大東建託 連結子会社における不適切な会計処理

大東建託は5/24、「当社連結子会社の不適切な会計処理に係る調査に関するお知らせ」を公表しました。同社社員が同社の連結子会社において不適切な会計処理を行っていたことが判明したといいます。

大東建託

大東建託は土地オーナーに対して、アパート・マンション経営など土地の有効活用を提案し、建築を請け負うとともに、一括借上により建物賃貸の経営を代行する事業をメインに手掛ける企業。貸家着工戸数に対して12.5%(22/3期)のシェアをもつ、賃貸住宅請負の大手です。

バブルのころは物凄い勢いで成長していた企業で、それゆえか当時はかなり悪い噂もよく聞こえてきた企業でした。あれから40年、今や大手ですし、それなりのガバナンスが構築できていると思われますが・・・。

不正の概要

管掌役員からの告発を契機として、同社社員による不適切な経費使用の疑いが発覚したことを受け、社内調査を進めてきたとのこと。調査は現在も継続中で、今般、調査チームからの経過報告を受け、適切な承認を経ない経費の使用 (約50万円 )が発覚したそうです。

さらに、当該社員の関係する不適切な会計処理が確認されています。①同社連結子会社の未払金および未払費用の過大計上(2022年3月末時点で約569百万円)。②同社連結子会社の広告宣伝費等の不適切な支払い (2022年3月期に約162百万円)。

経費の使い込みに関しては少額ですが、連結子会社における不正な会計処理はそれなりの金額ですね。これだけの金額を不正に操っていたとすると、そのお金の一部が同社員の懐へ、、、ということも十分考えられそうです。

今回の開示ではまだまだ詳細が見えてきません。外部専門家(弁護士2名、公認会計士9名)も参画した社内調査の結果を待ちましょう。

三協フロンテア株式会社 不適切な会計処理が発覚

三協フロンテア株式会社は5/17、「不適切な会計処理の判明と 2022 年 3 月期決算発表の延期に関するお知らせ」を公表しました。2022年3月期を含む複数事業年度に渡って、不適切な会計処理が行われていたということです。これも不適切ではなく不正のようです。

三協フロンテア株式会社

三協フロンテアは、ユニットハウスの製造と販売、レンタルが主力。建設・土木業界を中心に、工期が短く増減築が容易で、空調・給排水などのインフラも一体化した仮設建築物であるユニットハウスを提供する企業。他にも立体駐車装置の製造なども行う東証スタンダード市場上場企業です。

不正の概要

今年2月より開始された税務調査の過程で、同社の複数の営業拠点において不適切な会計処理の可能性を認識。直ちに関係者に対して行った調査の結果、営業担当者による着服、原価の付け替え、協力業者の下でのプール金の設定、売上の先行計上という、4つの類型を原因とする不適切な会計処理が複数事業年度に渡って行われていることが判明しました。

これら不適切な会計処理の内容を明らかにするとともに、同種の事案が発生していないかを明らかにするため、外部の弁護士・公認会計士による調査委員会を設置。既に厳格な調査を行っているということです。従業員の不正行為から会計不正まで、かなりいろいろ出てきそうですね。

複数事業年度に渡っていること、4つの累計が現時点で発見されていることから、調査期間や同社に与える負のインパクトも、相応のものになりそうです。こうしたことから3月期決算発表も当然延期となっています。そのため5/18の同社株価の方もストップ安(4,215円、700円安)となっています。

株式会社ウェッズ 従業員の不正行為

株式会社ウェッズは5/13、「当社従業員並びに当社子会社従業員による不正行為に関するお知らせ」を公表しました。なんとなんと、自社と子会社の両方で発覚ですか。同社及び同社連結子会社である株式会社バーデンにおいて、従業員による不正行為が行われていました。

株式会社ウェッズ

ウェッズは自動車のカスタムホイールの企画開発型商社。自動車用ホイールの卸売および製造販売事業を中核に、物流、自動車関連商品の小売、福祉などの事業を展開する東証スタンダード市場上場企業です。

不正行為の概要

同社従業員による不正行為については、東京国税局による税務調査により発覚したようです。当該従業員が顧客への商品代金の値引きを装う等、会社より不正に資金を支出させ、54百万円を個人的に取得したというもの。いわゆるキックバックですね。

