神東塗料が水道管用の合成樹脂塗料の認証を不正に取得していた件。同社からの新たな開示はありませんが、経団連や日本水道協会からは反応や情報アップデートが継続しています。ここまでに出てきたお話を整理しておきます。
経団連
経団連の会長は1/24、定例記者会見で、「神東塗料が合成樹脂塗料の認証を不正取得していた問題に関して、非常に遺憾に思う」とコメントしました。経団連の会長が個別企業の不正に関して言及するとは。と思ったんですが、現会長は住友化学の会長だったんですね。住友化学は神東塗料の筆頭株主なもんで、、、なるほどそういうことね。
日本水道協会
日本水道協会はかなり頻繁に情報発信しています。1/16以降、認証品の出荷停止等が徐々に解除されてきています。直近の情報は1/28時点で既に「第8報」まで発信されています。事の重要性に配慮した迅速な対応が取られているようですね。
日本経済新聞によると、1/30、同協会が調査の対象を拡大することを明らかにしたと伝えています。これまで不正の疑いがある12製品の品質や水道水への影響について調査してきましたが、これとは別の12製品についても調査を拡大するということです。
不正の手口についても触れられていて、認証を取得するために協会に提出する塗料の試験片を、規格に沿わない方法で製造していました。
規格ではセ氏55~65度で24時間乾かすと定められているのに対し、80度で10日間乾燥させていたとのこと。さらに水で洗浄も。認証試験で合格するため、水に溶け出す成分がより少なくなるように不正な手順をとっていたということです。