は老朽化した社会インフラの維持や修繕に不可欠なサービスを提供する、社会貢献度の高い企業。ココから本気で社会貢献していただきたいものです。

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