セルソース株式会社 社員がインサイダー取引で課徴金納付命令

セルソース株式会社は6/30、「証券取引等監視委員会による当社元社員に対する課徴金納付命令の勧告について」を公表しました。証券取引等監視委員会が同日、内閣総理大臣及び金融庁長官に対して、課徴金納付命令を発出するよう勧告を行ったことを受けての開示です。

セルソース株式会社

セルソース株式会社は、医療機関向けに再生医療関連事業を展開する企業。主力サービスとして、脂肪・血液由来の組織・細胞の加工受託サービスを提供。再生医療に関わるコンサルティングサービスや医療機器の販売、脂肪由来幹細胞の研究に基づき開発された化粧品の販売も手掛けています。東証グロース上場企業です。

インサイダー取引の概要

約2年前の話。直近の業績予想値(経常利益7億7,100万円)に比較して、同社が新たに算出した予想値は(経常利益10億600万円)と大きく上方修正されることに。

同社員は、この重要事実を知り、上方修正が公表がされた日より前の二日間で、第三者名義の証券口座で自己の計算において、セルソース株式合計300株を買付価額合計207万1,000円で買い付けたということです。約6,900円程度で買い付けた同社株式は、公表直後に8,400円へ上昇。不正な利益を得ています。課徴金額は約45万円。

同社の開示ではこの社員がどういう職位の方か公表されていません。どこの会社でも起こるような事象ですし、約200万円というどこの会社でも起きそうな金額の取引です。これくらいの取引でもしっかり見付かっちゃうわけです。

さらに、この社員、第三者名義の口座を使用しています。多分インサイダー取引に該当するであろうことを知っててやってるんですね。この辺りを会社側はしっかり認識しないといけません。今回の開示ではそうした真因に迫る考察は感じられません。

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