アマナ(amana) 特別調査委員会の調査報告書を公表

アマナは12/15、子会社等で発覚した架空売上等を調査していた特別調査委員会から、調査報告書を受領したとして、同報告書を公表しました。しかしながら四半期報告書の提出までは至らず、翌日12/16に四半期報告書の提出期限について再延長ということになりました。

架空売上等の概要

報告書の整理通りに事案を並べると、次のようになります。
①A氏案件(アマナデザイン):約3500万円の架空売上、原価の付替、売上の前倒し
②B氏案件(アマナ):原価の継続的な付替え
③C氏案件(アマナデザイン):約5400万円の売上の前倒し、原価の付替え
④その他事案(アマナ):原価付替、売上前倒しなど7事案

①~③が当初の調査対象で、④は調査の過程で新たに発覚し、調査対象を拡大することで見付かったものです。報告書も触れていましたが、基本的に会計に関するリテラシーが低すぎです。

特に②のB氏案件ではB氏が役員に相談し、経営会議にまで報告されていたにもかかわらず、適切な対処ができていませんでした。っていうか、役員まで一緒になって未払原価を一括で支払わず、各案件につき一定の粗利を維持しつつ、超過する原価を他の案件に付け替えるといった処理を行っていたみたい。要するに、未払原価の処理においても不適切な会計処理をしているんですね。役員の指示の下。

ということで、同社のコンプライアンスや会計に関するリテラシーの低さを露呈してしまいましたが、架空売上を除けば、過去の財務諸表にはあまり大きな影響はありませんでした。2018年には海外子会社での不正会計、そして今回の国内子会社と同社での不正会計。これでやっときれいになりました。か?

ところで、四半期報告書の期限延長申請って、何回までOKなんだろうか。