事故物件の告知 国が不動産契約で指針案

5/30付の日本経済新聞に、「事故物件の告知、病死は不要に 国が不動産契約で指針案」という記事がありました。国土交通省が、入居者らが死亡した「事故物件」について、不動産業者が売買、賃貸の契約者に告知すべき対象をまとめた初めての指針案を公表したとのこと。

指針の概要

事故物件は宅地建物取引業法で告知の必要があるそうですが、明確なルールがなく具体的な扱いは業者の判断に委ねられていたんだそうです。だから、住んでみて事故物件が分かってもめ事に、なんてのをよく聞くわけですね。

指針案の概要は、住んでいた人が、病気や老衰、転倒事故により死亡した場合は告知の対象外。殺人や自殺、火災による死亡は告知すべきだとしています。また、賃貸物件は発生から3年経過すれば告知は不要。ちなみに、売買物件は参考ケースが少ないため、期間を当面限定しないとのこと。

病死を告知の対象に含めると、単身高齢者の入居受け入れに影響することにも配慮したということ。確かにおっしゃる通りだと思います。上手く整理され、考え方が明示されましたが、指針ですので強制力はありません。

パブリックコメント

日経で、「6月18日まで一般から意見を募った上で決定する」と書かれてましたので、パブリックコメントを覗いてみました。ありました。当該指針案の正式な名称は、「宅地建物取引業者による人の死に関する心理的瑕疵の取扱いに関するガイドライン」です。相変らず長いタイトル。

読んでみて気になったこと。「宅地建物取引業者が本ガイドラインに基づく対応を行った場合であっても、当該宅地建物取引業者が民事上の責任を回避できるものではないことに留意」。とあります。

つまり、ガイドラインに告知不要と整理されていたとしても、もし訴訟になればガイドラインが助けてくれるわけではないと。これだからガイドラインってヤツは扱いにくいんですよね。良い業者はより幅広に告知せざるをえません。

ひらまつ 2021年3月期決算発表

高級フレンチのひらまつは5/28、2021年3月期の決算を発表しました。売上高が前期比-36.6%、最終利益も41億円の赤字。新型コロナの影響をもろに受けた格好で、非常に気の毒な数字となりました。

創業者との問題

当ブログでも取り上げてきたように、同社は創業者である平松氏との間ですったもんだし、ようやくこの問題が片付いたのが今年3/2でした。その直後の3/21には緊急事態宣言も解除され、事業環境が一気に好転するかと期待されました。

が、しかし、4/25には再び緊急事態宣言が発出され、その後5/11までとされていた期間が延期され、6/20までということになっています。創業者とコロナでかなり痛い目に遭ってますね。

ひらまつの事業

高級フレンチのひらまつ、と当ブログでも紹介してきましたが、事業内容を見るとこれまた同情してしまいます。同社が短信等で公表しているセグメントとはちょっと違いますが、大きく見て3つの事業からなっています。

主力はレストラン事業。続いてブライダル事業。そしてホテル事業です。外食業界がどういう状況になっているか、今さら説明は要らないでしょう。フライダル業界も同様。5月末にはワタベウェディングが他社に飲み込まれて上場廃止となりました。ホテル業界にしても同様。

主力のレストラン事業から事業展開した他の事業もことごとくコロナの影響を大きく受ける事業ばかり。そこで第4の柱として、「テイクアウトやデリバリー、EC、百貨店等でのインショップ販売、法人営業など、新しい販売チャネルの開拓を行っていく」とのことです。

ん~、これもどうなんでしょう。「高級」が売り物の同社だけに、こうした販売チャネルが伸びるのか。まぁ、世の中にはお金持ち沢山いらっしゃるんで、これもありなんでしょうかね。

グローム・ホールディングス 島津製作所との業務提携情報を誤発信

グローム・ホールディングス株式会社は6/2、「当社子会社による情報の誤発信に関するお知らせ」を公表しました。子会社のグローム・マネジメントが株式会社島津製作所との業務提携基本契約を締結した旨、Webサイトに掲載したんですが、これが何と誤発信だったというもの。

グロームホールディングス

グロームホールディングスは不動産関連事業(不動産サブリースが祖業)の企業でしたが、同事業から病院関連事業へ事業分野を転換。医療法人の病院運営に関する経営支援業務などの拡大を進めている企業です。

グロームマネジメントは100%子会社。というか、ホールディングスは持株会社ですので、同社が実質的なメインの事業会社でしょう。両社ともに住所は一緒。入居しているビルのフロアまで一緒です。そのグロームマネジメントが業務提携情報を誤発信してしまったというお話。

