ALBERT(アルベルト:3906)(その2)

外部調査委員会の調査報告書が5/13、開示されました。データサイエンティスト育成事業に係る取引に関する売上高計上の妥当性について、監査法人から指摘され、外部調査委員会を設置して調査をしていました。

売上計上の妥当性

報告書を読んでも良く分からないところが多いです。人材サービス提供会社の社員をALBERTが育成し、スキルが上がったところで再度派遣社員として受け入れ、働いてもらうというスキームのようです。ところが今回、受け入れた派遣社員が使い物にならず、費用ばかりが発生してしまう状況に。

そこで受け入れた派遣社員を再研修することになり、人材サービス提供会社から5000万円受け入れます。ALBERTからみて、派遣受け入れ(お金の支払い)と再研修(お金の受け取り)という複雑なお金の流れがあるもんですから、ややこしい。

で、結論はというと、収益を認識するための要素が欠けており、適正な会計処理ではないというものです。現行の会計制度においては、収益として認識するためには以下の2点が必要とされています。
① 財貨又は役務の提供が行われ
② 対価として現金または現金等価物を受領した時

②に関しては認められるものの、「役務の提供」の実態がないため、売上げとして計上するのは妥当ではないという結論です。

取引そのものも変

報告書では純粋に会計処理上の判断を書いていますので、上記のような話になるんですが、金は受け取ったが、再研修なんてやってねーし。っていうことなんですね。再研修の話はまとまったかもしれませんが、そのことがALBERT内で共有されていないために、ほぼ詐欺状態に見えます。

再研修と言われてポンと5000万円払う会社もどうなんだかって感じです。で、その後再研修の実態についても確認してなさそうですし。この人材サービス提供会社とALBERTの関係も良く分かりません。AI関連、やはりバブルなのか、、、何だかもっと裏の事情があるのか、、、。

日本経済新聞社にサイバー攻撃

5/12 日本経済新聞はサイバー攻撃を受け、日経と一部のグループ会社役職員等1万2514人分の個人情報が流出したことを公表しました。流出したのは5/8で、役職員のメールアドレスも含まれることから、日経社員等になりすました不審メールが送られる可能性がありそうです。

マルウェアですね

コンピューターウィルスが仕込まれた電子メールが送りつけられ、日経グループの従業員がこれを開封したんでしょう。このパソコン1台が感染し、悪意あるプログラムがサーバーの個人情報を取得。これを外部に送信されてしまったということですね。マルウェアの仕業です。

流出したのは、日経のネットワーク端末を利用した社員らの、氏名や所属、メールアドレスが含まれていたようです。彼らが取材で得た情報や、読者・顧客の情報は流出していないとしています。もし流出していたら、kuniのデータも、、、(電子版の会員なので)。

しかし恐ろしい話です。よくサイバー攻撃の脅威を説明する話に出てくる、関係会社等の比較的守りの意識が薄い会社を踏み台にするパターンのようです。割と端っこの関係会社の契約社員とかでも、ポチっとクリックしてしまうと、、、こういう惨事になるんですね。

皆さんはポチっとしてしまわない自信がありますか?「マスクの送付」だとか「特別定額給付金申請について」なんてタイトルでついポチっとしてしまうんですね。これは誰にでも起こり得るんじゃないでしょうか。

2次被害に備える

犯人は日経グループ社員等のメールアドレスを手に入れたわけです。当然、日経社員になりすまして次の犯罪を考えるはず。日経や日経が出版する雑誌等の購読者は日経からのメールをあまり警戒しません。気を付けましょうね。次に狙われるのはあなたです。不審なメールを受信したら日経のカスタマーセンターへ。 Tel 0120(21)4946

天馬 外国公務員への贈賄 2500万円

東証1部上場の天馬。そのベトナム子会社が2017年と2019年に、現地の公務員に2500万円の現金を渡していました。この件については4/2公表の第三者委員会調査報告書の中にも出てくるんですが、5/11にその天馬が東京地検に自首申告したことが報じられました。

第三者委員会

第三者委員会の報告書では、このベトナム事案はX国天馬における事案と書かれていましたね。2017年には税関局職員に要求されて1000万円。2019年には税務局職員に要求されて1500万円を支払ったというもの。

現金の支払いは追徴税の減額を求めるものです。減額の見返りに税務局職員や税関局職員に袖の下を渡していたということですね。新興国では、現地の役職員が外国公務員からの金銭要求に日常的に遭うという現実があるそうです。

