THECOOの損害賠償請求に見る特別調査委員会の費用

THECOO株式会社は9/8、「当社元従業員らに対する訴訟提起に関するお知らせ」を公表しました。インフルエンサー事業部に所属していた元従業員らが、自らが実質的に経営を支配する会社等に対する不正発注を行い、金銭を着服することを繰り返していた事案が発生していました。

独立調査委員会

不正行為の発覚を受け、今年5/2に特別調査委員会を設置して調査を開始。その後調査の過程で新たに不適切な会計処理の疑義が判明したため、5/15に委員の1名である独立役員を交代させ、社外の有識者だけで構成する独立調査委員会へと引き継ぎました。

開示で見えた費用

上記の通り、当初の段階で人の交代はありましたが、調査委員会は5/2にスタートしたとして考えましょう。委員は4名です。その後調査を終え、独立調査委員会から調査結果を受領したのが6/26でした。調査期間はほぼ2ヶ月ですね。

今回の開示で同社は、不正行為を働いた元従業員2名に対して、約2億7,489万円の損害賠償請求を行うとしています。そしてその内訳として、「独立調査委員会及び特別調査委員会による不正調査に要した費用約2億600万円」と説明しています。

4名で約2か月ですから、1名あたり約5,000万円。1か月あたり2,500万円ということになります。凄い金額です。もちろん、調査には社内人員も協力していて、その費用も加算されているでしょうが、、、。不正が発生した際に特別調査委員会でどれだけの損失が発生するか・・・ご参考まで。

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