NHKから国民を守る党 泡沫候補 泡沫とは

先の参院選で泡沫候補扱いされていた、山本太郎氏の「れいわ新選組」、立花孝志氏の「NHKから国民を守る党」が大躍進しました。世界中でポピュリズムの台頭が言われてきましたが、やはり日本にもその時代がやってきたと実感させる出来事でした。両党とも法律的に政党要件を満たしたわけですから、もう泡沫なんて言葉使っちゃいけません。

泡沫 ほうまつ うたかた

今日はこの「泡沫」という言葉について。「泡」も「沫」も「あわ」という意味なんだそうです。「ほうまつ」と読み、「あわ」や「あぶく」の意味です。泡沫候補だとか、泡沫会社などという使い方の場合は、「問題にならないようなもの」とか、「取るに足らないもの」という意味になります。

一方で、「泡沫」は「うたかた」と読む場合もあります。この場合は「はかなく消えやすいもの」のたとえとして使われます。「泡沫の恋」とか「泡沫の夢」などといった使われ方、皆さんも見たことあると思います。こちらはとても美しい日本語ですね。

バブル

泡沫を英語にしただけですが、1980年代の日本で土地の価格が高騰し、日経平均株価が4万円近くまで暴騰したのち、急落に転じた場面のことを指して、「バブルが弾けた」とか、「バブル崩壊」という表現がいたるところで見られました。それまでの当時の好景気をバブル景気だとか、バブル経済などと呼びます。

不動産や株価など資産価格が投機により高騰し、実態から大きく乖離してしまう現象をバブルと言います。当時はこれをまじめに学問しようとする向きもあり、「投機的泡沫理論」などと言って話題になったものです。今はググっても当時の論文とかは出てこないみたいなので、世の中に十分認識されるには至らなかったんですかね。

ちょっとしたことで壊れてしまいそうなはかない恋を表してみたり、欲望むき出しで我先に金儲けに走る投機の世界を表してみたり。「うたかた」と「ほうまつ」。同じ日本語でもこんなに違うニュアンスを表してしまうんですね。

ROESG ROEとESG

8/12付け日本経済新聞に「ESG×収益力で欧米先行 人材・投資呼び込む 企業の持続性重視へ新指標」という記事が掲載されました。企業の収益力を示す指標ROEとESGへの取り組み度合いを掛け合わせたような新指標(ROESG)ということです。今日はROEとESGのおさらいをしておきます。

ROE

ROEとは「Return On Equity」の略称で、日本語では自己資本利益率、または株主資本利益率と言います。企業の自己資本(株主資本)に対する当期純利益の割合を示し、投資家が投下した資本に対し、企業がどれだけの利潤を上げられたのかを見る指標です。

ROEが高いほど自己資本を効率よく使い、利益を上げて能力の高い経営がなされているという評価になります。逆に、ROEがあまりにも低い企業は、資金をうまく使えていないわけですから、経営が下手という評価になり、会社の存在価値も疑われてしまいます。

企業は、自己資本(株主資本)と他人資本(負債)を投下して事業を行い、そこから得られた収益の中から、他人資本には利子を支払い、自己資本には配当を行います。そのうえで残った利益、内部留保の蓄積分である利益剰余金も自己資本に含まれます。

自己資本利益率は古くから投資指標としてありましたが、日本で注目されるようになったのはここ10年くらいではないでしょうか。その間指標が注目されるにつれ、日本の上場企業のROEは上昇し、直近のデータで7%台くらいです。しかし、欧米と比べるとまだまだという水準なんですね。

ESG

ROEに関しては上場企業の開示データで簡単に計算できるんですが、ESGスコアに関しては公式のデータというものがありません。っていうか、そもそも企業の開示に関するルールもいまだ整備中というところですね。そのため、記事で紹介された算出方法でも、「ESGスコアは、アラベスク、サステイナリティクス、FTSE、MSCI、ロベコのESG評価機関5社の2019年3月末時点の評価を用いた。」とあります。

