ハイアス・アンド・カンパニー(6192) 第三者委員会を設置

過去の不適切な会計処理を巡り、特別調査委員会を設置して調査をすすめていた同社ですが、今度は同社から完全に独立した社外委員のみで構成される第三者委員会へ移行することにしたと公表しました。調査により新たに架空売り上げが発覚し、他にもいろいろと。。。

不適切な会計処理

2016年4月期に費用として計上すべきであった上場支援に係るコンサルタント報酬約
880万円について、当該期に費用計上せず、2017年4月期にシステム開発の委託先を経由して支払うことで、当該期にソフトウェア資産として計上していたというもので、複数の取締役及び執行役員らが関与していた疑いがあるとしていました。

新たに発覚した架空売上

今回調査していた上記のコンサル報酬が、第三者を介した架空売上の資金循環のスキームの精算に関係していることが判明したそうです。そして架空売上はこのほかにも存在する可能性があるとしています。現時点では架空売上の金額は約2700万円になるとのこと。

ほかにも、売上高のカットオフエラーや入会金売上の収益認識の妥当性、費用計上の先送りといった案件が見えてきているようです。さらに、経営陣の関与も稟議書の決裁といったレベルではなく、経営陣の主導により行われた可能性までも示唆しています。

上場審査や市場変更審査

不正会計それだけでも大問題ですが、ここで出てくるもっと大きな問題は、マザーズへの上場審査の直前期に、これらの不正会計等が行われているということです。

経営自らが、架空の売上等も絡めて会計を操作し、公開時の姿(財務情報)をより美しく見せようとした疑い。さらに、マザーズから一部へ昇格するため、社内で把握した不適切な会計処理を取引所には伏せていた疑い。これらを客観的に調査するため、第三者委員会に移行するんですね。