テラ(2191) 証券取引等監視委員会が強制調査

テラ株式会社は3/6(土曜日)、前日にテレビ朝日(テレビ朝日が配信しているニュースサイト) にて報道されたニュースを認め、金融商品取引法違反の疑いで同社取引先等が強制調査を受けている関係先として強制調査を受けたことを公表しました。関係先?なの?

新薬開発を材料に急騰

ジャスダック上場の医療ベンチャー企業「テラ」と「セネジェニックスジャパン」は昨年4月、新型コロナウイルスの重症患者を治療する薬を開発するため、メキシコで臨床試験を始めると発表。鳩山元総理やオバマ前米大統領の名前まで出てきて話題になりました。

4月中旬までは150円程度だったテラの株価は、上記新薬開発の材料でストップ高を繰り返し、6/9には2,175円まで暴騰しました。が、その後、臨床試験の信憑性が疑われはじめ、株価は下落、3/5の同社株価は255円になっています。

昨年12月、東証からは改善報告書の提出命令を受け、提出するも記載された内容が明らかに不十分であるとして再提出を求められていました。そしてとうとう、上記のような株価の動きに関して、証券取引等監視委員会が金商法違反の疑いで両社を強制調査、ということになったんですね。

監査等委員である取締役1名に対する辞任勧告

テラは今年2/15、「監査等委員である取締役1名に対する辞任勧告の決議について」を公表しました。同社取締役会の審議内容がインターネット上で公表されるなど、極めて不適切な事態を引き起こしたため、というのが辞任勧告の理由です。

この取締役(社外取締役)はセネジェニックスジャパンの代表取締役だった人で、昨年12月には同社代表取締役を辞任しているようです。どうやらこの人が新薬臨床試験等の情報発信源のようですね。強制調査の結果が公表されるのはまだまだ先になりますが、かなり大きな事件になりそうです。

第一商品 日本版SPAC?

以前当ブログでも取り上げた第一商品。取締役会長、代表取締役社長、経理担当役員などが関与した不正会計で行政処分を受け、売上高の96%を占める貴金属、農産物など主な商品先物取引業を他社へ譲渡。ほぼほぼ箱企業になってしまいました。

株価はというと

直近開示された2021年3月期 第3四半期決算短信では、稼ぎもなくダラダラと赤字を垂れ流している様子が見て取れます。株価の方もこのところは160円を挟んで上下10円程度の動き。ほぼ無風状態でした。

そんなところへ、2月下旬の数日間出来高が増加。今月に入ってまた死んだふりしてますが、何やら仕込んでいるというか、仕組んでいる輩でもいるのかといった感触です。出来高の増加はその後の株価上昇につながることが多いので、当然この後の株価動向が気になります。

昨年末の第三者割当増資

昨年12/16、「第三者割当増資による新株式発行の払込完了に関するお知らせ」が公表されています。385万株(@149円)で5億円強の調達になりますが、実際にはクラウドバンク株式会社11株の現物出資を受ける形だったようです。

クラウドバンク株式会社は日本クラウド証券が運営するクラウドファンディングのようなんですが、内容がいまいちよく分かりません。ただ、次の段階で両社から役員が第一商品に入ってきたり、クラウドファンディング事業を第一商品が取り込んでみたり、、、といったことになれば、ほぼ裏口上場の完成ですね。

タイトルには日本版SPACなんて書きましたが、箱だけで上場しておいて、後に出資先企業に化けることで、煩雑な上場審査を避け、時間とコストを節約するという面では、裏口上場も似たようなもんですよね。第一商品の今後の動向、注目しておく意味がありそうです。

サンデンホールディングス(6444) ハイセンスの傘下に

サンデンホールディングスは3/1、第三者割当増資による新株の発行を公表しました。割当先は、中国ハイセンス・ホーム・アプライアンス・グループが設立予定の特別目的会社です。このニュースを受け、翌日のサンデン株式はストップ安の383円(80円安)となりました。

第三者割当増資の概要

割当先として出てきたハイセンス。そう、テレビやエアコンなどの生活家電、見たことありますよね。あの中国の家電メーカーです。シャープに続いてサンデンも外資傘下の企業に。シャープは台湾企業でしたが、サンデンは中国企業。どうなりますやら。

発行価額は1株当たり256円で、発行価額の総額は214億円です。で、今回発行される新株は8,362万株。同社の現在の発行済株式数が2,800万株ほどですから、なんと3倍の新株が出てくることになります。この大規模な希薄化を嫌ってストップ安ということのようです。

そういえば、昨年6月に事業再生ADR手続きの申込みを決議し、事業再生実務家協会に対し申請を行い、同日付けで受理されたことを公表した、、、その翌日もストップ安でした。(事業再生ADRについては過去の記事で説明してますのでご参照ください)

経営陣は?