公式のデータがないと書きましたが、6月の日経の報道にこんな記事もありました。「日本経済新聞社グループのQUICKは、ドイツのESG評価会社、アラベスクと提携した。アラベスクが日次で算出する世界の上場企業のESGの点数を機関投資家や金融機関、事業法人に提供する。8月からQUICKの専用端末でも提供する。」

QUICKというのは証券会社には必ず置いてある株価等を照会する端末です。おそらく今月から証券会社では、アラベスクのESGスコアが照会できるようになるんですね。

ITバブル プラットフォーマー・バブル スタートアップ・バブル

1990年代から2000年までの米国を中心としたインターネット関連株の高騰と、その後の急落を指して、ITバブルとかインターネット・バブルなどと言ってきました。英語では dot-com bubble と言うんだそうです。日本でもそれなりにバブルがあって、株式市場も一息入れました。この時期以外は全然さえない時代でしたからね。

プラットフォーマー・バブル

以前にも書きましたが、いわゆるGAFAと呼ばれるITの主要企業は、無料で集めたデータを囲い込み、利活用するというビジネスモデルで、大きく成長してきました。が、しかし、その情報管理の実態や納税の在り方などで今やキリモミ状態です。とりあえずGAFAが目先復活しそうだという見方はほとんど聞くことがありません。

スタートアップ・バブル

何でもバブルって呼んじゃってますが、バブルに値する騒ぎようだったと思います。過去形で書いてしまいましたが、このスタートアップ企業を巡る提携や買収という大企業の対応も、見ていてもうそろそろ山を越えたんじゃないかなという気がするわけです。

最も象徴的なのが、米国で5月上旬に上場したIPO:ウーバーテクノロジーズの株価です。一時は史上最大のIPOみたいなこと言ってましたが、かなり控えめな公開価格45ドルになり、上場後はそこからも下げてしまったまま。公開価格を上回ることなく、今でも43ドル台と低迷しているようです。ちなみに、それより少し前に公開した同業のリフトはさらに残念なことになっています。

これらをライドシェア独特の問題であったり、ビジネスモデルの問題と捉える向きもあろうかと思いますが、kuniはスタートアップ全体に対する期待と現実のギャップに気が付き始めたんじゃないかと捉えています。つまり、スタートアップのバブルはもう弾けてしまったんじゃないかと。

ITバブルから20年

IT関連株が高騰したのが1998年から2000年。この間日経平均株価は5割ほど上昇しました。バブルが弾けたのちには、約2年間で日経平均は2万円台から7000円台まで下げています。同じころ、金融の世界では大銀行への公的資金の注入が始まり、りそなが国有化されるなど、金融機関は窮地に追い込まれていました。

伝統的な金融機関が追い詰められる一方で、IT関連がもてはやされるという構図は、まさに現状と酷似しています。前回バブルから約20年になります。10年ごとに成長株相場と公益株相場が交互に繰り返しているという見方をする人もいます。そういう意味でも節目になるのか。このあと5Gというお祭りが控えているわけですが、プラットフォーマー、スタートアップに引きずられる格好で、IT全体のバブルまで弾けてしまうのでしょうか。

金融機関の高齢者勧誘ルール

3連休の日経電子版の記事に「その投信・保険、本当に必要? 高齢者でトラブル多く」というのがありました。この記事は電子版だけなんでしょうかね。このところのゆうちょ銀行、かんぽ生命の投資信託や保険の不正販売を受けた、高齢者等へ注意を喚起する記事です。

国民生活センターに寄せられた相談から、十分な説明を受けないまま契約に至った高齢者の取引事例が紹介されています。最近は国内金利の低下で円建て商品の提供が困難になってますので、当然、米ドルや豪ドルなど外貨建て保険の取り扱いが増加、これをめぐるトラブルが目立ってきているという内容。

