東邦化学工業 ニイタカ 中国連結子会社の行政処分

少し前のことになりますが、東邦化学工業は5/6、「当社連結子会社に対する行政処分について」を公表しました。同社連結子会社である東邦化学(上海)有限公司は、中国上海市金山区応急管理局から 4/30付で生産停止命令を受けました。これよりも前、4/21にはニイタカでも同様のことが。

東邦化学工業

東邦化学工業は東京都中央区に本社を置く、界面活性剤、樹脂、化成品、スペシャルティーケミカルなどの化学製品を製造・販売する、東証2部上場の企業です。同社の連結子会社である東邦化学(上海)有限公司が現地で行政処分を受けました。

4/29、国務院安全委員会事務室査察グループの安全生産に関する査察があり、ガス検知器の不足等、4つの重大な潜在的危険を含む法規制違反や要改善事項の指摘を受け、4/30付で生産の一時停止を命じられたとのこと。

停止を命じられた生産の範囲は、東邦化学(上海)有限公司における生産の全てとしています。また、停止期間は4/30から、査察における指摘事項の改善状況を政府関係当局が確認し、生産を許可するまでだそうです。

ニイタカ

ニイタカは大阪市に本社を置く、フードビジネス業界向けの業務用洗剤・洗浄剤および固形燃料などを製造・販売する、東証1部上場の企業です。

同社連結子会社である、新高(福建)日用品有限公司において製造する料理用固形燃料が、中国国内で法的規制のある危険化学品に該当すると指摘を受けました。そのため、同子会社の工場における料理用固形燃料製造設備の操業を停止したといいます。

同社では行政処分という言葉を使っていませんが、東邦化学と同じ処分のようです。いずれも市の応急監理局からの指摘で生産停止に。両社とは直接関係ありませんが、北京市の応急管理局が「危険化学品の安全生産作業を全面的に強化し、市内の危険化学品の安全を確保」という通達も出しているようです。同様の処分が今後増加するかもしれませんね。

京セラ 特別調査委員会の調査結果を公表

京セラが製造・販売を行っているケミカル製品について、米国の第三者安全科学機関である Underwriters Laboratories の認証に関する不適切な対応が判明。調査にあたっていた特別調査委員会から調査報告書を受領し、公表しました。かなり酷い調査結果です。

調査結果の公表日

調査報告書、やっと出てきたか、って感じです。しかし、なぜ5/14だったのでしょう。一年のうち最も適時開示情報がたくさん出てくる日です。この記事を書いている時点で27ページもある日なんです。決算発表等が集中する日なんですね。

多くの情報の中で埋没する日?目立たない日を選んだということでしょう。おまけに、調査報告書の表紙の日付、わざわざ5/13の13だけが手書きで修正されてたりして。あの京セラがこんなことするとは。

調査結果の概要

細かいことは省略しますが、報告書のいたるところに経営陣の関与、もしくは黙認に係る事実が語られています。ただし、今回の不正を指⽰あるいは命令していたといった事実までは認められない。と、委員会が配慮してはいるんですが。。。以下引用です。

「客観的資料に基づき元取締役に事実確認を⾏うことのできた2009年以降に限っても、複数の幹部層(代表取締役を含む)が、本件不正を認識していたものと認定する。これらの幹部層は、本件不正を積極的に是正しようとせず、黙認していた事実は認められるが・・・」

長年にわたり行われてきた不正、当時の代表取締役に至るまで認識していながら、是正してこなかった。ただ、指示、命令はしていなかった。って、ん~、額面通り受け取れませんね。

不正の概要

「指定された量産品とは異なる組成の試験⽚を UL に提出していたケース(試験⽚のすり替え)。」とか、「検査での発覚を避けるため、UL 検査員の⽬に届かないよう、倉庫内の製品を隠していたケース。」。こんな指摘があちこちに出てきます。

こうした手口が30年とかの間継続されていました。その気になって調べれば、取り上げらている代表取締役らの実名も特定できそうですが、読んでるうちに力が抜けてしまいました。お時間があったら、この報告書読んでみてください。適時開示ラッシュ日に公表された意味が分かってもらえると思います。

アジャイルメディア・ネットワーク 役員の不正行為 第三者委員会を設置

アジャイルメディア・ネットワークは5/12、「不適切な会計処理及び支出についての調査による2021年12月期第1四半期決算発表の延期のお知らせ」を公表しました。決算の延期の理由がタイトルを読むだけで理解できます。昨日の明治ホールディングスとは対照的です。

アジャイルメディア・ネットワーク(6573)

アジャイルメディア・ネットワークは、ソーシャルメディアの口コミを分析し、販促や商品開発を支援する企業。他にも、AIカメラによる「密集・発熱・マスク着用」を検知・共有するコロナ対策の独自AIソリューションの提供などもやってるようです。

