サムティ 会計監査人(EY新日本有限責任監査法人)が退任

先月上旬に特別調査委員会の調査報告書を公表したサムティ。疑われていた特定の取引先等については、子会社又は関連会社のいずれかに該当するとの認定及び関連当事者に該当するとの認定には至らなかった。ということで一件落着かのように見えましたが・・・。

会計監査人

これまで同社の監査をしていたのは、日本における4大監査法人の一角であるEY新日本有限責任監査法人。特定の取引先が子会社又は関連会社のいずれかに該当するか否かで、EYの意見と会社側の意見が相違してきました。特別調査委員会は結果問題なし(超玉虫色)との結論でした。

ところが、3/31、同社は「会計監査人の異動及び一時会計監査人の選任に関するお知らせ」を公表しました。最後まで見解の相違は埋まらなかったようです。で、EYが退任し、あらたに一時会計監査人を選任しています。

新会計監査人

一時会計監査人に選任されたのはA監査法人(名前はとりあえず伏せておきます)。当ブログでは会計不正やら役職員の不正などを取り上げてきましたが、大手の監査法人がサジを投げてしまった際に、よく登場する監査法人がこのA監査法人なんですね。

同法人が担当するクライアントは、アジャイルメディア・ネットワーク、ピクセルカンパニーズ、小僧寿し、EduLab、東京衡機、などなど。何かしら問題が発生してしまった企業の駆け込み寺みたいな存在に見えます。

特定の取引先が子会社又は関連会社のいずれかに該当するか否か。ではなく、背景にもっとヤバい話がありそうだな、というのが正直な感想。会計監査人の変更が公表されたことでより一層・・・。

ビジョナリーホールディングス (メガネスーパー) その2

ビジョナリーホールディングスは3/15、「(開示事項の経過)2023 年4月期第3四半期決算発表の延期に関するお知らせ」を公表しました。今回の開示では、3/7に公表された社長の不正行為と決算発表延期に関するここまでの経緯について、追加で情報開示されています。

内部通報

やはり内部通報(外部窓口に対する匿名の通報)だったようです。その内容は、「同社社長と懇意な関係にある業務委託先企業2社(実質的に同社の関連当事者に該当するのではないか?)に対して不当な利益供与がされている可能性がある」というもの。

また、「社長はカラ出張等の不正な経費精算により会社経費の私的流用を行っている可能性が高い」という話も。ただこれに関してはここまでの調査では判明しておらず、同社においてではなく、社外の複数企業に関係する経費の可能性があるのでは、としています。

当該通報の特異性として、2022年7月1日から8月20日までの間の社長の移動、飲食、宿泊等に関する行動記録、及びその根拠としての多数の写真(調査会社により行動確認がされていたものと思われる。)が添付されていたんだそうです。一従業員による通報のレベルではなかったようですね。

やはり社長だけではなさそう

本件通報において名前を挙げられていたのは、「当社取締役・執行役員、社長との関係性及び同社内の役職等に基づき関係している可能性がある全取締役(社外は除く)・執行役員」となっていて、やはり、社長以外の取締役等も群がっていたようです。

そういえば、一昨日、取締役の1名が「一身上の都合によるもの」という理由で辞任されていましたね。この人もそうだったんでしょう。取引先企業を巻き込んだどんぶり勘定事案。さて、どこまで拡大するんでしょう。

サムティ  特別調査委員会の調査報告書を公表

サムティは3/6、「特別調査委員会の調査報告書受領及び再発防止策に関するお知らせ」を公表しました。そして翌日には当該調査報告書も公表されています。調査期間は約1ヶ月半でしたね。

おさらい

1月の開示では、特定の取引先との取引に関連し、過年度決算における会計上の連結対象範囲の判断等についての疑義が判明したということでした。

調査結果の概要

この特定の取引先等について、同社が直接又は間接的に支配している状況が存在するとまでは認められず、子会社又は関連会社のいずれかに該当するとの認定及び関連当事者に該当するとの認定には至らなかった。というのが結論だそうです。

