株式会社創建エース 特別調査委員会を設置

少し前の話題になりますが、株式会社創建エースは3/19、「特別調査委員会設置に関するお知らせ」を公表しました。昨年から証券取引等監視委員会開示検査課から開示検査を受けており、今回3/7に、外部専門家による調査を行うよう要請があったということです。3/19付けで特別調査委員会を設置済みです。

株式会社創建エース

株式会社創建エースは各種施設の設計・建設などを行う建設事業が中核。昨年7月、クリニックの会計事務などを受託するメディカルサポートを子会社化した東証スタンダード上場企業です。これまでかなり激しく社名変更を繰り返してます。96年、キーイングホームに、2010年、クレアホールディングスに、さらに、2021年、中小企業ホールディングスに、2023年、創建エースに商号変更といった具合。

調査要請の概要

同社子会社における、2021年9月から2023年6月末日までの取引の実在性、および取引先に対する債権の資産性について疑義がある、というのが監視委員会の指摘。会社側は現経営陣が就任する前の問題(中小企業ホールディングス時代の事案)であるとはしていますが。

監視委員会がここまでやるということは、ほぼ答えは出ているようなものかと。同社の直近の株価はただの22円。100円割れの株価は昔はよく倒産株価などといわれました。いわゆる箱企業なんて言われる、過去の経営陣が食い散らかしてきた企業のようですね。架空取引や不正な会計処理などがこの後出てくるものと思われます。

サイバーエージェント 子会社サイバーアウルで不適切な会計処理が発覚

サイバーエージェントは3/26、「社内調査委員会の設置に関するお知らせ」を公表しました。100%子会社である株式会社CyberOwl(サイバーアウル)において、不適切な会計処理が判明したとのこと。この事案の解明等を目的に、外部の専門家を含む社内調査委員会を設置するとしています。

サイバーエージェント

サイバーエージェントは独立系のインターネット広告代理店。インターネット広告の制作・運用のほか、スマートフォンゲームの開発・運営や、スマートフォンなどからも視聴できるインターネットTV「ABEMA」なども手掛ける東証プライム上場企業です。

事案の概要

今回開示されたのは冒頭に書いた、「不適切な会計処理が判明した」という事実のみ。どのような内容なのかは全く示されていません。同日、「サイバーエージェントのある事業をサイバーアウルに承継することを中止する」なども開示されていることから、当該事業継承の手続きを進める中で発覚したものと思われます。

このての子会社で不適切会計処理が見つかるケースでは、買収した子会社が買収以前に行っていた不正会計等が今になって出てきました、みたいなパターンが多いですよね。しかし、このサイバーアウルはもともとサイバーエージェントが設立した会社のようで、役員も全員サイバーエージェント出身者。買収した企業だからという言い訳はできません。

高圧ガス工業株式会社 株式売出しを中止

高圧ガス工業は3/4、「株式売出しの中止に関するお知らせ」を公表しました。2/21に既存株主(デンカや金融機関など)の持ち株を売り出すとしていたんですが、これを中止するとのこと。連結子会社において、財務情報に関連して確認すべき事項が発生したためとしています。

高圧ガス工業

高圧ガス工業は、鉄鋼製品の溶接・溶断に用いられる溶解アセチレンを主力とする産業用ガスメーカー。溶解アセチレンのシェアは国内トップクラスで、このほか、接着剤や塗料などの化成品を手掛ける東証プライム上場企業です。

中止の理由は

売り出し人はデンカや三菱UFJ銀行、三洋化成など、政策保有株の売却ということでしょうかね。この公表を受けて、短期的な株式需給の悪化リスクを警戒した売りが膨らみ株価は850円処から100円ほど下げていました。今回の中止の知らせで株価は急騰し、ほぼ元の水準まで戻っています。

売り出し中止の理由は、「連結子会社の財務情報に関連して確認すべき事項が発生したため」とだけ説明されており、「当該確認に時間を要するも のと判断した」ということです。先日、JEH(Japan Eyewear Holdings)が売り出しを中止したのは、役員のインサイダー取引が原因でしたね。

プライム市場へ上場市場区分を変更するに際して「未公開情報を知りながら買い」、でしたが、今回は「連結子会社の財務情報に関連して確認すべき事項」としていますので、インサイダーではなさそうです。会計不正でも出てくるんでしょうか。

株式会社MTG 特別調査委員会の調査結果

連結子会社である株式会社M’sエージェンシーにおいて、主に2024年9月期中の広告に関連する仕入計上に関する文書の改ざん等により、費用の計上年度のズレもしくは未計上が発生している疑いを調査していたMTG。2/7に、「特別調査委員会による調査報告書受領に関するお知らせ」を公表しました。

歯切れの悪い

調査報告書については、プライバシー、個人情報及び秘密情報保護の観点から、部分的に非開示措置を施した上で公表するとしていますが、今回の開示では一部新しい情報が出てきています。ただ、なんとも意味がよく分からない内容になっています。

当初、「累計約660百万円の費用の過少計上」としていたものが、調査の結果、688百万円に増加しましたね。本件以外の類似事案は検出されなかったとのこと。そして気になる一文が

「M’sエージェンシー元代表者が、会計上の損益等に影響を及ぼすことを意図していた事情は認められず、また元代表者以外の者が本件の不適切行為に積極的な関与をしていたことを示す事情は認められなかった」というくだり。

文書の改ざん等により、と言いつつ、代表者も意図せず、従業員も関与していないとはどういうことでしょう。「何言ってるのかわかんねぇなぁ」ってやつですわ。「意図していた事情」や「積極的に関与」ってとこが焦点だと思いますが。何とか影響小さく逃げ切ろうとする悪知恵が透けて見えるようで・・・。

ダイワ通信株式会社 子会社において売上の過大計上や簿外在庫が

ダイワ通信株式会社は2/4、「第三者委員会設置及び2025年3月期第3四半期決算短信の開示が四半期終了後45日を超えることに関するお知らせ」を公表しました。子会社において売上の過大計上と簿外在庫が生じている可能性があることが判明したということです。

ダイワ通信

ダイワ通信は、継続的な手数料収入を得るモバイル事業(ソフトバンクの一次代理店として移動体通信機器等の販売)と、成長戦略であるセキュリティ事業(防犯・監視カメラ等の販売および監視カメラシステムの施工、保守等)の2つの事業を展開する東証スタンダード上場企業です。

不正の概要

ダイワ通信の連結子会社であるディーズセキュリティ株式会社において、同社と取引先の間における不適切な取引に関する通報があり、同社において売上の過大計上と簿外在庫が生じている可能性があることが判明したといいます。

開示では以上のように、「売上の過大計上と簿外在庫」としか説明されていません。また、「通報があり」の部分についても、内部通報なのか、取引先からの通報なのかも分からない状況です。通常、不正の発覚時は世の中的に評価されやすい内部通報であればその通りに「内部通報により」と記載しそうな気がします。

あえてそう記載しなかったのは、取引先や当局からの通報だったんじゃないかと。しっかりした第三者委員会を設けるという態勢から考えても、ここもやはり、架空取引や循環取引とかが出てきそうな感触です。