株式会社ミロク情報サービス 子会社従業員の不正行為 1億4,000万円

株式会社ミロク情報サービスは7/31、「当社子会社元従業員による不正行為及び同行為の調査結果、再発防止策の策定ならびに関係者処分に関するお知らせ」を公表しました。この不正行為による子会社への損害は 1億 4,000万円相当になるということです。

ミロク情報サービス

ミロク情報サービスは、会計事務所とその顧問先企業を中心とした中堅・中小企業向けに、財務会計・税務・販売・人事管理システムなどの業務用アプリケーションソフトウェアの開発・販売を手掛ける企業。東証プライム上場企業です。

不正の概要

不正の舞台となったのは、連結子会社である Miroku Webcash International 株式会社。横文字だけど、港区の会社ですね。不正が発覚したのは今年3月だそう。刑罰法規に触れる不正であったため、慎重な調査を必要とせざるを得ず、本公表までに相応の期間を要した、としています。

行為者は、2021年10月から2023年3月までの間、当該子会社が契約していた他社運営に係る福利厚生サービス(会社の負担により、個々の従業員に対し、福利厚生の一環として、金券類等に交換できるポイントを付与するもの)における自らの権限を悪用し、私的動機に基づき、自身に上記ポイントを著しく過大に付与等していました。

そのポイントを金券類と交換後、金券ショップ等で換金し、一部は不正取得したポイントの対価の支払いに充当しつつ、私的に費消していたといいます。この不正行為における当該子会社への損害は1億4,000万円相当。いやいや、ポイント付与で1億円超ですかぁ。よくこんな手口考えるもんです。

エイベックス執行役員 キャバクラ代1,300万円を会社等に不正請求?

六本木のキャバクラ嬢に入れ込んだエイベックスの執行役員は、毎月100~200万円以上の遊興費を、接待で使ったように見せかけ、会社ばかりか取引先にまで請求していたということです。客だった同執行役員と不倫関係になっていたキャバ嬢が、その関係を解消し、不正請求を告発したんだとか。

エイベックス

エイベックスは、独立系の音楽ソフト会社の大手。マネジメントでは浜崎あゆみ、倖田來未、AAAなど、音楽コンテンツの企画・制作ではEXILE、三代目 J Soul Brothersなど人気アーティストを多く抱える企業です。東証プライム上場企業ですね。

キャバクラ代を不正請求

六本木のキャバクラで総額1,300万円。これをエイベックスや取引先に不正に請求していたとのこと。取引先で落としてもらうってのもこの手の話ではよくあることなんだろうけど、この取引先も一筋縄でいかん会社でしょうね。

ネットで調べてみると、デイリー新潮さんがかなり詳しく伝えているので、このキャバ嬢さんは新潮さんに駆け込んだということか。その他の報道等を見ても、会社や取引先に不正に請求した(支払わせた)ことを問題視しています。あっ、ここではキャバ嬢との愛人関係等については触れません。

不正 にするかなぁ

エイベックスの社長は六本木のキャバクラで1日で1億円以上も使った”伝説”を持つ人なんだそうです。1,300万円くらい可愛いもの。会社として、適切な会計処理をして支払ったモノですよ。としてしまえば、不正でも何でもありません。この会社それぐらい豪快な対応しそうだなぁ。

東テク株式会社 特別調査委員会の調査結果

東テク株式会社は6/29、「特別調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ」を公表しました。同社子会社の東テク電工株式会社において、実態の伴わない仕入れ取引が行われていたという件でしたね。その調査結果が明らかになりました。

おさらい

東テク株式会社はビルや各種施設向けに業務用空調機器をはじめとする設備機器の販売、計装工事の設計、施工などを手掛ける企業でした。その子会社である東テク電工において、取引先との間で、実態の伴わない仕入れ取引が行われていたとだけ開示され、調査委員会が調査を開始していました。

不正行為の概要

東テク電工にて受注した電気工事において、東テク電工の事業本部長である従業員が、長年にわたり、特定の仕入先に対して実体を伴わない外注費を計上することで、東テク電工から当該仕入先に対し架空の外注費を支払わせていた事実が判明しました。

当該外注費は、調査対象期間である 2012年4月1日から2023年3月31日までの 11 年間で、総額 639百万円だそう。このうちの約半分程度がキックバックされていたということですが、この従業員は自身で私的流用等はしていない(金銭はすべて営業目的のため、発注者や同業者等の担当者に渡したとしている)とのこと。

これでおしまい?

