9/4付けの日本経済新聞に、「家余り1000万戸時代へ 活用か解体か 『住宅リストラ』待ったなし」という記事がありました。総務省の調査によると、2018年時点で空き家は849万戸あったんだそう。たしかに、都内でも空き家増えてきましたもんね。
日本の世帯数
少子化についてはよく言われていて、日本の人口は既に減少し始めていますが、世帯数で見ると実は現在まで増え続けていたんですね。人口は減っても、長寿化や生涯未婚率の上昇から一人暮らしが広がったためだそうです。その増加を続けていた世帯数も2023年から減少に転じるということです。そのため、家余りが一気に進むというわけ。
空き家の何が悪い
ここで一旦整理。空き家の何が悪いのか。直接的には老朽化による倒壊、景観の悪化などで周辺住民が被害を被る、なんてことが考えられますよね。二次的には放火等の対象にされたり、犯罪者等が紛れ込むなどの周辺地域の治安の悪化なども考えられます。
空き家の定義は?
日経の記事では明らかにされていませんでしたが、総務省が調査している「空き家」には、賃貸物件の入居者募集中の賃貸住宅や、通常は住んでいない別荘なんかも含まれている(半分近く)というのを聞いたことがあります。これらには先ほど書いた問題は無関係ですね。
メディアも空き家問題を煽るなら、何ら管理されていなくて危険な空き家と、一時的に人が住んでいない空き家をちゃんと区別して書くべきですね。数字を示して具体的に書いているように見えて、実は定義があいまいなため、なんだか騙されてる感の強い記事。新聞あるあるです。