深夜の適時開示情報

「適時開示情報閲覧サービス」では、国内金融商品取引所の上場会社及び日本証券業協会が指定するフェニックス銘柄が開示した投資判断上重要な情報を見ることができます。決算の状況から不祥事等の公表まで、株式投資に必要な情報がテンコ盛りです。

適時開示とは

適時開示(てきじかいじ)とは、公正な株価等の形成および投資者保護を目的とする、証券取引所に上場している会社が義務付けられている「重要な会社情報の開示」のことをいいます。この情報開示で株価が動意づくことも少なくないため、通常は取引所が閉まる15時過ぎに開示するんですね。

ところが会社の中で開示すべき情報が錯綜したり、社内で意見がまとまらなかったりといったケース、開示が夜遅くなってしまうこともあります。東証の適時開示情報閲覧サービス。いわゆるTDnetでは開示した時間順に開示情報が並びますので、開示日を指定すると、夜遅くに開示した企業から順に表示されるんですね。

混乱している企業が

例えば6/4(木)はというと、天馬が22:40に開示してます。監査等委員が会社側提案(取締役の選任議案の件)を不適切だとした件についての同社取締役会の見解を載せてるんですね。この時間まで大混乱していたんでしょうね。

6/2(火)はというと、五洋インテックスが19:00に3本の開示情報。取締役、監査役が全員退任し、役員を全面刷新するという情報開示でした。5/29には、プロスペクトが20:00に、UMCエレクトロニクスが19:45に、そしてさらに共和コーポレーションが19:30に開示を行っています。

開示すべき情報が社内で混乱し、開示時間が遅くなる会社。訳ありの企業がズラリと並ぶわけですね。東証の適時開示情報閲覧サービス、こんな見方も面白いかと。

新型コロナウイルスとは共存するしかない

週刊東洋経済6.13号に非常に分かりやすい記事がありました。青山学院大学福岡伸一教授の寄稿です。今回のコロナショックがなぜここまで拡大してしまったか。kuniも一番上手く整理できてなかった部分が非常に分かりやすく説明されていました。

知ることの速度と感度

「ゲノム科学によってウイルスの遺伝子構造が瞬時に解析されなかったなら、また、ウイルスを高感度で検出するPCR検査が普及していなかったなら、騒ぎはここまで混迷を深めることはなかった。重症化する肺炎患者が例年に比べてやや多いのではないか、といった観測しかできなかっただろう。」

「知ることの速度と感度が急上昇する一方で、どう対処すればよいのかという対処の科学はほとんど進展していない。」つまり、新種のウイルスを見つけることができるようになったという現代科学の進展がこの混乱を生み出したという説明です。

怖がらせるだけ怖がらせておいて、対処方法は100年前と同じというミスマッチが起こした混乱ですね。恐怖を伝播する装置はメディアに加えSNSが大きな役割を演じました。

対処する方法がないわけだから、「知ることの速度と感度」を国策として鈍らせた日本の対処方法はそれなりに論理的だったのかもしれません。

ウイルスとは持久戦を

もう一つドキッとしたのが、「明日にでもワクチンや特効薬が開発されたりしないのは、SARSやMERSに対するワクチンや特効薬がないことからも明らかである。」というくだり。確かに言われてみればその通りですね。

だからこそウイルスとは持久戦。共存していかなければならないんですね。現在私たちはインフルエンザと「共存」している。というご指摘には少し安心できました。週刊東洋経済6.13号、是非買って原文を読んでみてください。

西武ホールディングス 施工管理技士等で実務経験虚偽 第三者調査委員会設置

西武ホールディングスは6/12、同社の子会社において、役職員が事実と異なる実務経験により施工管理技士等の資格を取得していたことが判明したと公表しました。子会社は、西武建設株式会社、西武造園株式会社、横浜緑地株式会社、西武緑化管理株式会社の4社です。

今分かっていること

社内データが残っている2009年度以降を調査した結果だそうです。実務経験が虚偽とみられる資格は、西武建設で34個、27名。西武造園で56個、35名。横浜緑地で1個、1名。西武緑化管理で2個、2名となっています。ほぼ建設と造園が占めてますね。

資格の方はというと、(1級、2級)土木施工管理技士、(1級、2級)建築施工管理技士、(1級、2級)造園施工管理技士、1級管工事施工管理技士、1級電気工事施工管理技士、1級建設機械施工技士の9種類です。

