防衛省、金品提供問題の調査広げる 三菱重工は急落

防衛省は海上自衛隊の潜水艦乗組員らに対する川崎重工業の金品提供問題を受けて、三菱重工業や下請け企業など関連する企業も、近く始める特別防衛監察で調査の対象とすると昨日伝わりました。

特別防衛観察

特別防衛観察とは、防衛省・自衛隊で起きた重大な不正行為や倫理違反について、客観的な解明が必要だと防衛相が判断した際に監察する制度です。これまで南スーダンの日報問題や元陸上自衛官の女性が性被害に遭った問題などで計6回実施されています。

三菱重工は急落

このニュースを受けてだと思われますが、昨日の三菱重工株は急落(1875円、125円安)しました。ここまで防衛関連株の中心銘柄として大きく上昇してきただけに、「川重同様の事案が出てくるのでは」と市場が疑心暗鬼になり、ろうばい売りを誘ったということでしょう。

他にも川重やIHIも売られました。しかしまぁ、この3社抜きでは日本の防衛産業は成り立ちませんし、輸入に頼るなんてのも国策に反します。そう考えていくと、今回の特別防衛観察は、どの辺りを落としどころにするのか、、、っていうことなんでしょうね。

ちなみに、潜水艦に限ってみれば、建造を手掛けるのは川崎重工と三菱重工の2社に限られており、海上自衛隊が保有する潜水艦計25隻のうち12隻が川崎重工製、13隻が三菱重工製だそうです。