日産証券 不正アクセスでシステム障害 トレードワークスのシステム?

岡藤日産証券ホールディングスは4/26、不正アクセスによりオンライントレードシステムの障害が発生していることを公表しました。翌日には経過開示として、障害の状況やシステム復旧、サービス再開の目途などについて、第2報を公表しています。

トレードワークス

4/27には、トレードワークスが、「当社提供システムにおける不正アクセス事象発生のご報告」を公表。同社が提供するインターネット取引システム ASPサービス利用ユーザ(1社)において、サーバへの第三者からの不正アクセス事象が発生したことを報告しました。

ユーザがどこなのかは開示していませんが、どうやらこの1社というのが、日産証券のようですね。トレードワークスのホームページで、日産証券から同社が開発に注力しているFX、商品先物業界向けフロントシステムの実績を評価され、導入に至ったと紹介されています。同社システムは他にも、auカブコム証券、エイチ・エス証券などが採用しているようです。

ネット証券の今後

今回不正アクセスを受け、システム障害を起こしたのは、株価指数先物取引、オプション取引、くりっく365、くりっく株365だそうで、株式現物、信用取引のオンライントレード や商品先物取引のオンライントレードは正常稼働中だそうです。また、個人情報の漏えいについては現在確認中とのこと。

先日、SBI証券が25歳以下の顧客の現物株式手数料を無料化するという話題を、当ブログでも取り上げました。松井、岡三も追随し、業界の再編は必至と書きました。ネット大手が手数料無料化を仕掛ける一方で、中小ネット証券ではシステム障害による顧客流出のリスクも抱えるわけですね。

不正アクセス等への守りとして、十分な資金を投じることができない中小ネット証券。こんなところにも業界再編の要素が存在します。それにしても今回の障害はタイミング悪すぎですね。

日本製紙 CNF(セルロースナノファイバー)でレアメタル不要 蓄電池

4/27付け日本経済新聞で、「レアメタル不要 蓄電池 新素材CNF、日本製紙が開発着手」という記事が。昨日に続き、将来期待できそうな技術の紹介です。世界的に需給が逼迫するレアメタルを使わない、高性能蓄電池の開発に乗り出すということです。

セルロースナノファイバー(CNF)

CNFについては以前当ブログでも取り上げました。CNFはナノメートルのレベルで細かく切断した木の繊維を、高速で衝突させ一体化させた素材。樹脂などの素材と組み合わせて使うことで、鉄よりも軽く、強度は5倍、耐衝撃性・耐熱性にも優れるといいます。

従来は、樹脂の補強材としての用途で、製品としては構造材のイメージでした。最近よく聞くのは自動車のボディとかですね。これがいきなり蓄電池とは、、、上手くイメージできません。

蓄電池

CNFを積層し、大量の電気をためられるようにするんだとか。原理は一部のEVなどで使う、大量の電気を貯蔵できる蓄電装置(キャパシター)と同じで、急速充放電ができ、電解液も使わないため耐熱性も高まるそうです。

コバルトやリチウムなどのレアメタルが不要で、量産した際の製造コストはリチウムイオン電池よりも抑えられる。さらに、容量は現在主流のリチウムイオン電池の約2.5倍だそうです。夢のような技術ですが、これから開発に着手という段階ですね。

とはいえ、日経の記事によると、「まずは太陽光発電パネルの裏に設置できる大きさ、横1メートル、幅1.6メートル、厚さ1.3ミリメートル、3.2キログラムの製品を開発する」と、かなり具体的な表現が。

この記事を受け、日本製紙株式は同日寄り付きから買われ、一時10.7%高の1,399円まで上昇しました。

味の素、アミノ酸系新素材で化粧品原料のマイクロプラスチックビーズを代替

4/26付け日本経済新聞で、「味の素、化粧品原料で石油を代替 アミノ酸系新素材」という記事が。ファンデーションやパウダーなどの化粧品の原料として使われる、石油系マイクロプラスチックビーズの代替品として使えるアミノ酸系の新素材を開発したとのこと。

マイクロプラスチックビーズ

海洋汚染が深刻な問題になっていますが、その元凶が「マイクロプラスチック」。ポイ捨てされた発泡スチロールやプラスチックごみが、風や雨によって川に入り、海に流れ込んで小さな破片となり、「マイクロプラスチック」になるというルートが一つ。

もう一つが、洗顔料や歯磨き粉などのスクラブ剤等に利用されている石油系マイクロプラスチックビーズ。こちらは洗面所やお風呂から直接流れ出し、海に流れ込みます。これに対する問題意識は以前からあり、2016年には日本化粧品連合会がマイクロビーズの自主規制を開始しています。

