スマートバリュー サイネックス 確約手続

スマートバリューは6/30、「公正取引委員会による調査終了に関するお知らせ」を公表しました。同日サイネックスも、「公正取引委員会による調査の終了について」を公表しています。タイトルだけ見ても何のことやら分からない開示ですね。

スマートバリュー サイネックス

スマートバリューは行政デジタル化を支援するデジタルガバメント事業と、クルマのサービス化を支援するモビリティ・サービス事業を手掛けるIT企業です。サイネックスは、50音別電話帳「テレパル50」などを発行し広告枠の販売を収益とするメディア事業が中核の企業。どちらも東証スタンダード市場上場企業です。

公正取引委員会の言い分

スマートバリューとサイネックスが組んで、自治体向けにホームページの編集や更新に使うコンテンツ管理システム(CMS)を開発し、販売してきました。その際、セキュリティー対策などを理由に「オープンソースのソフトウエアではないCMSとすることが必須」として、自前で開発したCMSを売り込んできたようです。

これに対して公取委は、セキュリティー対策について「ソフト導入後も継続して保守点検を行うことが欠かせず、オープンソースか否かは関係ない。オープンソースを外す要件を盛り込むことは正当な理由がない」という主張。

確約手続

競合他社の取引妨害に該当するか、徹底的に戦うことを避け、「今後は気を付けます」みたいな改善計画を提出することで手打ちした。みたいな事件ですね。まぁ、一種の司法取引みたいなものかな。これで両社ともに排除措置命令や課徴金納付命令を回避できたということです。

両社の開示では、「確約手続は、当社が独占禁止法に違反したことを認定するものではありません」と往生際の悪いコメントをしていますが、「ヤバッ!」ってことで確約計画出したんでしょ。と思うんだけど。