仮に本当に着服等がなかったとしても、特定の仕入先が大きな利益を得ているほか、他の取引先にもバラまかれているようだし、中にはある議員への袖の下として、、、なんて話も出てきます。調査委員会の調査の限界は分からんでもないけど、警察等の権限を行使してでも実態を明かさんといかんやろ。その辺に関しては何のコメントもありません。

ITbookホールディングス 従業員の不正行為(横領) 調査結果

ITbookホールディングスは6/27、「調査委員会の調査報告書の受領に関するお知らせ」を公表しました。経理担当マネジャーがATM から現金を着服し、その行為を隠蔽するために、ATM からの出金が正当な処理と思わせる会計上の操作を行っていたという件の調査結果です。

結果の概要

2021年8月から2023年5月にかけて、同社の口座から、セブン銀行ATMでキャッシュカードを利用して合計6,750万3,300円を不正に引き出し、遊興費として費消していたということです。当然、発覚を恐れて、仮払金を不正に計上するなどの会計処理を行い、隠ぺい工作も行っていました。

もちろん行為者が悪いんだけど

当初公表されていた通りの横領額でしたが、発生に至る経緯が酷過ぎます。不正な会計処理により仮払金の残高が突如増大したことなどが何度か経理部の部長に相談されているんですが、同部長はまったく機能せず、2年間近く放置されてしまいます。

で、最終的に事が発覚したのが、同部長が当該キャッシュカードを使用しようとした際にカードがなく、初めて入出金履歴を精査したタイミングだったということです。このキャッシュカード、手提金庫に入れてあったということですが、施錠もされていなかったとか。

これって、どう見ても上場企業の管理レベルではありません。起こるべくして起きた不正行為であり、もちろん行為者が一番悪いんだけど、経理部の部長や、同部を管理する担当役員などの責任が問われてしかりですね。

こうして横領に関する調査は終わったようですが、同社では別途会計不正に関する疑義を特別調査委員会が調査しています。2023年3月期決算については、この調査結果を待って訂正するとしています。

株式会社ヤマウラ 不適切な支出 さらに拡大 25億円?

株式会社ヤマウラは6/22、「社内調査及び第三者委員会による調査の進捗状況に関するお知らせ」を公表しました。連結子会社から、少なくとも334百万円の不適切な支出が行われていたことを公表していましたが、その後の調査でその金額がさらに拡大しているようです。

不適切な支出

前回の開示では、「不適切な支出」と表現されていたんですが、その概要が明らかにされました。ヤマウラの経理責任者で東京の子会社の経理担当を兼務していた者が、当該子会社の資金を自身の子どもが経営している会社に不正送金していたということです。

不正に送金した先は少なくとも4カ所で、自分の子どもが代表を務める会社には3億3,400万円を、また、子ども名義の個人口座や子会社とは取引関係のない会社にも送金していたといいます。

さらに拡大

前回の開示では、銀行預金残高と帳簿残高の差異が10億円ということで、最大10億円の不正支出か?という感じでしたが、この金額も増えそうな感じです。期を遡るほど不正支出のデータが見つかっているようで、銀行から取り寄せた不正支出先への振込票の合計額は25億円であることが判明しているそうです。

さらにこれら以外にも疑義のある支出があるようで、25億円で済むのかどうか、ビミョーな書きぶりになっています。ヤマウラの経理責任者ってことで、かなりの経理処理等を任されていたようなんですが、どういう職位の人なんでしょう。しかし、まぁ、凄いことになってきました。