バリューゴルフは12/2、「当社連結子会社における不適切な取引に係る調査結果のお知らせ」を公表しました。前回の開示通り、予定されていた約1ヶ月とちょっとという調査期間での公表です。産経旅行大阪支店の従業員が、架空の顧客及び取引先を用い、資金の不正取得を行っていたという事件でした。
不正行為の概要
当該従業員は、得意先から航空券の手配の注文を受けておらず、また、注文に係る航空券の発券依頼も行っていないにもかかわらず、産経旅行宛ての虚偽の請求書を作成・提出し、航空券代及び発券手数料の名目で当該旅行業者の預金口座に出金させていました。
また、得意先から航空券の手配の注文を受けた際に、取消しが行われないにもかかわらず、その一部の取消しに伴い航空券の発券枚数の取消しが行われた旨の内容の虚偽の書面を作成・提出し、当該取消しに伴うキャンセル料の名目で出金させていました。
こうした手口で、不正に出金させられた金額は合計12億7,830万円にのぼるそうです。ただし、直ちに不正が発覚しないように入金も12億3,951万円ほどなされており、出金から入金を差し引いた合計3,879万円が産経旅行の実質的な損害になるとのこと。当初の見込みだった約29百万円から少々増加しています。
原因と動機
過去に産経旅行と取引関係を有していた外部業者の預金口座の通帳と印鑑を、当該従業員が保管していたことが最大の原因だとしています。また犯行の動機は定番ですが、「競馬やパチンコといったギャンブルにのめり込み、その元手を得るため」だったようです。
同社が開示した調査結果、調査報告書はないんですが、非常に上手くまとめられていてイイ感じです。200ページの報告書を添付してこれを参照、って言われても一般人には荷が重いですからね。