アミノ酸系新素材

後者への代替品として、味の素がアミノ酸系新素材の開発に成功したという記事ですね。味の素のホームページでは、「これまでも化粧品等に提供していた『アミホープ』の機能を、自然由来の球状粒子に付与することに成功し、従来のマイクロプラスチックビーズと同等の感触・機能を持つ、マイクロプラスチックビーズ代替品の開発に成功しました。」とありました。

プラスチックを使用せず、自然由来の原料のみを使用しているため、生分解性が高く、環境への負荷低減が期待できるとしています。また、多くの既存のマイクロプラスチックビーズ代替品に見られる技術的な課題も大幅に改善されているとのこと。

代替品が従来のマイクロプラスチックビーズと同等の感触・機能を再現するには、技術的な課題が多いと言われてきたようです。だからこそこの開発に意味があるわけです。4/26の同社株価は2,216円。今後この材料が株価にどう影響を与えていくか、、、見てみましょう。

大豊建設 シティインデックスイレブンスの保有割合が増加 大量保有報告書

大豊建設(1822)について、シティインデックスイレブンスは4月22日受付で、財務省に変更報告書(5%ルール報告書)を提出しました。報告書によれば、シティインデックスイレブンスの大豊建設株式保有比率は29.01%→30.08%に増加しました。

シティインデックスイレブンス

シティインデックスイレブンスは、旧村上ファンド系のアクティビストだそうです。kuniはアクティビストの活動に関してあまり詳しくはないんですが、日本アジアグループに対して敵対的買収を仕掛けたりもしていて、市場ではやはり注目を集める存在ですからね。少しは勉強しないと。

シティインデックスイレブンスには、著名な投資家である村上世彰氏が関わっているということらしいです。他にも「レノ」、「エフィッシモ・キャピタル・マネージメント」、「C&Iホールディングス」、「南青山不動産」、「オフィスサポート」、、、なんてのがあるようですね。

なんだか昔の仕手筋みたいな感じ。シティインデックスイレブンスは大豊建設以外にも、西松建設や東急建設などにも投資しているようです。そうそう、ニトリにTOBされた島忠にも投資してましたね。

なぜ大豊建設か

当ブログでは大豊建設の従業員の不正行為等を取り上げましたが、その背景には明らかにガバナンスの機能不全があると思われます。同社では数年前にも、架空発注・水増し発注による増額支払いが、元会長らに還流していたのではないかと疑われる不正行為が起きています。

技術はあり、稼ぐ力もあるが、ガバナンスが効いていない。つまり経営陣がいけてない。アクティビストにとっては最も美味しい企業ですね。このあとシティインデックスイレブンスが大豊建設経営陣にどのような助言、重要提案行為等をしていくのか、注目ですね。もちろんTOBも。

新型コロナ 飲酒難民 ですかぁ

新型コロナ第4波、大阪でまず一気に拡大しましたが、追うように東京でも陽性者が増加中。飲食店の営業時間短縮が定着したおかげで、飲酒難民が増えてるそうです。確かに夜遅くなって公園や路上で酒を飲む難民の様子がニュースなどで伝えられていますね。

蔓延防止措置

新型コロナウイルスの感染再拡大により、東京都では「蔓延防止措置」が適用され、飲食店へ午後8時までの時短営業協力要請が出されました。普通に居酒屋に行けば飲んでられる時間はせいぜい2時間ほど。7時スタートなら1時間。確かに物足りんですな。

飲み屋街近くの公園や駅前、コンビニ前など、いろんなところで缶ビールや缶チューハイを片手に独り飲み。中には複数名でほぼ宴会状態の人たちも見ます。まさに飲酒難民です。当然マスクなんざしてないわけで、非常に危険な状態。複数名のケースは若い人達が多いかな。

それこそ大部屋宴会さながらに大騒ぎ、そばを通るのでさえためらわれるほど。これだけ抑圧された生活を強いられているわけで、飲んで盛り上がりたい気持ちは十分わかるんだけどね。で、こういう人たちは酔っぱらって気が大きくなり、もしくは鈍感になり、帰りの電車ではノーマスク。これが一番迷惑ですね。

緊急事態宣言

緊張の糸が切れたところに3回目の緊急事態宣言の発令。蔓延防止措置であっても甚大な被害を被ってきた飲食店。今回の緊急事態宣言では酒が出せないなど、実質的な営業停止に追い込まれるお店も多そうです。

一方で時短要請を無視して営業を続けている居酒屋等は、連日満員、大盛況だとか。要請を受け入れているまっとうなお店が報われません。ルールを守らない店が儲けて、守るお店が潰れていく。これは何とかしないといけませんね。

緊急事態宣言の発令と解除を繰り返し、自由を尊重するがゆえ、統制が効かないこの国の状況。個人の自由など一切認めずお店の営業を停止させ、外出も禁止させるお隣の大国からはどう見えてるんでしょう。