日本経済新聞は5/23、「東電社員、柏崎刈羽の書類紛失」と伝えました。社員が柏崎刈羽原子力発電所(新潟県)の工事に関する書類を紛失したということです。6号機の火災防護や浸水対策に関する書類80枚をなくし、うち38枚が現在も回収できていないとのこと。
シャレにならんわ
いずれの書類にもテロ対策など保安上の重要情報は記載されていないということですが、紛失の経緯があまりにも馬鹿げています。5/19に社員が在宅勤務のために書類を自宅へ持ち帰り、自家用車に乗り換えた際、車の屋根に書類を置き、そのまま走行させて紛失したんだそう。
いまどきこんなバカなヤツがいるの?と、一笑に付されてお終いなニュースです。しかし、問題はテレワークのために会社の機密情報が記載された資料等を自宅に持ち帰ることができるという、会社の態勢です。東京電力ってそんなレベルの低い会社なんだろうか。
たしかに昔は顧客情報だろうが、営業秘密情報だろうが、自宅に持ち帰って業務に利用してました。それが重要な情報は持ち出せなくなり、重要という定義でもめ始めると、全面的に会社の資料は持ち帰ることができなくなりました。
金融出身のkuniの記憶では、すくなくとも10年前くらいには書類の持ち出し禁止、個人アドレスへのメール送信禁止というルールが定着していたと思います。
車の屋根に置いたまま走行する社員もバカだけど、そんな気の緩んだ状態で書類を扱うことができる会社のルールやカルチャー。これは圧倒的に怖い話です。原発を運営し、電力供給という国民のインフラを担う企業がこれではね。
その後の報道では回収が進んでいるみたいだけど、上司の許可を得ることなく持ち出し、事件の発覚も柏崎市民が書類を拾ったことから、らしいです。こんなだらしない事件起こしておいて、東電からの正式な開示はありません。