オリエンタルコンサルタンツホールディングス 調査結果を公表

オリエンタルコンサルタンツは10/10、「特別調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ」を公表しました。税務調査(東京国税局)から原価の付け替えを指摘されていた事案で、8月から特別調査委員会を設置して調査を行ってきました。

原価付け替えの蔓延

調査報告書では、「全社的に原価付け替えが行われていたと認めることができる」とし、原価付替えが社内に蔓延していたことを指摘しています。

2021年10月~2023年6月において予算管理者を務めたことがある者 406 名を対象にアンケートを実施したところ、196名(約 48%)から原価付け替えを行ったことがあるとの回答があり付け替えの件数は2,357件で、その金額は原価合計7億3,889万7,401円だったそう。

部長やチームリーダーも認識しているケースもあったようで、支社長の一部においても、原価付け替えが行われていたことを認識していたものと認められる。としています。

売上の先行計上

ほかに売上の先行計上なども指摘されているんですが、こちらは、現場において実態を伴わない売上計上が一部発生していることを認識していた支社及び本部の幹部職員並びに経営陣は認められなかったとしています。

まぁ、結局のところ、幹部職員や経営陣が関与したとまでは言えないという、玉虫色の調査結果となっています。これだけ蔓延しているんだから、何かしら関与があったんじゃないかと思いますけどね。

兼松 → 双日 営業機密持ち出しで元従業員を逮捕

大手商社「兼松」から営業秘密を不正取得したとして、警視庁は9/28、大手商社「双日」元社員を不正競争防止法違反(営業秘密侵害)の疑いで逮捕しました。持ち出された情報には兼松が管理していた自動車の部品に関するデータや取引先の営業情報が含まれていたといいます。

兼松 双日

兼松は電子、食料、鉄鋼などに強み持つ専門商社。一方の双日は旧ニチメン、旧日商岩井が経営統合した総合商社で、自動車、航空産業、石炭、肥料などの各事業に強みを持つ企業です。売上高で比較すると、商社部門で双日は第11位、兼松は第19位という位置付け。

逮捕容疑

容疑者は兼松で自動車部品の取引を扱う部署に勤務。2022年6月に兼松を退社し、翌月に双日に転職しています。兼松在職中にもファイルを持ち出していたほか、転職後も元同僚の派遣社員のIDやパスワードを使用したとみられているようで、土日にデータベースへのアクセスを繰り返していたということです。

多くの社員が休む週末に、単一のアカウントから多数のアクセスがあるとして兼松が異常を検知し、社内調査に乗り出し被害が判明したとしています。

容疑者は転職前の6月にも自分のアカウントを使って兼松の内部データ約3万7千ファイルをダウンロードした形跡があったといいます。この時点で退職(転職)に待ったをかけることができれば、ここまで大きな事件にはなっていません。

通常、上場企業であれば、退職の〇か月前までには退職する旨を自己申告しなければならない。みたいなルールがあるものです。退職予定者の業務端末の動作記録(ログ)を調査できるIT技術と、退職までの期間を合理的に組み合わせる社内ルールがあれば、回避できたのではと思うんですが。

株式会社グッドスピード(その2) 第三者調査委員会の委員選任

9/29に「調査委員会設置のお知らせ」を公表し、監査法人から「公表済みの決算に関して不適切な会計処理がある旨の疑義が生じている」との指摘を受けたことをあかしていた株式会社グッドスピード。10/6に「第三者調査委員会の委員選任に関するお知らせ」を公表しました。

おさらい

グッドスピードは中古車販売店を東海4県(愛知、岐阜、三重、静岡)を中心に出店しており、ビッグモーターの騒動を受け、過去約4カ月間の保険金請求を自主調査し、30件で不適切な事案が見つかったと発表していました。

9/29の開示では、不適切な会計処理の詳細等については、調査委員会が設置された後、直接、調査委員会へその内容を伝えると監査法人から言われていましたし、保険金請求に関する事案と、監査法人が指摘する不適切な会計処理の関係についても触れていませんでした。

第三者調査委員会

今回の開示では、監査法人の指摘は保険金請求に関する事案ではなさそうで、「主に売上計上の時期に関する内容であることが委員会へ伝えられた」とのこと。そのため、「過去の保険金請求に関する調査は、今回の調査委員会の調査対象には含まれない」としています。

監査法人から事前にビシッと言われていたためでしょう。第三者調査委員会の態勢も委員の面々もかなり立派なものになっています。

東亜建設工業 従業員の不正行為(その2)

先日取り上げた記事。東亜建設工業の100%子会社である信幸建設で、従業員らが水増しや架空発注等を行った上で、その水増し又は架空発注額の一部を従業員らが自らに還流させ、着服していた件。その2です。

2016年にも

複数名の従業員が関与しているような書きぶりであり、非常に規模の小さい100%子会社であること。取締役5名のうち4名が兼務者であることなどから、子会社での組織的な不正や、場合によっては親会社までを巻き込んだ不正もあったりするのかも。などと感じていました。

少し調べてみたら2016年にも不正が起きていたんですね。空港施設での薬液注入工事における施工不良と虚偽の報告という事案です。東京国際空港、福岡空港など6カ所で不正が行われており、いずれの工事においてもその一次下請けが信幸建設という組み合わせでした。

もともとこういう不正が起きていたことを考えると、今回の件への対応が社内調査委員会で良かったのかどうか。委員長と1名の委員は外部の弁護士ですが、他は東亜建設工業の監査等委員2名と取締役執行役員管理本部長です。

特に取締役執行役員管理本部長さんは秘書室統括なんかもされていて、経営陣には最大の配慮がされそうで、、、。この際、委員の方も全員外部の方に変更して、出直されたらいかがかと。

イトーヨーカ堂 元社員が詐欺容疑(カラ出張)で逮捕

総合スーパーを運営する「イトーヨーカ堂」から、出張の名目で新幹線の乗車券などをだまし取ったとして、警視庁は10/5、同社元社員の容疑者(57)を私電磁的記録不正作出・同供用と詐欺の疑いで逮捕したと発表しました。

イトーヨーカ堂

イトーヨーカ堂は資本金400億円、店舗数228店舗、従業員は約24,000人。総合流通グループであるセブン&アイ・ホールディングス(7&i)の100%子会社であり、同グループの祖業にして中核企業です。2020年には創業100周年を迎えました。

不正行為の概要

容疑者は同社営業本部の販売促進部で管理職の「マネジャー」で、昨年1月ごろ、青森や大阪などへの架空の出張情報を社内システムに入力し、新幹線のチケット計24枚(計約19万円相当)をだまし取った疑いだそう。実際に出張はせず、チケットを換金して着服していたようです。

2015年4月から昨年3月までの約7年間で、逮捕容疑も含め架空出張を755回繰り返し、計約2,400万円相当のチケットをだまし取ったとみられています。全国の店舗の改装に関する打ち合わせという名目が多かったといいます。

生活費や趣味にあてていたということですが、凄いねこれ。755回も繰り返して、2,400万円ですって。やった奴もとんでもないけど、それを看過してきたイトーヨーカ堂の管理態勢も滅茶苦茶やね。カラ出張で潤ってきたやつ、この容疑者だけではないんじゃない?他も調べた方が良いよ。