取引先との関係性及び取引について、公正かつ透明な企業運営が特に期待される上場企業において、その公正性及び透明性に疑念を抱かせるには十分なものであった、といった指摘は受けたそうな。

代表取締役会長

代表取締役会長が特定の取引先の実印等を預かっていたほか、不動産取引について相談にのるなど懇意な関係にあった。とか、当該取引先の実質的な経営権を持っていたかも、みたいな話も出てくるんですが、疑念はあるが認定には至らず。玉虫色。

この会長さん、調査委員会設置後の2月中旬に退任のお知らせも出ていて、不正の責任を取って、、、ということかと思っていたんですが。ん~、なんだかよく分からない展開ですね。これ以上は追及しないから身を引いてください、みたいな取引でも行われたんでしょうか。

アイ・アールジャパン 第三者委員会の調査結果を公表

アイ・アールジャパンは3/7、「第三者委員会の調査報告書受領に関するお知らせ」を公表しました。IRジャパンの副社長が投資会社に対して東京機械買収の提案を行い、その後に東京機械の買収防衛のアドバイザーを請け負っていたという事案でした。この時のフィーは5億円だったとか。

調査結果

報告書では、IRジャパンの経営陣にはこの利益相反(マッチポンプ)の意図は認められなかったとしています。副社長の暴走を把握できていなかったとの結論です。この方特別な存在だったようですが、まぁ、副社長の行動を把握、管理できていなかった時点でもうアウトですね。

報告書でも、「会社を代表する肩書きを与えておきながら、監査監督を適切にすることなく、単独での営業活動を許容していた」とし、「IRJの利益相反管理体制の問題点もあってこのような事態を招いたものであり、まさに起きるべくして起きた事案である」と指摘しています。

とんでもない事件

利益相反の意図はともかく、客観的にはIRジャパンの一連の行為により、マッチポンプと見られる外形が作られたわけで、間違いなく顧客の期待を完璧に裏切ってきたわけです。利益相反というと法律が定めることに違反したというドライな見え方ですが、このケースはもっと重大なことと考えるべきだと思います。

この事案のような敵対的な買収においては、当事者間の利害が激しく対立します。たとえは悪いかもしれませんが、セキュリティ会社が泥棒に、顧客宅のセキュリティの甘いドアを教えるようなもんです。この事件は単なる利益相反取引ではなく、とんでもない事件なんです。と、kuniは考えますが、みなさんはどう?

ビジョナリーホールディングス 第三者委員会を設置 決算発表も延期

ビジョナリーホールディングスは3/7、「第三者委員会の設置及び 2023年4月期第3四半期決算発表の延期に関するお知らせ」を公表しました。どうやら同社代表取締役社長(同日付で代表取締役および取締役の辞任も発表されてます)による不正が発覚したようです。

ビジョナリーホールディングス

ビジョナリーホールディングスは「メガネスーパー」を主力ブランドに、直営店方式で眼鏡・コンタクトレンズの小売チェーンを全国に展開する企業。主に高付加価値・高単価の眼鏡を志向するミドル・シニア層をターゲット顧客に事業を推進する東証スタンダード市場上場企業です。株価は200円割れとなっており、既にヤバそうな感じの会社です。

不正の概要

2022年12月下旬に、代表取締役社長による同社企業価値を毀損する行為の疑いに関する情報提供を得たことから、監査等委員が選定した外部専門家に調査作業を委託して調査を進めてきたということです。内部通報でしょうか。

この調査により、同社の業務委託先その他取引先が、代表取締役社長の実質的影響力の下に経営されている、または同社取締役・執行役員の一部が出資している会社である可能性、および同社グループの利益に反する可能性のある行為が認識されるに至ったとしています。

取締役の利益相反取引

開示されているのはここまでです。どうやら取締役による同社との利益相反取引が発見されたということのようですね。会社法は、「会社の業務を執行する取締役が、会社の利益を犠牲にして取締役自身や第三者の利益を図ること」を禁止しています。これをやってしまっていたと。

「別の取締役や執行役員の一部」という表現も気になりますね。代表取締役社長以外でも不正が出てくる可能性がありそうです。