楽天 ライバルのソフトバンクの営業秘密を不正使用か 楽天モバイル

相変わらずですねぇ。12/29に148万件の情報流出の可能性があると公表し、2020年を締めたかと思いきや、2021年は1月からライバル社の営業秘密不正使用で幕開けです。まだ、不正に使用したかどうかはこれから民事で争われるんですけどね。しかし、またかぁ、です。

ソフトバンクから楽天モバイルへ転職

2019年末までソフトバンクに在籍していたエンジニアが、最新の5Gネットワークに関する営業秘密を不正に持ち出し、2020年1月には競合の楽天モバイルへ転職していました。情報の不正持ち出しを察知したソフトバンクが警察に相談。1/12、1年がかりで逮捕です。

逮捕の容疑は、不正競争防止法違反(営業秘密領得)とされています。日経の報道では、ソフトバンクから持ち出されたのは4Gと5Gの基地局整備や基地局同士などを結ぶ固定通信網に関する技術情報だそうです。

で、面白いのはソフトバンクが「これら技術情報は容疑者が利用する楽天モバイルの業務用パソコン内に保管されていると指摘」しているところ。警察は当然この業務用パソコンを押収しているものと思われます。

この指摘、楽天モバイルの業務用パソコンからの不正アクセスも検知しているということでしょうかね。「12/31、社外から自分のパソコンでサーバにアクセスして不正に情報を取得していた」とも伝えられていますから、この時すでに楽天PCを使用していたか。もしくは両社で自前のPCを会社で使用するBYODを認めていたとかもあるかも。

両社の見解が対立

先ほど書いた「持ち出された情報等」については、ソフトバンク側の言い分。楽天側は「5Gに関する情報はなく、ソフトバンクから持ち出された営業情報を業務に利用したという事実も確認されていない」と、真っ向から対立しています。

ソフトバンクは「楽天モバイルが営業秘密を既に何らかの形で利用している可能性が高い」として、民事訴訟を提起する方針だそうです。できれば警察の捜査の進展により、もう少し行為の詳細や営業秘密の利用実態を明らかにしてほしいですね。ホント、楽天、話題多いわ。

ひらまつ 四半期報告書提出完了 上場維持

高級フレンチのひらまつ、東証が上場廃止を判断する期限日の12日17:15、2021年3月期第2四半期報告書の提出完了を開示しました。二度の延長でも間に合いませんでしたが、なんとか上場廃止だけは免れました。監理銘柄(確認中)も指定解除です。

株価の動きをチェック

今年に入って1/6、「緊急対策本部の構成メンバーの決定に関するお知らせ」を公表しています。朝9時の開示でした。なぜだかよく分かりませんが、株価はこれに反応したようで、一時は前日比36円高の162円まで買われます。終値は138円でしたがそれでも12円高。10%の値上がりです。

その後は130円台の動きでしたが、四半期報告書が提出されることを期待した先回り買いで1/8は145円の高値引け。3連休を挿んで1/12の引け後提出完了の開示。これを受けて1/13は寄付直後に165円まで買われました。8日、12日に仕込んだ人は儲かりましたね。

しかし、まだまだこれから

12日に同時に公表された月次速報。月次業績に関してはまだ厳しそうですね。ホテル事業は149%と好調のようですが、主力のレストラン事業は前年同月比65.6%に低迷。ブライダル事業は52.2%となっています。まずは本業の再建が第一。

2つ目には、外部調査委員会の調査結果に基づく責任の所在の明確化と、適切な人事処分。必要であれば、当時の経営陣等に対する責任の追及。そして再発防止策の策定やガバナンスの再構築。

そして3つ目が、創業者との係争に関する対応ですね。これらのことに対処するために緊急対策本部が設置されています。上場廃止は免れましたが、、、ひらまつ、まだまだやることてんこ盛りです。とりあえず「具体的な再発防止策」については1/31までに公表するとしています。

東洋紡に続いて 京セラ 安全認証不正取得 DICも続くか

京セラは1/8、「当社ケミカル製品における第三者機関の認証に関する不適切対応について」を公表しました。ケミカル製品6製品の難燃性および絶縁性について、認証試験に実際の製品とは異なるサンプルを提出して認証を受けていたといいます。ん?東洋紡と一緒?

