再生可能エネルギー バイオマス

先週末の日本経済新聞に、東京電力とイーレックスという会社が再生可能エネルギーの電力を中心に販売する新会社を共同で設立するという記事がありました。ここでの再生可能エネルギーによる発電はバイオマス発電のことのようです。ということで今回はバイオマス発電を取り上げました。

何度か書きましたが、政府は昨年改定したエネルギー基本計画で、再生エネを将来の主力電源にすると明記しました。総発電量に占める再生エネの比率を現在の16%から22%~24%へ引き上げる計画になっています。

バイオマスはカーボンニュートラル

バイオマスという言葉は何となく知っていたものの、実際にどうやって発電するのかまでは分かりませんでした。調べてみると、直接燃焼方式、熱分解ガス化方式、生物化学的ガス化方式と、大きく3種類があるそうです。つまり、結局のところは燃料を燃やして電力を得るわけですね。じゃぁ、二酸化炭素は発生するじゃん。ってことになるわけですが、バイオマス発電については、カーボンニュートラルという考え方をするそうです。

カーボンニュートラルというのは、「バイオマスは燃焼すると当然二酸化炭素を排出しますが、もともとその二酸化炭素は植物などが成長する過程で、大気中から吸収したモノであり、トータルとして二酸化炭素の量は変化しない(増加しない)」という考え方なんだそうです。ん?分かったような、、、いまいち納得できないような、、、。

一方で、再生可能エネの太陽光発電や風力発電などが気象等に左右され、発電量が計算し難いのに対し、1日24時間の連続運転できる点がバイオマス発電の強みとのこと。うまく組み合わせることが重要になりそうですね。

イーレックスのバイオマス

イーレックスのバイオマス発電はパーム椰子の種からパーム油を搾油した後のヤシ殻を燃料にするんだそうです。屋外保存できる燃料として今注目されているとか。現在、ヤシ殻を燃料とする国内最大級のバイオマス発電所を運営していて、今後も6発電所を計画しているようです。

東京電力は水力発電

記事に戻りますが、一方の東京電力は水力発電により作られた電力を拠出すると書かれています。新会社としては、ESGへ積極的に取り組む企業向けに、再生可能エネにより発電された電力を売り込もうというお話です。

東京電力は国内に164ヶ所も水力発電を運営しているそうです。kuni的にはこの水力発電も気になっています。大規模な水力発電所の建設候補地は既になくなってしまったと言われていますが、ダムを造らない小水力発電なんてのもあるらしいです。この辺りのお話もまた別の機会に。

投資用不動産 値下がり

3/17 日本経済新聞に「投資用不動産 苦渋の圧縮」という記事が掲載されました。不動産業界で、アパートやマンションなど投資用物件の在庫を圧縮する動きが拡大し始めているとのこと。まさにサブリースショックによる不動産の値下がりが始まったわけです。

逆回転が始まった

今回記事になったのは、投資用不動産を主に扱う不動産業者ということなんでしょうか、6社の投資用不動産の在庫状況を伝えています。サムティ、ムゲンエステート、アルデプロ、ADワークス、TATERU、スターマイカといった企業が在庫の圧縮に動いているということです。

スルガ銀行やTATERUの不正で業界の実態が明るみに出て、レオパレス21の建築不正で大炎上。そして今回も金融庁が監視・牽制を強化したことで銀行の融資が大きく絞られました。これが止めを刺したという恰好です。1990年に当時の大蔵省が行った総量規制と同じ構図ですね。

1990年に始まったバブルの崩壊では、大蔵省の予想をはるかに超える急激な景気後退(いわゆるバブル崩壊)を日本経済にもたらし、不動産価格は急落、銀行の不良債権に繋がり、その後の「失われた20年」を日本に繋がるといった悪循環のトリガーになりました。

不動産バブルは崩壊するのか

結論から言うと、今回の投資用不動産の値下がりが、不動産全体に波及する可能性は低いと思います。1980年代の不動産は何もかもが値上がりし、不動産としての収益率で説明できない水準まで上昇していました。ただひたすら、値上がりするから誰もが買いたがる。裏では銀行の信用創造が無限に拡大していく。そんな世界だったんですね。今の若い人は知らないと思いますが、当時、山手線の内側の土地売却代金でアメリカ全土が買える計算になるほどの値上がりだったんです。

