トラック業界 長時間労働の限界

5/10 日本経済新聞に「トラック長時間運転 限界 運送業界、負担軽減を要請 荷主に供給網見直し迫る」という記事がありました。長距離を1人の運転手で輸送する従来の仕組みは一段と難しくなり、荷主はサプライチェーンの再構築を迫られている、という記事です。

トラック業界の課題

そういうことだったんだ、と思わず納得してしまいました。働き方改革の掛け声のもと、様々な業界で残業の廃止や短縮が進んでいますが、トラック業界ではほぼ違法状態の営業を続けてきていたんですね。運転手の皆さん大変ご苦労様です。

いつ頃だったでしょうか。観光バスの運転手が過労で高速で大事故。大勢の死者を出してしまって社会問題になったことがありました。トラック業界でももうその寸前、次に何か事故でも起こったら同じことが露呈してしまう、、、というところまで来ているということなんでしょうね。

記事では、「翌日午前中には九州まで届いていたが、厚生労働省が定める運転手の1日の拘束時間や連続運転といった法令を守ると到着は夜中になる。グレーな運用でやってきたが、このままでは事業を続けられない。」という切実な現状を伝えていました。

運転手を2人乗せて、交代で運転するとなると、ルールは守れるかもしれないけど、人件費は2倍になります。当たり前ですけど、コスト競争に勝てなくなりますわな。などと考えていて、ふと気付いたというか、なるほどなと思ったのがトラックの隊列走行です。

ソフトバンクグループなど 自動運転でトラックの隊列走行

「5G」実用化への実証試験について、いろいろと報道されていますが、トラックの隊列走行の実験が盛んに行われています。ソフトバンクや豊田通商、いすゞや日野自動車といった企業名があがってました。トラックによる幹線輸送で先頭車のみを人が運転し、後続車は自動運転で追随する「隊列走行」の実現に向けた取り組みです。経済産業省は22年までに後続車でレベル3~4、25年以降に無人化という目標を掲げて旗を振っているようです。

街中で自動運転、よりは、高速道路での隊列走行の方が、とりあえずハードル低そうですよね。路側から人が飛び出してくることはなさそうだし、信号は少ないし、交差点での対向車との駆け引きみたいなのもなさそうです。

最近アジアで起きている新ビジネスの特徴は課題解決型、、、という話を読んだような気がします。「Iotを使った5G技術によるトラックの隊列走行」日本で一番というか、日本が一番というか。最初に実現しそうなサービスのような気がします。