Underwriters Laboratories

米国の第三者安全科学機関だそうです。やはり、先日取り上げた東洋紡と同じ認証機関でした。なぜこの時期にパタパタと過去の認証不正が表面化し始めたんでしょうね。この京セラの不正は、社内の意見交流の場で若手社員が報告して発覚したといいます。

この認証不正、35年前のことだそうです。で、京セラのケミカル事業部は20年ほど前に東芝ケミカルを買収して作られたようですから、東芝ケミカル時代に不正が行われていたということになりますね。特別調査委員会を設置して原因を究明するようです。

東洋紡の件(再調査)

東洋紡の安全認証不正のケースも他社から譲受けた事業で発生していました。気になって調べてみましたが、2010年2月9日に事業譲渡について開示していました。東洋紡にプラナックの事業を譲渡したのはDICですね。以前の社名は大日本インキ化学工業です。

京セラは東芝ケミカルを買収しました(東芝ケミカルはもう存在しません)から、類似事案が出てくるとしたら京セラ社内で見付かることになります。一方の東洋紡は事業譲渡を受けただけですので、安全認証不正の類似事案はDICの方から出てくるはずですね。

東洋紡の開示(第一報は昨年10月)を機に、DIC社内では調査等を進めているのでしょうか。今のところDICからは何の情報も発信されていません。ちなみに、泡消火薬剤に関して、消防法に基づく形式試験において不正が行われたという事件は開示されています。認証機関は違いますが、やはり偽のサンプルで認証を受ける手口。まだまだ出てきそうです。

五洋インテックス 前社長が3,500万円持ち逃げ?

不適切な会計処理に加え、会社を乗っ取られたり、有価証券虚偽記載で課徴金を命じられ、東証特設注意市場銘柄に指定されてしまった五洋インテックス。6月に全取締役、全監査役を刷新、やっとまともな経営陣に、、、と思いきや、従業員が会社に貸した金が行方不明。

外部調査委員会

昨年7月、同社の従業員が連結子会社に3500万円を貸付けていた(昨年3月)ことが発覚。このことを調査するため、10/20には外部調査委員会を設置しました。早いもので既に2カ月以上経過しました。調査対象からみるとこれくらいの期間があれば十分なような気もしますが。。。

12/1には臨時株主総会開催予定日の変更に関するお知らせを開示。当初12月の上旬としていた開催予定日を、1月下旬に変更したとのこと。この約2か月間の時間稼ぎも上記調査のためのものなんでしょうか。

前社長が使い込み?

ここにきて前社長による資金の使い込み疑惑、持ち逃げといったうわさや一部報道まで聞こえてくるようになりました。元社長は中国に逃げてしまっているとかも。しかし、この3,500万円、会社の窮状を見かねた社長室勤務の女性社員が会社への資金支援を申し出たものらしいです。

って、これホントですかね。当時仕手筋やらの絡みの経営者たちですよね。そんな会社に勤め続けるだけでも気持ち悪いのに、お金まで貸しますかね。それも100万、200万じゃないですよ、3,500万です。どう考えても不自然(そこに男女関係でもない限り)。不思議な事件です。

日立造船(7004)が暴騰 688円

日立造船(7004)株式が1/8、年初来高値を更新しました。株式市場では洋上風力発電関連(実は他にもいろいろ取り組んでます)として人気を集め、昨年末から急動意。先週末の8日には一時688円まで買われました。ものすごい勢いでしたね。

4/14 339円

実はこの銘柄、4/14付けで当ブログでも取り上げました。タイトルは「日立造船 浮体式洋上風力発電 安価な新工法」という記事。日本経済新聞の記事をもとに調べてみたものです。かなりしっかりした技術をもっている会社でした。

当時の株価は339円。コロナショック後の株価ですのでかなり安い。が、しかしこの辺りではなかなか手が出せないところ。その後コロナショックからいったん回復を見せた6月上旬。ここでの株価は400円前後。その後11月までは400円~450円で推移します。

菅総理大臣が、10/26に行った所信表明演説で、「2050年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする」と表明したことで、水素やEVなど、温暖化関連銘柄全体に買いが波及していきます。

12/10 433円(+24)

12/10、日本経済新聞が「電気自動車(EV)の次世代基幹技術として本命視される『全固体電池』の実用化への動きが官民で加速し始めた」と報じたことを受け、既に硫化物系固体電解質を使用した全固体リチウムイオン電池を開発済みの日立造船が物色されたといいます。その後、再生エネ関連としても人気を集めることに。

出来高が一気に膨らみ、315万株。それまでは100万株出来ることが珍しい株でしたから、短期投資ではここが乗りどころでしたね。わずか1か月足らずで5割高です。三桜工業株もそうでしたが、技術を持っている会社、流れが来たときの相場は魅力的です。

とはいえ、ここから先はよほど小回りの利く投資家でないと難しいです。kuniはもう手放しましたので、悪しからず。