2007年設立で、2018年に上場したばかりの若い企業。東証マザーズに上場する企業ですが、このところ業績の方は芳しくないようで、2期連続の赤字。5/12時点での株価は547円と低迷しています。

役員の不正

今回の開示で説明されているのは次の通り。

「当社は、監査法人による2021年12月期第1四半期レビュー手続の中で、不適切な会計処理があることを指摘され、その中に不適切な支出が含まれていることを認識しました。この不適切な支出について、当社役員による資金流用の疑義が生じています。」

今のところ情報はこれだけです。第三者委員会を設置して、本件に関する調査を進めていくことを決定しています。この調査に時間を要するため、決算発表を延期したということですね。この開示を受け、5/13の同社株価は、一時480円まで売られました。

「当社役員による資金流用の疑義」とありますが、同社の役員は代表取締役社長と、CFOの取締役1名のみ。常勤監査役1名も役員ではありますが、含めても全部で3人です。お名前は伏せておきます。

東京精密子会社での前社長の不正、コタ株式会社では監査役による不正行為が発覚しており、当ブログでも取り上げました。取締役の不正行為、特に資金の流用のケース、増加しているような気がします。

明治ホールディングス 決算発表を延期 精査が必要な取引とは

明治ホールディングスは5/12、「2021年3月期決算発表延期のお知らせ」を公表しました。決算発表を予定していた当日のドタキャンです。一日でも早めに延期のお知らせ出してあげれば良かったのに。当日のお知らせはないよね。

決算発表の延期

そもそも決算発表というのは、2021年3月期のすべての財務データ等が適切に処理されてこそできるもの。精査が必要な取引があるんだったら、普通はもう少し手前で騒ぎになるものです。明治側にギリギリまで引っ張る理由があったんでしょうか。

まぁ、ネガティブな情報はなかなか経営には上がりにくいもので、決算発表ギリギリになって言ってきた、、、なんてこともないわけではないでしょうが。

これを受けて株価は

決算発表延期のお知らせは13:00にTDnetで公表されました。ここから同社株価はつるべ落とし。6,900円台(前日比プラスゾーン)から6,610円まで急落です。発表される決算数値に対する思惑で相場を張っていた人もいたでしょう。彼らの投げで急落したというのもありそうですね。終値は6690円でした。

精査が必要な取引→不正取引?

決算発表延期の理由を全文引用。「当社では、本日の決算発表に向けて準備を進めてまいりましたが、一部の取引について精査が必要となることが判明いたしました。この精査に一定の時間を要するため、決算発表を延期することといたしました。」

説明はこれだけ。精査が必要な取引って何なん?精査に一定の時間が、、、っていうくらいですから、それなりの取引なんでしょうね。精査の結果を待つしかありませんが、どんな怪しい取引が出てくるんでしょう。

堺化学工業 福島県いわき市 湯本工場において爆発事故

堺化学工業は5/11、「湯本工場の爆発に関するお知らせ(第一報)」を公表しました。5月11日(火)午前7時40分過ぎ、同社の湯本工場(福島県いわき市)において爆発事故が発生したとのこと。協力会社社員4名の方が火傷を負われたということです。

被害の状況

ここ最近伝えられた工場等の火災などでは、人的被害はありませんでしたが、今回は協力会社社員4名の方が火傷を負われたとのこと。全員意識はあるようです。「7:40過ぎ、亜鉛末工場において分級ファンを回そうとした時に異音がし、その後爆発しました。」と説明されています。

「分級ファン」? 調べてみると、粉体の粒度を揃えることを目的に、粒子径によって粉体を分ける操作を粒度分級というそうです。ファンを回して空気流をつくり、重力や、慣性、遠心力の違いなどで粒の大きさをそろえる。ためのファンのようです(例によって自信ないけど)。

12:30 時点でほぼ鎮火したということですが、建屋の側面スレートおよび屋根が破損したみたいです。まぁ、爆発ですからね。

亜鉛末

亜鉛末というのは亜鉛の粉末ですね。人間にとっても必要な栄養素でもありますが、引火性が高く、空気に触れると、自然発火することがあり、火災や爆発を生じることがあるんだそうです。消防法では亜鉛の金属粉は第二類危険物として指定されているみたい。

同工場で扱っていた亜鉛末は、主に防錆塗料に使われる製品だそうです。同社のホームページでも確認できました。「亜鉛末は、粒子径の異なる各種銘柄を取り揃え、船舶・橋梁・タンク等の重防食塗料に使用されています。」、、、だそうです。

被害に遭ったのが全員協力会社の社員。メンテナンスなどの作業中の事故だったんでしょうかね。現時点で分かる情報はここまで。第二報を待ちましょう。