在籍および退職した役員・社員でこれらの資格者929名を調査したところ、約7%にあたる65名(資格数では93個)が事実と異なる実務経験で資格を取得していたようです。

6/12に第三者調査委員会を設置し、さらなる調査を行い原因を究明、再発防止に全力を尽くすとしています。新型コロナ対応も考慮し、調査の期間は3か月ないし4カ月程度を想定しているようです。

やっぱり拡大してきた

施工管理技士の実務経験問題、大和ハウス、東レ子会社の水道機工、水機テクノスと続いてきました。予想していた通り、やはり次が出てきました。自己申告(所属する企業が証明)でOKという国家試験のルールに問題もあるわけですが。。。

それでも、やはり所属する企業の体質、ガバナンスの問題ですよね。まだまだ続きそうです。そういえば、水道機工の調査報告書まだ出てきてないね。

サイバー攻撃 ホンダ 9工場一時停止

ホンダは6月9日、同社が運用する内部サーバーに対するサイバー攻撃が発生し、複数の海外拠点の社内システムに影響が出たと明らかにしました。世界の9工場で生産が一時止まったようです。米オハイオ州の乗用車工場とブラジルの二輪工場は10日も停止したままのようです。

ランサムウエア

大規模な社内ネットワークのシステム障害は8日に発生。工場同士がネットワークでつながっていたことで複数工場で部品管理や検査システムなどが止まったとのこと。

今回のサイバー攻撃について、日本経済新聞では「ホンダ側は回答を控えているが、被害状況などから複数関係者はランサムウエア(身代金要求ウイルス)が広がった可能性を指摘する。」と伝えています。

ランサムウエアとは、メール経由などで企業のシステムにマルウエア(悪意のあるプログラム)を感染させ、暗号化し、操作できなくした上で、復元する代わりに金銭を要求するサイバー攻撃です。

過去にはWannaCryが大流行

有名なのが2017年に150か国の23万台以上のコンピュータに感染したといわれるWannaCryです。日本でも、日立製作所、JR東日本、イオン、日本マクドナルドが被害にあっています。そしてもう一社、、、なんとホンダもなんですね。

ランサムウエアの被害はよく報道されるんですが、実際に身代金を払ったかどうかまでは報道されないようです。3年前に被害にあったホンダが再び、、、となると、身代金を支払ったからまた狙われたということでしょうか(支払っても約束は守られないことが多いんですが)。

だとすると、身代金を支払ったかどうかまでは分かりませんが、ほかの4社もヤバいですね。。IT担当部門はいま気が気じゃないでしょう。

コロナショック 株式市場を振り返る

激動の株式市場。kuniの投資も一段落したので、コロナショックとその後の株式市場を振り返ってみようと思います。今年1月20日の日経平均株価の高値は24,083円でした。その後、米中貿易戦争を材料に23,000円台の攻防が続いていましたが。。。

突然のNYダウ1,000ドル安

売りの号砲が鳴ったのは2月24日。この日のNYダウは1,031ドル安。これを受けて翌25日の日経平均も22,605円の782円安。コロナショックの始まりでした。その後4日連続の急落で、日経平均は21,000円まで下げ、4日間ほど揉み合いますが、ここでは止まりません。

3月9日には、1051円安で20,000円を割り込み、ここからさらに急落を続けます。3月19日に終値ベースで底入れ、なんと16,553円まで下げてしまいました。わずか18日間で6,834円下げたんですね。強烈な下げでした。

投資の成果

kuniの投資の成果はというと、、、。2万円台で日経225投信を買っていたものですから、一時はどうなることかと思いました。しかし30年以上の相場経験は一応役に立ったようで、急落に対して買い向かうことができました。とはいうものの、第2弾の買いは21,000円です。読み違えました。

それでも懲りずにもう一度買い向かいます。3月13日、ザラ場中に17,000円割れを見た日にも買い。17,400の買いです。しかしボラティリティの高い相場は怖いですね。この225投信買いの受け渡し日には既に1000円下落してました。まぁ、底は買えませんわね。

戻り相場はじっくり腰を据えて、、、と考えていたんですが、さすがに5月下旬からの一本調子の上げには警戒してしまい、22,000円台から売り上がり、最後の玉も6月8日23,178円で売却しました。これで225投信は全売却。

どうなることかと思ったコロナショックでしたが、なんとか20%近い収益を残すことができました。お金がジャブジャブで、まだまだ上げそうな気配ですが、休むも相場。生株は少し残してますが、当面キャッシュ抱えて相場を見させていただくつもりです。