TISのテレワークサービス 「RemoteWorks」 サービス終了

テレワークサービス 「RemoteWorks」 が障害を起こし、4/13から全サービスを停止、不具合等の原因調査を行っていたTIS。6/18に同サービス終了のお知らせをHPに掲載していました。今まで気が付きませんでした。9月末をもって全サービスの提供を終了します。

発生事象

①利用時にほかの利用者のユーザーIDを含むエラーメッセージが表示される
②利用時にほかの利用者のWindowsログイン画面が表示される
とされていますので、4月時点で確認されていた事象以外はないようです。

調査結果

システムのトラフィック増大等が起因して処理に遅延が発生した際、利用中に他のユーザーとセッションの取り違えが発生する不具合が検出されたそうです。その他、ログ分析や不正アクセス調査においては何も検出されていないとのこと。

しかし、発生している事象から考えて、セキュリティリスクが内在しており、これを解消するにはアーキテクチャ全体の見直しが必要となることから、サービスを終了することを判断したとあります。

顧客対応

400社の顧客へは、障害発生時より代替手段の提供やサービス利用終了の手続きなどを案内してきていたようで、顧客ごとの個別対応はしっかり出来ていたようです。現状では大半の顧客がサービスを解約済みだといいます。

新型コロナウイルスの感染拡大で在宅勤務が拡大し、テレワークを支援するアプリケーションは大流行しました。各社サービス導入件数を大幅に伸ばし、収益化する一方で、TISのようにシステム障害を起こしてしまい、システム復旧を断念。サービス終了に追い込まれる会社も。この辺りがシステム会社の怖いところですね。

10連休 システム障害 まとめ

新元号「令和」への改元に伴い、10日間の大型連休となった今年のゴールデンウィークでしたが、予想されていた通り連休の前後でいくつかのシステム障害が発生しました。それでも想定範囲のうちですかね。なにせ、過去に経験のない10連休と改元を一緒にやってしまったわけですから、、、。ということで、備忘も兼ねて、報道されたシステム障害等を整理しておきます。

楽天銀行

連休明けの7日、午後0時30分頃、ネット銀行サービスで障害発生。連休明けで利用者のアクセスが集中し、瞬間的にシステムへの負荷が平常時の10倍以上に高まったのが原因とのこと。この障害の影響で、グループのフリーマーケットアプリ「ラクマ」では、顧客の売上金の振り込みが遅延したほか、楽天証券では銀行の口座から証券への入出金が一時出来なくなりました。

横浜銀行 北海道銀行 北陸銀行

この地銀3行では、連休前の26日、コンビニのATMで画面と利用明細において、振込予約日の日付が誤って表示されるというトラブルが発生しました。振込自体はすべて正常に処理されていたものの、本来の予約日である「2019年5月7日」と表示されるところが、「1989年5月7日」と表示されたとのこと。3行からみずほ銀行やJAバンクなどの口座に振り込むと発生したようです。

3行はNTTデータが運用する共同利用型の勘定系システム「メジャー」を利用しています。このシステムとコンビニATMの間をつなぐゲートウェイシステムとして、日本IBMの接続ソフト「FIG」を使っています。各行とも22日にメジャーの改元対応を済ませていましたが、障害が起きた26日時点では、FIGの対応をしていなかったことが原因とのこと。

メジャーのシステム内部では、振込予約日を西暦で管理していて、その予約日をFIGに送るときに元号を省いた和暦に変換します。つまり、2019年5月7日は令和元年なので、01年5月7日と変換して送信。ところが受け取る側のFIGがまだその時点で改元に未対応だったため、01年を平成元年と判断。これを西暦表示してしまったため、1989年5月7日になってしまったということのようです。3行はFIGの対応を4月30日に行う予定だったそうです。

日本航空

8日午前6時50分頃から、8時45分までの約2時間、羽田空港や関西空港など国内線の全ての空港で自動チェックインなどの手続きができなくなりました。乗客の搭乗手続きに時間がかかったことで欠航や遅れが発生し、約2万人の乗客が影響を受けました。

2系統あるシステムのサーバーの片方に過負荷がかかることで障害が発生したそうで、そのサーバーを切り離すことでシステムを回復させたようです。しかし、当日はサーバーの復旧までには至らず、終日片方の一台だけでの運用となったとのこと。ちなみに、今のところ過負荷となった原因については究明されてないようです。