三菱UFJ銀行 貸金庫窃盗についての考察

三菱UFJ銀行は12/16、頭取以下が謝罪会見を行いました。11/22に発覚の報道があり、その後1か月近く経っているためか、メディアの取扱いは少々「叩いてやる感」が強かったような。この事件、個人的には、気になっていることが2点あります。

貸金庫に現金とは

現金は銀行の口座に預ければ僅かながらも金利もつきますし、貸金庫内に現金を預ける理由はありません。まぁ、超富裕層って金融機関にもVIP待遇を求めがちですし、そういう人たちが現金も貸金庫に預けていたって可能性はあるかもしれませんが。

そんなふうに考えると、貸金庫内の現金は脱税した現金など、違法に手に入れた現金である可能性が高まります。となると、窃盗の被害にあっても被害届を出せません。犯人の狙いはそこにあったのかもしれません。4年半も発覚していませんしね。貸金庫内のものは見ることは出来ませんが、顧客がどういう人物かについては観察する機会はありますからね。

新紙幣がきっかけに

4年半も隠されていたこの犯行が今年10月に発覚したのは、7/3の新紙幣の発行が絡んでいたのではないかという気がします。旧紙幣も引き続き使用できるとはいえ、時間が経てば経つほど旧紙幣を使用する際に目立ちますからね。金庫内の旧紙幣を新紙幣へと替えようと、貸金庫を開けた顧客から問い合わせがあり発覚、みたいな。 (※ 本日の記事はほぼkuniの妄想とお考え下さい)

nms ホールディングス株式会社 特別調査委員会の調査報告書を公表

nms ホールディングスは12/16、「特別調査委員会の調査報告書公表に関するお知らせ」を公表しました。10月の開示では、「同社一部役員による不適切な経費使用」という表現になっていましたが、やはりこの方、代表取締役社長でした。

不正の概要

社長が使用した接待交際費については、調査対象とした期間(2017年3月から2024年7月まで)において、約6百万円の私的流用と思われる使用があったとしています。

さらに、広尾と代官山に設けた社宅に、知人女性(同一人物で広尾に約2年間、その後代官山で約4年間)を住ませていたようです。報告書では触れていませんが、おそらく社長の愛人ですかね。また、社用車として1,200万円で高級クラシックカーを購入させていたという話も。

会社が社長個人の持ち物に

公私混同が激しく、報告書にも、「社内で絶対的な存在になったために、上場会社であるにもかかわらずあたかも「自分の会社」であるかのような錯覚に陥っていたことが推測される。」との記述があります。

社長に対して批判的な進言をしたことで激怒されたり、責任を追及されたり、部下の前で叱責や罵倒をされたりし、退職に至った幹部も多かったようです。パワハラに関してもこの後問題になるかもですね。こういう人、昭和の時代には結構いたんですが、今の時代にも・・・

株式会社MTG 会計不正(その2) 株価が

子会社における会計不正を12/12に公表したMTG。公表直後の12/13の株価はストップ安の1770円(前日比500円安)まで売られました。まぁ、会計不正という悪材料が出てきたわけですから、当然の下落かもしれませんが・・・。

直前の急上昇と急落

同社は11/11、25年9月期連結業績予想で好業績を公表、併せて増配や自社株買いも公表しました。この日の株価は1,606円。公表直後から株価は急騰し、約1か月後の12/12には2,291円まで付けています。約43%の上昇です。そして会計不正を公表して1,770円へ急落。

開示では、「12月上旬」に不正が判明したとしていますが、これ本当ですか?一つ目の疑問です。もう一つは決算発表の直後からの急上昇。確かに良い材料だったと思いますが、上げ方が派手すぎ。で、会計不正で急落。この上昇局面で不正を知りながら上手に売り抜けた輩がいませんか?

会計不正が明らかになるまでに、好決算、増配、自社株買いを発表しておこう、という経営判断があたかもしれませんね。まぁ、すべてkuniの想像でしかないんですけどね。しかし、好材料で高値を掴んだ途端に不正で急落、大きな評価損を抱えた投資家は少なからず居るわけです。

真実は分かりませんが、証券取引等監視委員会はこの件、必ず調査すると思います。不正公表前に同社株を売却した人はすべて調査対象になります。

株式会社MTG 再び出てきた不正会計

株式会社MTGは12/12、「当社連結子会社におけるマーケティング費の過少計上の疑いに関するお知らせ」を公表しました。連結子会社である株式会社M’sエージェンシーにおいて、マーケティング費の過少計上の疑いがあることが判明したとのこと。

株式会社MTG

株式会社MTGは、HEALTH、BEAUTY、HYGIENEの領域においてブランド、商品、サービスの開発、マーケティングなどを手掛ける東証グロース上場企業です。ReFaおよびSIXPADの2ブランドの売上高の合計は全体の9割を占めています。

不正の概要

同社の連結子会社である株式会社M’sエージェンシーにおいて、主に2024年9月期中に広告に関連する仕入計上に関する書類の改ざん等により、費用の計上年度のズレもしくは未計上が発生している疑いがあることが判明したとのこと。現時点で判明している範囲では累計で約660百万円の費用の過少計上となっている可能性があるとしています。

過去にも

このMTG、2019年にも不正会計(売上の過大計上)が発覚しており、金融庁から366万円の課徴金納付命令を受けています。シックスパッドではクリスティアーノ・ロナウド、五島の椿では吉永小百合さんをCM起用。いったいどんだけの出演料?採算とれるの?って常に疑問を感じる会社なんですよね。

タコの価格が高騰 マグロと価格が逆転

タコの価格高騰が話題になってますよね。総務省の9月の小売物価統計によると、東京都区部の「たこ」小売価格は100グラム507円と「まぐろ」の同499円を超えたんだそう。2000年にはタコとマグロは2倍の価格差がありましたが、タコが右肩上がりを続けて逆転したということです。

マダコが牛肉より高い

今年の夏ごろには、ダコの価格が国産牛の価格を上回った、というニュースがありました。(もちろん品種や部位次第ですけど)。その後も価格高騰が進み、今度はマグロを上回ったという状況。漁獲量が減少し、養殖も難しいとなると、価格の上昇はやむをえません。

タコの輸入元

日本の2023年の国内タコ類漁獲量は2万2500トンと、過去10年で3割減ったそう。国産だけでは需要をまかなえず、23年は約3万トンを輸入しています。主にモーリタニアやモロッコなどアフリカ産で、両国からの輸入が全体の半分以上(約57%)なんだそう。回転ずしで私達が食べていたのはほぼアフリカ産らしいです。

価格高騰も気になりますが、これまで食べていたマダコがアフリカ産だったというのが驚きですね。訪日客が爆発的に増加し、日本食の美味しさを知る。世界中が日本食やその素材を買い求めるようになってきました。日本だけで食べられてきた美味しい食材が世界中で食べられることに。そりゃ価格も高騰するわな、って痛し痒しな話です。