株式会社クシム 臨時株主総会を経て田原氏が復活

株式会社クシムは4/30、臨時株主総会を開催。田原氏を含む取締役4名選任の件などが承認可決されました。これで、いったん会社を追われた元取締役の田原氏が復帰される運びとなりましす(ここまでの経緯については過去記事をご覧ください)。

総会可決事項

臨時株主総会で承認可決されたのは、(第1号議案)田原氏を含む取締役4名選任のほか、(第2号議案)監査等委員2名の選任。さらに、(第3号議案)会社法316条2項に定める株式会社の業務及び財産の状況を調査する者の選任、の3議案です。同日、「代表取締役の異動に関するお知らせ」も公表されています。

ここからどうなる

まずは復活を遂げた田原氏。お疲れさまでした。おめでとうございます。と言いたいところではありますが、最後に旧経営陣が主力事業全部を売り払ってしまい、クシムは実質的に空箱会社となってしまっています。まだまだ馬力の必要な力仕事がこれから始まるということでしょう。 追い詰められた旧経営陣が主力事業を売り払ってしまった件。これを法的に無効とさせ、取り戻すことから始まりそうですね。

そのとっかかりが上記の第3号議案に出てくる、「会社法316条2項に定める株式会社の業務及び財産の状況を調査する」というやつですかね。調査を経て子会社事業の不法な売却として無効とさせるってことでしょうか。

三井住友信託銀行元社員によるインサイダー取引 調査結果等を公表

三井住友トラストグループは5/1、「三井住友信託銀行株式会社の元社員によるインサイダー取引に関する調査結果 および再発防止策や処分等について」を公表しました。部長職が約3000万円の利益を得ていた事案。

取引の概要

3月24日、SESCは部長職の社員による3銘柄(カッシーナ、サンウッド及びJTOWER)の取引につき、イ ンサイダー取引の嫌疑により告発し、3月25日、東京地検は当該部長を3銘柄の取引に係る金融商品取引法違反(インサイダー取引)の事実により在宅起訴しました。

調査結果

調査結果を読んで感じるのは、三井住友信託銀行のインサイダー防止にかかる管理態勢が意外によく整備されていて、当該部長のルール違反・暴走であったこと。調査報告書では次のような評価が。

「全ての上場会社等の特定有価証券等の自己売買等が原則禁止されていた。」

「社内規程類に基づく自己売買の事前許可制又は事前届出制がとられていた」。

「インサイダー情報管理等に関する社内規程類の整備状況という観点においては、特段の不備は見受けられなかった。」。

「有価証券等取引を行っていないことについては、誓約書による自己申告によって担保されていた」。

「取引先重要情報管理票を用いた情報管理そのものは、基本的に厳格かつ適切に運用されていた」。「インサイダー取引の防止のための研修が相当程度の頻度において実施されていた」。などなど。

最低限のルール整備が行われていたものの、こんなことが起きたのでもう一段階踏み込んだ改善策を求められています。しかし、これで2~3割の報酬減額とは、役員はつらいねぇ。

証券口座乗っ取りで不正売買 そろそろ証券取引等監視委員会も

日本取引所グループ(JPX)は、サイバー犯罪集団が証券口座を乗っ取る事例が相次いだことを受け、証券会社や日本証券業協会、証券取引等監視委員会などと密に連携していることを公表しました。さらに傘下の日本取引所自主規制法人に特別チームを設けて監視にあたっているとも。

口座の凍結

不正売買による相場操縦が疑われる取引について証券会社などと連携し、把握した不審な取引を証券会社側に伝えることで、実行犯の口座の凍結などの対応も可能になりつつあるということです。ただこの口座凍結って法的な措置ではありませんので、あくまで証券会社の判断で行われているということでしょう。

ただ、こうした情報は当然証券取引等監視委員会にも共有されますから、監視委員会から金融庁へ勧告したり、事態の重さを考慮して、検察庁に告発することで起訴させることも可能になるかもしれませんね。バンバンやっちゃってください。

また新しい業務が

一方で、証券会社には、口座の凍結といった事後の対応にとどまらず、入り口での対応も求められそうです。口座開設時の本人確認の強化や、その後の取引のモニタリング。異常を察知した場合の当局への報告などなど。悪さする奴が出てくるたび、こうして証券会社の管理業務は増えていくわけです。

ANAグループ従業員 客になりすまして欠航や遅延の補償金を不正に受領

報道によると、ANAのグループ会社の従業員が、機材トラブルなどによる欠航や遅延があった際に乗客に支払われる補償金を、不正に受領していたことが4/23、判明したとのこと。どのグループ会社なのかは不明。

ANAホールディングス

ANAホールディングスは航空会社大手。世界最大規模の航空連合「スターアライアンス」に加盟し、国内外で旅客や貨物の輸送サービスを手掛けています。中核事業子会社の全日本空輸(ANA)のほか、LCC(格安航空会社)事業を手掛けるピーチ・アビエーションなどを傘下に抱える東証プライム上場企業です。

不正の概要

この従業員は業務用端末を使い、補償対象となっている乗客の情報にアクセス。氏名や搭乗便の情報、補償に必要な申請番号を入手。その後、登録された乗客のメールアドレスを自分のアドレスに改ざんし、乗客になりすまして補償金を受け取っていたということです。

3月に乗客から「補償の申請ができない」とANAに問い合わせがあったことから問題が発覚したとのこと。内部調査の結果、昨年9月から今月までに370件、総額約800万円の被害が確認されているといいます。酷い話ですが、ANAホールディングスからは何の開示もないようです。

顧客情報への不正アクセスと取得、改ざんが行われ、本来顧客が受け取るはずの補償金を詐取しているわけで、かなり重大な犯罪ですよ。被害にあっている顧客は他にもいるだろうからその周知も必要では? ANAホールディングスの開示姿勢、これでいいんですか?

株式会社オルツ ストップ安売り気配

当ブログで一昨日取り上げた株式会社オルツ。連休明けの本日、朝から売りが殺到しストップ安売り気配となっています。やはり、投資家(株主)にとってかなりのインパクトのある材料として認識されたようですね。

売り気配

この記事を書いている時点で、337円のストップ安売り気配となっており、朝から一度も値を付けられません(前週末の株価は417円ですから80円安のストップ安)。1100万株の売り長(買いはわずか3万株ほど)という状況が事の大きさを表しています。

監査法人 幹事証券 東証

昨日も一言だけ書きましたが、この会社、上場の際に既に不正が行われていた可能性が高いと思われます。だとすると、上場審査がどのように行われていたのかが問われることになります。ちなみに監査法人はシドーという会社で、IPO時の幹事証券(上場に向けた支援等を行う証券会社)は大和証券のようです。

幹事証券では通常、公開引受部とか、公開審査部という部署があり、公開予定企業が公開させて良い企業(公開に値する)かどうかを、長い時間かけて審査していきます。その結果をもとに幹事証券の経営判断として取引所に上場申請をさせるわけです。それを受けて東証でも同様の審査が行われます。

監査法人→幹事証券→東証、という順に会計処理の妥当性をチェックし、上場するに値するかどうかを審査していくため、上場前から粉飾決算が行われていたとすると、彼らの責任は当然追及されることになります。(この記事はあくまで粉飾上場だったとすると、という前提で書いています。)