高齢者勧誘ルール

日本証券業協会が高齢者取引のガイドラインを定めており、ほとんどの金融機関がこれに沿った社内ルールを整備しています。記事では以下のようなことが書かれていました。

「多くの金融機関が無理な販売に歯止めをかけようと社内規定をつくりながら、現場で徹底していない現状が明らかになった。保険商品の内容を複数回にわたって説明するルールを設けている金融機関は78%だった一方、実施率は61%にとどまった。69%の金融機関で親族の同席を求めるルールがあるのに、実行に移されている割合も30%と低調だった。」

これはちょっと読む人を誤認させかねない書きぶりですね。複数回に分けて説明するルールを設けても、顧客が強く要望する場合はやむを得ず一度の説明で済ませてしまうこともあるでしょう。親族の同席についてはより深刻で、高齢の顧客がその資金の運用について、親族に知られたくないという方は少なくありませんし、同席すべき親族がいらっしゃらない方だっていらっしゃいます。

そういう高齢の顧客が一定程度居るため、これらのルールはマストにはできないんですね。おそらくどの金融機関でも、顧客がどうしてもそう希望される場合は、その証跡を残すことで例外的な対応をすることを許可していると思います。

しかしながらこの記事では、例外対応等には言及することなく、単に「金融機関自身が設けた社内規定を全然守っていない」ように伝えてしまっているわけです。高齢者を保護することは大切ですし、不適切な勧誘をしている金融機関があることも事実ですが、もう少し丁寧な(正確な)記事を書いてほしいものです。

野村證券 → 日本郵政 → 金融庁

野村證券は不適切な情報伝達問題で、4月のかんぽ生命の売出幹事証券から外され、今秋の日本郵政株式の3次売却においても主幹事から外れました。今度は野村を外した郵政グループのゆうちょ銀行とかんぽ生命が不正販売。ゆうちょ銀行とかんぽ生命の件は金融庁から行政処分を受けることになるでしょうね。

野村 日本郵政の意趣返し

野村がかんぽ生命や日本郵政の売出しにおいて幹事を外れたのは、野村不動産の買収交渉が上手くいかなかったことに対する日本郵政の意趣返しでは、、、と言われたことがありました。野村から話を持ち掛けておきながら、野村が途中で降りてしまった。みたいな。

この両社の間には、当初野村が日本郵政を振り回し、その後野村が不祥事で躓くと、日本郵政がやり返す、みたいな面白い展開があったわけです。

日本郵政と金融庁の関係も

しかし、今度は日本郵政傘下のゆうちょ銀行とかんぽ生命が不正な販売や契約という話になってしまいました。新聞等では金融庁が行政処分を行うかどうかに注目。などと言ってますが、間違いなく処分は出ると思います。実はここでも両者に因縁の関係があるんですね。

そう、ゆうちょ銀行が扱う貯金の預入限度額を1300万円から2600万円に倍増した件です。金融庁は、大幅な預入限度額の引き上げは民業圧迫につながるとして、強く抵抗してきました。しかしながら、参院選をにらんだ政治決着の流れに押し切られてしまいました。金融庁が日本郵政にしてやられた格好です。面目丸つぶれですね。

それから半年、今度は郵政がやらかしてしまったわけです。当然金融庁の出番です。まさに意趣返しといった展開になりそうです。

客観的に見ても

野村と日本郵政、日本郵政と金融庁、という意趣返し合戦の構図を見てきましたが、今回のゆうちょ銀行とかんぽ生命の不正は、過去の経緯を切り離し、客観的に見ても、金融庁が日本郵政に行政処分(業務改善命令)を発出する十分なレベルだと思います。日本証券業協会のガイドライン違反に、保険業法違反。ここで処分を行わないと、今後のその他金融機関に対する検査と処分に大きな影響を与えてしまいます。

最近の行政処分事例としては野村證券がありました。野村の不適切な情報伝達の件、法令や規則には違反していません。それでも金融庁は「業務の運営の状況に関し、公益又は投資者保護のため必要かつ適当であると認められるとき」、と判断し、金商法第51条の規定による業務改善命令を出しています。