NATTY SWANKYホールディングス ダンダダンで食中毒事故

NATTY SWANKYホールディングスは4/11、「食中毒事故発生に関するお詫びとお知らせ」を公表しました。肉汁餃⼦のダンダダン祖師ヶ谷大蔵店」(東京都世田谷区)において、食中毒事故が発生したということです。

NATTY SWANKYホールディング

NATTY SWANKYホールディングは、餃子が主力メニューの居酒屋「肉汁餃子のダンダダン」を東京中心に出店する企業。独自製法・レシピで均一性のある餃子を全店で提供しています。「粋(いき)で鯔背(いなせ)な」接客サービスに注力している企業なんだそう。

食中毒

3月22日、「肉汁餃⼦のダンダダン祖師ヶ谷大蔵店」で食事をした顧客10名からノロウイルスが検出されたとのこと。、この事態を受けて当該店舗では4月8日より営業を自粛していたようです。4/11にはしっかり開示されたわけですが、公表まで3週間もかかっているのはいかがなものでしょう。 一旦営業を停止したようですが、3/26には営業を再開しています。

保健所からの指示で4/8から営業を停止したようですが、その間食中毒事件の発生を知らずに飲食された顧客がたくさんいるわけです。こうした飲食店の対応ってどういうルールになってるんでしょうね。保健所より受けた営業停止処分(4日間)は4/11~4/14だそうです。遅すぎるでしょ。

ペッパーランチ 食中毒発生でハンバーグメニューの販売を休止

ペッパーランチ(運営会社はホットパレット社)は10/29、複数の店舗で利用客が相次いで体調不良を訴えたことを受けて、すべてのハンバーグメニューの販売を休止することを発表しました。10/14~10/22までの間にハンバーグメニューを食べた顧客で、下痢・嘔吐等の症状が確認されといいます。

ペッパーランチ

ペッパーランチはもともと、いきなりステーキの運営母体であるペッパーフードサービス(上場企業)の傘下にあったお店なんですね。2020年にその傘下から離脱して、今の運営母体のホットパレット社(こちらは未上場)の傘下に。

ホームページの「ペッパーランチの美味しい食べ方」というのを見てみると、ペッパーライス、ステーキ、ハンバーグ、いずれも生肉を提供しており、それを客がテーブルで焼いて食べるというスタイルになっているようです。最後にしっかり火を入れて出来上がり、のところを客に任せているわけで、食中毒のリスクは上がりますよね。

過去にもO-157が

調べてみるとペッパーランチでは2009年8月にも食中毒事故を起こしています。この時は7都府県の7店舗で、「角切りステーキ」を食べた11人が病原性大腸菌O-157に感染しています。客が自ら焼くことで、店舗オペレーションを簡略化するというビジネスモデル。この時そのリスクを認識したはずなのに。

当時は他にも、店長らによる女性客への拉致監禁暴行事件や、求人広告会社の社員への暴行事件なども起きていました。たいしたお肉じゃないのに食べるからには命がけ。そんなお店、行く?

株式会社銚子丸 アニサキスによる食中毒発生

株式会社銚子丸は7/10、「アニサキスを原因とする食中毒事故発生に関するお詫びとお知らせ」を公表しました。同社の店舗である「すし銚子丸 横浜都筑店」において、アニサキス(魚に寄生する虫)を原因とする食中毒事故が発生し、同店舗が横浜市保健所より営業停止処分を受けたということです。

株式会社銚子丸

銚子丸は、東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県において、グルメ回転寿司「すし銚子丸」を中心とした直営店のみを多店舗展開する企業。低価格回転寿司との差別化を図り、より上質な商品とサービスをお得感のある価格帯で提供する、東証スタンダード上場企業です。売上高でみると回転寿司業界では8位くらいの会社ですね。

食中毒

開示によると、「すし銚子丸 横浜都筑店」において、2023年7月7日に喫食されたお客様のうち、1名の方にアニサキスを原因とする食中毒症状があった」とのこと。7月10日付で横浜市保健所より営業停止処分を受け、7月11日は、午前11時から通常営業を再開するんだそう。

アニサキス

同社の開示ではどういう魚で被害が出たのか示されていません。一般的にはアニサキス被害は、カツオ、サバ辺りが最も多いようです。厚労省のホームページでは、「サバ、アジ、サンマ、カツオ、イワシ、サケ、イカなどの魚介類に寄生します」と書かれていました。他にも可能性のある魚はもっと多いみたい。

