8/20 国土交通省は航空機内装品製造のジャムコに対し、業務改善命令を発出しました。今年3/25、航空機シートなどの内装品の検査に不正があったとジャムコが公表していた件に対する行政処分です。この時同時に第三者による特別調査委員会の立ち上げも公表しています。
相次いだ航空業界の不正・不祥事
JALやANAの乗務員の飲酒・呼気検査に絡む度重なる不祥事、IHIによる航空機エンジンの整備不正、エンジン部品の製造工程での不正。そしてこのジャムコの内装品に関する検査不正。まぁ、出るわ出るわ。この業界の不正・不祥事はこれで膿を出し尽くしたんでしょうか。
羽田空港の国際便増発のための新たな着陸ルート。東京都心を旅客機が低空で飛ぶこの新ルートの運用は来年3/29からです。地元住民等への説明はこれから本格化しそうです。そんな中で、航空業界の安全に対する意識を疑われるような不正・不祥事の報道が続いたんじゃシャレになりません。
ずいぶんと具体性のない業務改善命令で
ジャムコは3月公表時点で不正の件数など、けっこう具体的な数字もあげていましたが、今回の業務改善命令は全く具体的な数字を明らかにしていません。第三者による特別調査委員会の報告もまだ公表されていませんから、しょうがないんでしょうけど。
1月から着手し、7/18まで、実質計14日間にわたる立ち入り検査の結果と、同社から徴収した報告に基づき、業務改善命令を発出したということのようです。行政処分を行って、この件については公にはもう終わらせたい。みたいなバイアス掛かってないよね。
業務改善命令の内容は、以下の2点です。
①外注部門が委託先担当者の印鑑を複製し、押印漏れや誤記修正時に委託先に代わって代理で押印していた事案(これある意味なんでも出来ちゃいます)
②製造委託した部品の検査を無資格検査員が実施していた事案