従業員が本業の損失を不正により補填する時

先日、当ブログで取り上げたNTP名古屋トヨペットで発生した従業員による不正行為の事件。同社からの開示情報が少ない中、日経では「一部は自身の口座にも振り込ませていたといい、勤務先で自身が生じさせた未回収金を穴埋めしようとした」と報じられていました。

ちょっと気になった動機

従業員が不正を働き資金を得る際のもっとも一般的な動機は、遊ぶ金が欲しい、抱えてしまった借金をどうにかしたいから、というもの。ギャンブルや主に異性を対象とした交遊(風俗やね)のためにお金が必要だったから、という理由がほとんどです。

しかし、今回のNTP名古屋トヨペットの事件では、「一部は自身の口座にも振り込ませていたといい、勤務先で自身が生じさせた未回収金を穴埋めしようとした」とされており、多くの不正の動機とはちょっと違う感じです。もっとも、「一部」という表現で限定しているので、その他はギャンブル等に費消されていた可能性はありますが。

自身が生じさせた未回収金を穴埋め

本業で出してしまった損失を他のところで不正にお金を得て補填するという行為の裏にどのような状況があったんでしょうね。正規の業務で失敗して会社に損失を出させてしまう。どんな会社でもありうることです。

それを不正(犯罪)を犯してまで埋め合わせなければならないというプレッシャー。なにがなんでも会社の利益を上げ続けなければならないという雰囲気やそれを醸成する態勢やカルチャー。ここにメスを入れておかないといけません。くれぐれも行為者だけを処分して終わり、なんてことのないよう。

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