子会社従業員による不正行為については、当期の決算処理作業中に確認されたとしています。現時点までの調査では、当該従業員が販売用の携帯端末を不正に持ち出し、リサイクルショップ等で売却・現金化し、累計で 61百万円分の商品を横領していたというもの。

本体では既に、調査に客観性を持たせるための独立調査委員会を立ち上げ、類似行為の調査、原因究明を実施しており、再発防止策の提言も受ける予定とのこと。

一度に2件とはね

親会社と子会社で同時に2件の不正行為が発覚ってのはなかなか見たことありませんね。行為の詳細が明かされていませんので、まだまだ分からないことだらけですが、それぞれの不正行為に関連性はなさそうに見えます。手口も全く違いますしね。ただ一つ言えることは同社のガバナンスが緩いってこと。親がそうなら子もそうなりますよね。この不正行為、この後詳細が公表されるんだろうか。

広済堂ホールディングス 子会社従業員による不正行為

広済堂ホールディングスは4/27、「当社子会社における不正行為発覚に関するお知らせ」を公表しました。連結子会社である東京博善株式会社において、従業員による不正行為が発覚したということです。東京国税局の税務調査の過程で発覚したといいます。

広済堂ホールディングス

広済堂ホールディングスは、印刷関連サービスを提供する情報セグメントを基幹に、求人媒体の発行などを行う人材セグメント、斎場を運営する葬祭セグメントを展開する東証プライム市場上場企業です。葬祭セグメントでは、東京都内で火葬場を併設した総合斎場を運営しています。

子会社である東京博善株式会社では、100年近くの歴史が育んだ総合斎場を都内6カ所で運営しており、1カ所の保棺施設を運営しているそう。

不正行為の概要

開示では、「東京博善の従業員が過去複数年にわたり、斎場内において金品を窃取していた事案が発覚した」と説明されています。東京博善は、不正を行った従業員に対する民事責任の追及、刑事責任の追及を視野に入れて、当該従業員から被害金額の回収に努めるとしています。

説明はこれだけ。斎場でこの従業員はいったい誰のお金を摂取していたんでしょう。ただの香典泥棒であれば、東京博善の資産や収益には影響しないだろうし、国税局の方からも見えない犯罪ですよね。なんだか不思議な事案です。

ホームページでは「火葬場内に『花の自動販売機』を設置」なんてニュースもあるので、こんなふうに顧客が東京博善に支払ったお金を摂取していたということでしょうかね。そういわれてみると斎場には売店やらお食事処みたいなのもあったような気もします。

今回の開示ではその被害金額等については一切説明されていませんが、何やらこの開示ですべてを終わらせるような雰囲気です。業績に与える影響は軽微であり、2022年3月期の業績予想
に変更はないとしています。

メルコホールディングス 社内調査結果を公表

メルコホールディングスは4/26、「当社連結子会社社員の不正行為に係る社内調査結果等に関するお知らせ」を公表しました。調査委員会の設置が1/27でしたので、3ヶ月丁度の調査期間ということになりました。意外に時間かかりましたね。

不正行為の概要

メルコホールディングスはバッファローを中核子会社として、デジタル家電やパソコン周辺機器の開発・製造・販売・データ復旧サービスなどを行うIT関連事業が主力の企業でした。が、今回不正行為が起きていたのはまったく毛色の違う食品事業の子会社、シマダヤ関東株式会社でした。

経理業務の担当者がその職位・職権を利用して、2017年5月から 2021年12月までの間、計274 回にわたり、同社の取引銀行の普通預金口座から自己の用途に費消する目的で、自己名義の普通預金口座に不正送金を行っていたとのこと。

さらに、同社内の小口現金等の着服も行っていたようで、現預金合計約98百万円を横領していたといいます。

犯行の発覚を防ぐために、四半期毎の決算時に帳簿上の預金残高を実際の預金残高に合わせるため、経費を架空又は水増し計上しており、また、入出金明細照会表の提出を求められた際には、同社員は入出金明細照会表を偽造し、偽造した入出金明細照会表を提示する等の隠蔽工作をしていたということです。

開示では、「同従業員単独の策謀によるものであり、他の重要な業務プロセスに影響を及ぼすものではなく、これが当社グループ全体の内部統制の有効性を否定するものではないと判断している」となってるんですが、本当にそうなんだろうか。

事業の特徴を把握できていない異業種の子会社で、経理担当者にすべてを任せっきり。子会社管理という面でのガバナンスは効いてなかったのでは?