パスコ 不適切な会計処理(その2)

パスコは2/10、「特別調査委員会設置の知らせ」を公表しました。既に先日公表していた特別調査委員会の、調査委員が決まりました。という開示ですね。そのほかにも、第1報では開示されていなかった情報についてもアップデートされていましたので、(その2)でございます。

発覚の端緒

2022年12月に業務監査部長の交代があり、翌2023年1月、後任となった業務監査部長が前任者からの引継ぎ資料を確認する中で、2022年4月付の資料の中に売上を翌年度に繰り越すことにより利益を先送りする不適切な会計処理が実施されている旨の記載を発見した。これが発覚の端緒のようです。

いやいや、これ、ビミョーなお話ですねぇ。社内監査により不適切な会計処理を発見していたということでしょうか。だとすると、なぜ、前業務監査部長はこの問題を経営陣に問わなかったのか。

問題を指摘したんだけど、経営陣からの圧力により揉み消されてしまったのか。経営陣と戦ったのなら、その際監査役の耳に入れていたのか。監査役はどう機能したのか、しなかったのか。などなど、メチャいろいろ気になります。実はこういう光景ってよくあることなんです。

先送りしていた利益

今のところ判明している先送り金額も公表されています。2021年3月期→2022年3月期の利益先送りが、営業利益で128百万円。同じく、2022年3月期→2023年3月期が130百万円だそうです。

従業員の不正により上記金額を詐取された、みたいな社外への流出事案ではありませんが、立派な不正会計ですからねぇ。同社のガバナンスの実態が明るみに出ることになります。経営陣のどこら辺りの人物までが関与していたのか、も非常に気になりますね。

コメントを残す