雇用調整助成金等の不正受給 水戸京成百貨店元社長を詐取容疑で逮捕

茨城県警は1/18、新型コロナウイルス対策の国の雇用調整助成金計約1億3,300万円を不正受給したとして、詐欺容疑で、水戸京成百貨店の元社長を逮捕しました。同社は昨年1月、当時の総務部長の指示で雇調金など計3億円余を不正受給していたと発表しています。

水戸京成百貨店

水戸京成百貨店は茨城県水戸市にある資本金5,000万円の百貨店です。名前の通り京成電鉄の子会社(発行済み株式の95%を保有)です。鉄道会社が運営する百貨店ということで、それなりのステイタスもあるはず。京成電鉄との関係を見ても、役員の兼務もあれば、資金援助もあります。

逮捕容疑

逮捕容疑は、社長として在職中、同社社員と共謀し、百貨店従業員約400人について2020年4〜5月の休業日数を水増しした虚偽の申請書を、同8月に茨城労働局に提出。同9月と10月に雇調金を同社名義の口座に振り込ませてだまし取った疑いだそうです。

水戸京成百貨店のホームページでは不正の発覚時、元社長の逮捕時、最低限の事実の公表がなされているんですが、京成電鉄はそうした開示を行ってない様子。もの凄い数の子会社持ってるのでいちいち対応できません、、ってことかもしれないけど。しかし、この事案、社長自身も京成電鉄出身者だし、顧客の信頼を失いかねないかなりマズい事件だと思うよ。

(追記)その後の報道によると、約1億3,300万円のうち、水増し分は約3,800万円だったみたい。

プロルート丸光 雇用調整助成金を不正受給 返還額は2.6億円

プロルート丸光は4/3、「雇用調整助成金支給決定取消及び返還通知書の受領に関するお知らせ」を公表しました。昨年3月から大阪労働局による雇用調整助成金についての調査を受けており、最終的に不正受給にあたるとの判断がなされたということです。

プロルート丸光

プロルート丸光は、衣料品、服飾雑貨、寝具・インテリア商品などを、全国の衣料品店、専門店、チェーンストア、百貨店などに、前売り・セルフサービス方式で直接販売する総合衣料問屋です。東証スタンダード市場上場企業ですね。

不正の概要

大阪労働局の調査において、本来助成金の申請対象にならないはずの時短勤務後の就業や、休業日の出勤の一部についても申請対象としてしまっていた事実が認められるなど、不正受給にあたるとの判断がなされたとのこと。返還金額は、263,293,056円だそうです。

今回の開示では発生原因等の詳細は分かりませんが、「申請担当者が、自らの一存で少しでも多くの助成金が支給されるようにと考えていた(ため)」などという記述があります。どこまで調査した結果か分かりませんが、担当者だけを悪者にしてというこの感覚はいかがなものでしょう。

同社はこのところ赤字続きで株価も50円を割ってきています。今期末で債務超過になろうかという状況で、この2億6,000万円はデカいですね。同じ日に役員報酬の減額も公表されていて、同社としての責任も認めてはいるんですが、、、「申請担当者が、自らの一存で」、はないでしょう。

旅工房 GoTo補助金の不正受給

株式会社旅工房は2/4、「当社グローバル・アライアンス部門における Go To トラベル事業給付金の受給申請に関する調査委員会設置のお知らせ」を公表しました。昨年末にエイチ・アイ・エスが公表した補助金の不正受給。やはり続く上場企業が出てきました。

旅工房

旅工房は、主に日本国内の個人顧客をターゲットに、オンラインで海外向けを中心とするパッケージ旅行の企画・販売や旅行手配のサービスを行うとともに、トラベル・コンシェルジュが顧客ニーズに合わせてカスタマイズする旅行を販売する、ハイブリッドな販売戦略を展開する旅行代理店。東証マザーズ上場企業です。

当ブログでは以前、同社従業員による不正行為を取り上げたことがありました。売上の架空計上と、架空の仕入れで金券を取得・換金し、そのお金を架空の売上の代金として顧客名義で同社へ振り込むという手口の従業員による資金詐取でした。

開示の概要

そして今度は企業としての不正です。Go To トラベル事業給付金の受給を申請していた取引の一部に、宿泊等の実態がないために給付金の受給対象とならない可能性を否定できない取引が存在している可能性を認識したということです。

対象となる金額の総額は、Go To トラベル事業給付金の申請額として、630 百万円、また、それに伴う仕入先に対する債務残高として、313 百万円を認識しているとのこと。

外部の専門家を構成員とする調査委員会を設置して調査を開始したようです。あわせて、2/10に予定していた第3四半期決算発表についても延期するとしています。不正受給、まだまだ出てきそうですね。