島津製作所

お知らせによると、「6/1、15:05頃にホームページに掲載し、6/2、9:20頃に同掲載を消去」したそうです。「子会社内の連絡ミスにより生じたものであり、現時点において業務提携基本契約を締結した事実はない」とのこと。しかし、火のないところに煙は・・・、と言いますよね。

株価の動向は

上場しているグロームホールディングス株の動きを見てみましょう。6/2、寄り付きから買われています。1863円(40円高)で始まったのち、13時過ぎには1900円辺りまで買われ、13:10に「実は誤発信だった」ことが開示されています。

一旦は売られますがその後切り返し、高値は1967円、終値も1919円で前日比96円高となっています。誤報と聞いて売った人あり。誤報ではなく単なるフライングだと理解した人あり。面白いですね、正解はおそらく後者でしょう。

これが本当に誤報だったら大変なことになっていたところですが、信じて買った人たちは儲かっています。少なくとも昨日時点では。まぁ、それでも取引所からはお目玉食らいますわな。

明治ホールディングス 決算発表を延期 精査が必要な取引とは

明治ホールディングスは5/12、「2021年3月期決算発表延期のお知らせ」を公表しました。決算発表を予定していた当日のドタキャンです。一日でも早めに延期のお知らせ出してあげれば良かったのに。当日のお知らせはないよね。

決算発表の延期

そもそも決算発表というのは、2021年3月期のすべての財務データ等が適切に処理されてこそできるもの。精査が必要な取引があるんだったら、普通はもう少し手前で騒ぎになるものです。明治側にギリギリまで引っ張る理由があったんでしょうか。

まぁ、ネガティブな情報はなかなか経営には上がりにくいもので、決算発表ギリギリになって言ってきた、、、なんてこともないわけではないでしょうが。

これを受けて株価は

決算発表延期のお知らせは13:00にTDnetで公表されました。ここから同社株価はつるべ落とし。6,900円台(前日比プラスゾーン)から6,610円まで急落です。発表される決算数値に対する思惑で相場を張っていた人もいたでしょう。彼らの投げで急落したというのもありそうですね。終値は6690円でした。

精査が必要な取引→不正取引?

決算発表延期の理由を全文引用。「当社では、本日の決算発表に向けて準備を進めてまいりましたが、一部の取引について精査が必要となることが判明いたしました。この精査に一定の時間を要するため、決算発表を延期することといたしました。」

説明はこれだけ。精査が必要な取引って何なん?精査に一定の時間が、、、っていうくらいですから、それなりの取引なんでしょうね。精査の結果を待つしかありませんが、どんな怪しい取引が出てくるんでしょう。

日産証券 不正アクセスでシステム障害 トレードワークスのシステム?

岡藤日産証券ホールディングスは4/26、不正アクセスによりオンライントレードシステムの障害が発生していることを公表しました。翌日には経過開示として、障害の状況やシステム復旧、サービス再開の目途などについて、第2報を公表しています。

トレードワークス

4/27には、トレードワークスが、「当社提供システムにおける不正アクセス事象発生のご報告」を公表。同社が提供するインターネット取引システム ASPサービス利用ユーザ(1社)において、サーバへの第三者からの不正アクセス事象が発生したことを報告しました。

ユーザがどこなのかは開示していませんが、どうやらこの1社というのが、日産証券のようですね。トレードワークスのホームページで、日産証券から同社が開発に注力しているFX、商品先物業界向けフロントシステムの実績を評価され、導入に至ったと紹介されています。同社システムは他にも、auカブコム証券、エイチ・エス証券などが採用しているようです。

ネット証券の今後

今回不正アクセスを受け、システム障害を起こしたのは、株価指数先物取引、オプション取引、くりっく365、くりっく株365だそうで、株式現物、信用取引のオンライントレード や商品先物取引のオンライントレードは正常稼働中だそうです。また、個人情報の漏えいについては現在確認中とのこと。

先日、SBI証券が25歳以下の顧客の現物株式手数料を無料化するという話題を、当ブログでも取り上げました。松井、岡三も追随し、業界の再編は必至と書きました。ネット大手が手数料無料化を仕掛ける一方で、中小ネット証券ではシステム障害による顧客流出のリスクも抱えるわけですね。

不正アクセス等への守りとして、十分な資金を投じることができない中小ネット証券。こんなところにも業界再編の要素が存在します。それにしても今回の障害はタイミング悪すぎですね。