中小企業庁 下請法に関する調査結果を誤通知

中小企業庁は1/18、「『令和5年度下請事業者との取引に関する調査』の結果に関する通知文書の記載の誤りについて」を公表しました。問題のなかった親事業者7,806社に対しても「下請法の違反のおそれがある」と誤った調査結果を通知していたということです。

下請法に関する調査

この調査、調査対象は大企業や中堅企業など5万5,000社で、下請け企業との取引が適正にされているか調べる目的で行われました。回答内容に基づき、下請法の対象となる取引を行う事業者において下請法違反のおそれが無いか判定を行い、違反のおそれが見受けられた事業者に対し、自主的な点検・改善等の取組を促す通知文書の交付を1月10日付で開始しています。

当初、10,923の事業者に対して通知を行いましたが、違反のおそれを判定する論理構成(判定ロジック)の一部に誤りがあったことから、7,806の事業者に対する通知で、一部項目で違反の恐れがないにも関わらず、違反のおそれがあると記載していました。

違反の恐れあり、の判定はなんと全体の8割近く。対象事業者が通知文書を閲覧するシステムを1月12日に一時停止し、再度、判定ロジックを全て見直したといいます。ということで、実際には3,100件ほどの事業者に違反の恐れありというお話だったんですね。

そもそも、「違反の恐れ」を機械的に指摘するレベルの通知だったので、大きな問題にはなっていないようですが、マイナカード同様、基本的なミスが多過ぎなんですよ。判定ロジックなるものの構築をどこが(民間企業が絡んでいるのかも含めて)行ったのかは公表されていません。