今回起きていることは、投資用不動産(アパートやマンション)、中でも特にサブリースという枠組みに取り込まれた対象物件だけが異常な価格に吊り上げられ、枠組みを形成する業者が大儲けし、当該案件のオーナーだけが食い物にされた。そんな構図だと思っています。おまけにこの枠組み、本来入ってこないはずの投資家が大勢取り込まれましたしね。

この枠組みにおける不動産オーナーはリピーターが非常に多いと言います。そのため銀行による信用創造、レバレッジがかなり効いており、逆回転し始めるとそれなりの勢いになる可能性がありそうですが、その他の不動産ではそれほどではないと思います。もちろん、都内の高層マンションなど、ちょっとやり過ぎじゃないのって物件は既に多いですけどね。

今回は投資用不動産の値下がりについてでしたが、もう一つ怖いのが海外からの不動産投資の状況ですね。こちらについてもまた機会があれば考えてみたいと思います。

日本の食品輸出 ホタテ

以前「日本の食品輸出が絶好調らしい」というタイトルで記事を書きました。昨年の輸出額が9,000憶円に達し、2019年には1兆円が達成できそうというお話。その際にいろいろと統計を読んだのですが、かなり意外に感じたのがこのホタテの輸出額でした。その後忘れていたんですが、3/14付の日本経済新聞に、北海道佐呂間漁協のホタテ漁に関する記事が掲載されていて、これを読んで納得したわけです。

農林水産物 品目別輸出額でトップ

「2018年の農林水産物・食品輸出額(速報値)品目別」でみると、ホタテの輸出金額は477憶円で前年比3.1%の増加となっています。水産物の中で見ると、ホタテに続いて真珠が346憶円、鯖が267憶円となっていて、それぞれ7%増、22%増となってますね。鯖は国内のスーパーで鯖缶が品薄といったニュースがありました。輸出もかなりの勢いで伸びています。

記事ではサロマ湖で行われるホタテ漁を中心に紹介し、漁協組合員の平均貯蓄額やら、野球選手並みの平均年収といったの景気の良い話が書かれています。イカダの場所とか、稚貝をつるす高さの調節について言及されているので、おそらくこれは養殖なんでしょうね。生産効率で世界最高峰とも書かれています。彼らの商品は台湾の高級百貨店向けで、干し貝柱として輸出。商品の差別化で成功しているようです。

輸出先は中国が1位だけど

ホタテの輸出先(2017年のデータ)を見ると、中国向けが圧倒的に多くて、238億円になっています。台湾向けは33憶円ですね。意外に多いのがアメリカで58憶円。ここのところ減少しているんですが、2015年までは100億円以上を輸出しています。

JETRO(日本貿易振興機構)で調べてみると、中国へ輸出された冷凍のホタテの多くは、殻をむいて加工された後に米国に輸出されているんだそうです。その分日本からの直接輸出が減少しているということでしょうか。

ホタテの栄養成分

ついでに北海道漁連のホームページも見てきました。もの凄い栄養成分です。ホタテの貝柱に含まれるたんぱく質は100グラム当たり17.9グラム。牛肉や豚肉に匹敵しますし、鶏もも肉を上回るそうです。お肉の場合は部位により違ってきますし、脂身の多さでたんぱく質は変化しますが、たぶん貝柱はそういう変化はなさそうですね。脂質がほぼなしというのも良いです。筋肉付けるためにはなかなか良い食材のようですよ。

貝柱以外の部分まで含めると、タウリン、亜鉛、ビタミンB12が含まれているそうです。高タンパク質かつ低脂肪で、ヘルシーな食材、日本でもブレイクするかもしれませんね。ということで、今晩はホタテのひもでも買って帰って、熱燗にしますか。

洋上風力発電 石炭火力に代わる切り札

新法が成立し、政府の補助制度などの後押しもあり、だんだん洋上風力発電の周辺がにぎやかになってきました。遠浅の海が少ないなど、課題もあるものの、脱石炭を促す世界の潮流に乗ってきたって感じですね。海外企業も含め、関連事業への新規参入の話題も増加してきています。

国内の洋上風力発電 総事業費2兆円

3/13 の日本経済新聞記事のタイトルです。みずほ銀行の試算によると、国内で計画される洋上風力発電の総事業費が2兆円に達するとのこと。新法の成立や国の補助制度といった礎もさることながら、環境に配慮する「ESG投資」におけるあらゆる業界からの評価も大きく前進させた感じです。

