野村證券はもう限界なのか

「選択」の5月号に「野村証券は銀行傘下入りの運命」という、衝撃的なタイトルの記事が掲載されています。もともと辛口の記事が多い同誌ではありますが、今回もかなりの辛口です。ただ、銀行傘下入りかどうかについては何だか良く分からないままでしたが。。。

内紛

7年前のインサイダー事件で辞任に追い込まれた当時の社長(今は関連会社の社長)が、発言力を増してきており、同氏の周りに集まる一派が、現体制に揺さぶりをかけているというお話。その端的な例として野村アセットマネジメントの社長人事や、ハードセールスの復活があげられています。

ハードセールスの復活

こちらは2月に新規設定した投資信託「野村ハイベータ日本株1903」で750億円を集めたという話。昔だと大した金額じゃないんですが、顧客本位の業務運営を意識して以降、最近ではかなり大きな募集金額と言っていいでしょう。ちなみに、2000年頃の野村だと7000億円くらい募集してましたからね。

選択の記事では、「市場平均よりも値動きの大きい国内株式を選択して投資するものでリスクが大きい」と、その商品性を書いていますが、証券会社が取り扱っている投信の中では、それほど極端にリスクが高い商品でもないと思います。しょせん、為替もデリバもなしの「なま株」ですしね。

さらに、昨年2月にも同様の商品で顧客に損させて、訴訟になっているみたいな話も載ってます。が、その商品はおそらく「野村日本割安定位株投信」なので、今回の商品とはちょっと商品性が違うと思われます。設定は2月末ですから、昨年末のところでは大きくやられていたと思いますが、今はほぼ戻ったんじゃないでしょうか。ちなみにこの商品の新規設定額(募集額)は595億円でした。

ちょっと脱線しましたが、いずれにしても昔のハードセールスでないと(顧客本位の業務運営では)食っていけないというのは本音でしょうし、営業現場にはそういう声があると思われます。そうした勢力を味方に付けた前出の元社長の一派が、昔流の営業に回帰しようとしているというシナリオでしょうか。もちろん、現経営陣の目指している方向性ではないので、内紛を起こしているという構図には見えます。

銀行系証券との合併

銀行系証券との合併なんてことがあるんでしょうか。野村が最強の時代をずっと見てきたkuniにはちょっと想像できない光景です。ただ一方で、野村が何かとおかしくなってきているのも事実です。

昔の上司、と言っても雲の上の方でしたが、野村と銀行系証券の合併を本気で考えてらっしゃる方が居ました。本人から聞いたのではなく、又聞きでしたけどね。当時は「そりゃ無理でしょ」と即答しましたが、、、今ならあるかもしれないなぁ、と思う今日この頃ではあります。