外国公務員から金銭要求された時にどのように対処するか。その現実的な対処方法を策定し、役職員に研修して指導してこなかったこと。無防備に海外展開していたことなどを、第三者委員会も発生原因にあげていました。

Y国天馬 Z国天馬

今回の報道ではベトナム現法だけが報じられていましたが、調査報告書では、Y国天馬事案とZ国天馬事案というのが登場します。どこの国かは分かりません。Y国天馬では4回にわたり計615万円の調整金(袖の下です)を税関課長へ。 Z国天馬では60万円の調整金を労働局職員へ。ただ、いずれも委員会としては事実の認定には至らなかったとしています。

自首申告

追徴税だぁと言われれば、違法に外国の公務員にお金を渡してそれを回避してきた会社が、今度は東京地検に自首申告ですかぁ。自主申告(最後くらいは正しい表記で)して既に改善対応しているからということで不起訴狙い?なんかこれって許せないんだけど。

アフターコロナ (その2) 国内生産回帰

アイリスオーヤマが来月から国内でマスク生産を開始する話を先日書きました。素材から国産にこだわり、日本国内の生産設備導入により、1億5千万枚/月というマスク生産計画を発表しています。なぜ同社は国内生産回帰を決めたのでしょう。

日本製造業 「コロナ後」再生の道

このタイトルは「選択5月号」の記事のタイトルです。非常に納得感のあるお話でした。新型コロナウィルスがきっかけとなって、世界が中国リスクを再認識し、日本の製造業も中国から国内に回帰し始めるというストーリー。

そしてさらに、日本の製造業のみならず、中国企業の誘致の好機であるとも言ってます。中国と日本の人件費はもうそれ程の差はなく、あらゆる面で日本の地方の工業団地は中国より魅力的になっていると指摘しています。政権により接収や財産の没収といったリスクを回避したいという中国の企業家のニーズもあるとか。「工場のインバウンド」だそうです。

地方への分散が始まるのか

英国がEU離脱を決めた後、ホンダが英国から撤退するというニュースがありました。このケースは関税が絡んでるわけですが、生産工場を置く国のリスクを嫌い、他国へ、もしくは国内回帰といったサプライチェーンの再構築がもう始まっているように思います。

米国と中国の対立から貿易戦争が勃発、中国に生産拠点を置くことのリスクが大きくなってきていたところへ新型コロナウィルス。今度は中国の政治リスクが顕在化します。感染拡大を阻止するために中国政府が採った強権的な政策を目の当たりにし、そろそろ中国に見切りをつける企業が増えてくるんでしょうか。

日本国内はどうかというと、先日も書いたように東京や大阪に人口が集中していることのリスクをまざまざと見せ付けられました。国内回帰する製造業は地方に生産拠点を。東京等に集中していた人口は地方への分散、、、となるのでしょうか。

愛知県 新型コロナウイルス患者に関する非公開情報を誤掲載

愛知県で新型コロナウイルス感染症に関するWebページ上に、5月5日午前9時30分頃から午前10時15分まで、県内発生事例1例目から495例目までの患者に関する非公開情報を誤って掲載してしまうという事故が発生しました。

非公開情報

非公開情報という言葉が使われていますが、個人情報かつ機微情報ですね。誤って掲載した内容とは、患者の氏名、入院先医療機関、入院日、転院先医療機関、転院日、退院日、発生届提出保健所、クラスターの名称及び分類だそうです。

本来の公開内容は、発表日、年代・性別、国籍、住居地、接触状況、備考(県、名古屋市又は中核市別の発生事例番号) です。誤って掲載した内容の方には、「接触状況」の項目が見当たりません。一方で「クラスターの名称及び分類」というのがあります。

おそらくこれが患者の感染場所や、患者同士の関係性を説明している項目だと思われます。どこの誰がいつ感染したのか。また誰と(もしくはどこで)接触したことで感染したのか。くらいの情報が漏洩したということのようです。あと、医療機関名も気になりますね。

ヤバいね、これ

5月4日はWebページの作成者と承認者が同一人物であったため、ダブルチェックができていなかった。ことを発生原因と公表しています。掲載は5月5日ですが、掲載登録の作業は5月4日の21時半ころとされています。それ以上は触れられていませんが、テレワークの事故だったかもしれませんね。

しかし、これヤバいです。家族間で接触・感染という事実であればともかく、家族等の関係のない個人と個人の関係が想像出来ちゃったりするわけで。苦情も殺到しているようです。転載などの二次利用は確認されていないということですが、、、。