一度冷凍(-20℃で24時間以上)されたもの、加熱調理(中心温度60℃で1分以上)したものであれば、アニサキスは死滅するようです。ちょっと気になったのは、酢や塩、しょうゆ、ワサビなどの調味料では、アニサキスは死滅しないとのこと。冷凍処理してなかったシメサバによる被害はかなり多いみたいです。新鮮さをウリにしてるしめ鯖はヤバいのか、、、これ、個人的にはかなりショック。

鶏肉 カンピロバクター食中毒

最近、中心部がまだ少し赤いメンチカツを食べたので、ちょっと気になり厚生労働省のHPを覗いてみました。鶏肉のカンピロバクターという細菌に関する注意喚起がエライ力入っていて、ついつい読んでしまいました。

市販鶏肉からカンピロバクター

市販の鶏肉から、かなり高い確率でカンピロバクターが見付かっているようです。ニワトリや牛などの腸管内にいる細菌で、少量の菌数でも食中毒を発生させるんだそうです。食中毒の症状は食べてから1~7日で発症し、下痢、腹痛、発熱、嘔吐、頭痛などの症状が出るみたいです。感染して数週間後にギラン・バレー症候群を発症することもあるとか。

家庭での注意

とはいえ、中心部までしっかり加熱してあれば大丈夫。この細菌は熱に弱く、75℃で1分間以上の加熱が推奨されてました。家庭では、それ以上に危険なのは、生の鶏肉に触れた手や、調理器具などから他の食材等に細菌が移ってしまうことかもしれません。

お店での注意

当然、厚生労働省はお店に対する指導もしているでしょうし、プロなんだからちゃんとしてくれてそうですが、、、実際にはかなりの食中毒事故が起きているようです。鶏刺し、鶏たたき、鶏わさなどが原因食品です。肉が新鮮かどうかは全く関係ないそうですから、客の側も気を付けるしかないですね。

東京福祉保健局

こちらのHPでは「現状では牛・鶏・豚の「生食用」食肉は流通していません。と、書かれていました。鶏肉には生食用の衛生基準がないそうですが、流通しているものは全て加熱用だと。

しかし、ネットで「東京 鶏刺し」で検索すると、普通に鶏刺しや鶏わさを提供しているお店が出てきます。生食は危険、しっかり火を通して、と注意喚起しながらも、厚労省は規制に踏み切っていないという状況。これが一番の問題ですね。

ラーメン山岡家 食中毒事故発生

ラーメン山岡家を運営する丸千代山岡家は8/24、「食中毒事故発生に関するお詫びとお知らせ」を公表しました。「ラーメン山岡家上三川店」において、8/19、顧客3名と従業員2名が食中毒を起こしたとのこと。保健所の検査で黄色ブドウ球菌が検出されました。

黄色ブドウ球菌(細菌)

新型コロナウイルス感染拡大で、飲食店は衛生面には相当気を使っていると思われるなか、黄色ブドウ球菌による食中毒ですかぁ。ウイルスではなく細菌ですね。この食中毒は火を通しても効かないみたいです。コロナとは取るべき対策が違うのかもしれませんね。

とはいうものの、こういう事故を起こしてしまうお店ということになると、このあと客足が遠のくんだろうな。コロナにプラスでこの会社大変なことになるのではと思いましたが、どうも様子が違うようです。

7月売上高速報

同社は今月上旬、7月の売上高速報を公表しているんですが、これが凄いんです。全店の売上高は、4月84.0%、5月96.4%と、前年同月を下回りましたが、6月、7月と前年同月比プラスに転じています。7月は106.3%です。飲食業でこの成績は素晴らしいですね。

同じ業界から以前取り上げたことのある幸楽苑HDの売上高を見てみると、6月65.1%、7月68.4%となっています。前年同月比3割以上は落ち込んだままという感じ。おそらくこの業界はこちらの方が標準的な姿のように思います。

ロードサイド

丸千代山岡家さんの「出店ポリシー」を見ると、ロードサイド店を中心に出店していることが分かります。全国各地に出店していますが、都心には一店舗もないようです。年中無休24時間営業というスタイル。

コロナで人の移動は大きく落ち込み、物流にもそれなりに影響は出てると思われます。が、物流の顧客が中心だったり、人との接触を避けられる車でお店まで行けるという点、、、やはり「ロードサイド」がヒントのような気がします。山岡家のこの凄まじい売上高。凄いです。