東北・上越・北陸新幹線 停電事故について

1/23に発生した停電トラブル。東北新幹線が東京―仙台間で、上越・北陸新幹線が東京―高崎間で終日運転を見合わせるなどして、計283本が運休、計約12万人に影響しました。復旧に当たった作業員が感電して負傷したっていう話もありましたね。

事故の概要

事故を受けJR東日本は、「東北・上越・北陸新幹線 架線故障による運転見合わせに伴う点検と対策について」を公表しました。架線垂下、架線張力を調整する滑車式自動張力調整装置(WTB)の重錘ロッドが破断し、垂れ下がった架線下を列車が通過したことで、車両のパンタグラフおよび架線金具が損傷。架線からの異常な電気を検知したことで、停電発生に至ったということです。

問題

今回の開示文では見当たらないのですが、報道によると、「破損した架線の重り装置が交換の目安となる30年を超えて使われていた」、「同社管内の新幹線にある同様の装置約490カ所のうち、半数に当たる約250カ所が同様に30年を超えている」ということらしいです。

この「交換の目安」というのがどういう位置付けの規制なのか分かりませんが、一応決められた目安がありながら、それが無視されてきたという事実は非常に問題だと思われます。

今回の事案は「停電事故」と表されることが多いようですが、場合によっては人的被害の出る大きな事故になってたかもしれません。原因となった装置の点検や交換は当然ですが、組織の中に上記のような気の緩みが出ていないか、全社早急に確認する必要があります。