つい先日アップデートしたと思ったのに、またまた施工不良が拡大したとのニュース。調査すりゃ、出てくる出てくるみたいな。アップデートが間に合いません。で、これまでに公表していた数字との関係性が良く分からなくなってきました。ということで、ちょっとその辺りを整理してみましょう。
物件不備1万4千棟に拡大 レオパレス、調査の7割超
これ、4/11の産経新聞のタイトルです。「調査を終えた約2万棟のうち、7割を超える1万4599棟に拡大したことが分かった」と伝えてるんですね。どえらい数字になったなぁ、というインパクトありです。で、記事の最後の方で、このうち7514棟は隙間があるなど、軽微な不備としています。メディアもこれだけ話題になってくると、できるだけ読者の目を引く数字を使いたいんでしょうが、これは少しやり過ぎかと。
公表される数字に一貫性がないというか、基準をしっかり押さえておきたいですよね。ということで、今回レオパレス21が3/31時点で公表したデータを基準に数字を整理しておきます。
レオパレス全棟合計 39,085棟
調査判定済み合計 20,285棟(判定済み率51.9%)
不備あり 合計 7,085棟(不備率34.9%)
7割を超える1万4599棟 とは
レオパレス21の公表した一覧表形式の資料としては、上記のような構成になっています。そのうえで注記として、不備ありとはカウントしていない、軽微な不備7,514棟を確認していることが記載されているんですね。詳細については書かれていないんですが、この軽微な不備は随時補修を進めるとしていますので、入居者の転居等が必要ないもののように見えます。新聞各紙はこの数字を上乗せして、1万4599棟を強調しています。
転居しなければならない人達
以前の新聞記事で、「400棟に住む4518戸の入居者が転居を迫られる」という表現がありました。ここから1棟10人程度の入居者が居るとします。すると、3月末で判明している不備ありとされた7,085棟をかけると、7万850人の転居が必要になります。
さらに、調査判定をこれから実施する対象が、ほぼ2万棟残っているということは、この2倍にあたる14万人が転居を要することになります。いやぁ、もの凄いことになってきますね。kuniの田舎は人口3万人くらいの市です。その街の住民が全員、かつ5回転居するようなものです。
今回の試算はあくまで足元までのデータで、かつ、軽微な不備とされたものは転居不要との前提を置いたうえで、引き延ばしてみたものです。あくまでご参考ということで。