先述のシャープは2016年に鴻海精密工業の子会社となり、業績をV字回復させました。その後、足もとではもたついてるみたいですが。親会社No2が社長として乗り込んで、コスト管理を徹底していったんでしたっけ。役員報酬で揉めたどこかの自動車会社のようですね。

サンデンの場合もやはり、ハイセンスから経営陣が乗り込んでくるんでしょうね。3/1の開示では、第三者割当と臨時株主総会の開催に関する情報のみでした。が、いずれ近いうちに経営陣の交代に関する開示も出てきそうです。

Casa(7196) 特別調査委員会 調査報告書を公表

週刊文春に、社長のパワハラや反社会的勢力との繋がりを追及された東証一部上場のCasa。特別調査委員会を設置し調査を実施していましたが、2/26、最終調査報告書を受領し公表しました。報告書の調査結果を受けて、文春はどう動くのでしょうか。

報告書の概要

調査の結果、同社代表取締役と反社会的勢力との間には一切の関係が認められなかったとしています。また、同じく代表取締役による役職員に対するパワーハラスメントも、認められなかったということです。

そもそも報道された情報は、同社元取締役のA氏が文春に提供したもののようです。取締役としての職責を果たすことができず、子会社の代表取締役に。また子会社においても同様に職責が果たせなかったみたい(報告書は任務懈怠と言い切ってます)。

監査役会からもそのことを指摘されており、社内でも相当評判悪かったようですね。その責任を追及されたA氏が、子会社代表取締役及び同社執行役員を辞任することを申し出た社長室で、逆切れして代表取締役に暴力をふるったという経緯なんだそうです。

代表取締役

暴力を受けた代表取締役、売り言葉に買い言葉って場面での発言が文春に取り上げられたようで、報告書では次のように表現されています。「某週刊誌の記事は、A氏の言い分に沿って編集され、恣意的に当社代表取締役の発言の一部だけを取り上げたものであり、事実関係を正確に報道したものとは認められない。」

なお、この報道でCasa株式は大きく下げましたが、A氏は報道の一か月ほど前に同社株1万株を売り抜けていたという話まで出てきます。

いやぁ、、、文春が描いていた代表取締役像と報告書が描く像がこれほどまで違うとはねぇ。驚きの結果です。物事、一方向からだけ見て、判断するのは危険ですね、ホント。反省、反省。

オリンパスの劣化が止まらない 希望退職者募集

オリンパスは2/26、「社外転進支援制度の実施結果に関するお知らせ」を公表しました。あまり聞かないタイトルですが、要は希望退職者の募集結果ですね。同社および同社国内グループ会社を対象に、950名を予定していたところに、844名の応募があったようです。

粉飾決算

オリンパス事件。社名が事件名になるほど超デカい不祥事でした。バブル当時は多くの企業が「財テク」に走り、バブルが弾けたとたんに巨額の損失を抱えました。オリンパスはその投資による損失を簿外に移し替える「飛ばし」という不正を行います。いわゆる損失隠しですね。

さらに、この損失の隠蔽は続けられ、その補填のために巨額の企業買収を繰り返すといった不正が続きました。2011年にイギリス人経営者マイケル・ウッドフォードがこの不正を正そうとして解任され、これを契機に不正の全貌が明らかになりました。とてつもなく凄い事件でした。

1990年代から始まり、2011年に発覚です。20年間隠し続け、そのあと処理(もちろん不正です)に専念してきた旧経営陣。当然企業としての競争力は低下せざるをえません。

映像事業の譲渡

その後もオリンパスの劣化は続きます。スマホに取って代わられたデジタルカメラなど映像事業も不振を極め、今年1月とうとう映像事業を手放しました。ニコン、キャノンも同様に苦しんでいますから、これはオリンパスだけというわけではありませんけどね。

社外転職支援制度の実施

映像事業を売却し、内視鏡を中心とした医療事業に経営資源を集中する計画を打ち出していて、今回の希望退職の募集はこうした事業再編の一環と説明されています。粉飾決算に始まり、事業の再編・再スタート、ここまで結局30年を要したわけです。こんなことでは事業環境の変化についていけませんよね。