みずほ銀行が試算というのも不思議に感じた方もあったでしょうか。銀行にとってもESGは他人事ではありません。石炭火力発電関係への融資がやり玉にあがるご時世です。銀行としてもESGにおいて高い評価を得られる融資を拡大したいわけですね。で、銀行がそれを試算していると。

記事の最後のところで、「洋上風力発電は事業規模が大きく、複数の金融機関がプロジェクトファイナンスで資金を出す。アセス手続き前の案件も含め、10件は3メガバンクが主幹事として融資を検討しているとみられ、みずほはこのうち5件に助言している」とあります。大規模な太陽光発電の事業においても、メガバンクによる同じ形態の融資が見られました。

世界の電力 石炭火力重荷

同じ日の日経にはこういうタイトルの記事と、「日本、地方で依存度高く」という記事も掲載されています。石炭火力発電は二酸化炭素排出抑制のための追加の環境対策費用により高コスト化しており、特に規制が強い欧州では採算が悪化しているという記事です。

また、後者の記事は、日本では地方電力ほど石炭火力への依存度が高く、今後これが高コスト化していくだろうというものです。最も石炭火力への依存が高いのは沖縄電力だそうで、最も低い東京電力の5倍になってます。自然という観光資源が生命線の沖縄。その沖縄が最も依存度が高いというのは皮肉ですね。

ESGの潮流はもう止められないでしょう。日本においても新たな環境規制が導入される(導入せざるを得なくなる)のはほぼ間違いないでしょうし、再生エネへの転換は待ったなしの状況です。

記事の最後では、中部電力の社長さんの「資源の少ない日本で石炭火力は重要な電源」という発言も掲載されていました。電気事業連合会の会長さんという立場もあり、各方面への配慮が滲む発言なんでしょうが、ちょっと不用意な発言ですね。ESGの魔女狩りはもう始まってますよ。

キックバック 東邦システムサイエンス 大和ハウス

今年度も残りわずかとなってまいりました。期末の数字の総仕上げやら、来期計画の策定やら、サラリーマンには何かとバタバタする時期。お疲れ様です。 年度末ということで今年度の不正・不祥事を振り返っていましたら、ちょっと珍しい事例がありましたので、ご紹介します。

2件発生したキックバック

企業として架空の発注や水増しした発注を行い、その取引先からキックバックとして金銭を担当者が受け取っていたという類の不正です。今年度上場企業において2件発生していました(kuniが調べた限りでは)。東邦システムサイエンスという会社と、ダイワハウスです。いずれも企業の不正ではなく、役職員個人の犯罪ですね。

東邦システムサイエンス(4333)

元取締役の男が同社として総額約1億2,000万円の架空取引の発注を実行し、発注先の協力会社から発注金額の一部をキックバックとして受け取っていたという事件です。システム開発会社にはありがちな事件ですね。国税局の税務調査が発覚の端緒となったようです。個人の犯罪とはいうものの、会社の内部統制を整備し、監督すべき立場の取締役がとなると、会社としての不正・不祥事と言わざるを得ませんし、非常に悪質です。

社内調査委員会の調査結果によると、同取締役は約7年間にわたり、社内外の関係者と共謀の上、実行していたということ。この元取締役の部下である4名についても本件不正行為に関与していたことを認めています。

ちなみに、同社では内部通報制度については整備済みではあるものの、2017年度、2018年度上半期において、通報実績はゼロ。改善策の中では内部通報制度の実効性向上に努めることも書かれていました。内部監査の実効性向上についても同様に書かれています。

大和ハウス(1925)

こちらは元営業所長が、同社が手掛ける建設事業を巡って、取引先から約4,000万円のキックバックを得ていたというもの。東京国税局の税務調査を受けて、このキックバックが所得として認定され、所得隠しとして指摘されたんだそうです。

元所長がキックバックされた金銭、実は受け取っていたのは、妻が取締役を務めるシンガポールの会社で、コンサルティング名目で8,000万円を受領。これをキックバックした取引先企業の副社長と折半したということです。めちゃくちゃ、きな臭いです。

おまけにこの事件についてはダイワハウスは一切開示しておらず、関わりたくないような様子。当の元所長は同社から何のお咎めもなく退職金ももらって自主退職したとか。さらに、この事件にはあるキャバ嬢が関与していて、、、芸能ニュースみたいになってます。この事件はホント良く分かりません。