日本精鉱株式会社は8/6、「当社中瀬製錬所における火災発生について(第一報)」を公表しました。兵庫県養父市にある同社中瀬製錬所において、8/5、午後0時20分頃火災が発生しています(同日午後2時20分頃鎮火を確認)。
日本精鉱株式会社
日本精鉱株式会社は、自動車、家電製品、繊維製品などの幅広い分野で、難燃助剤あるいは触媒として使用されるアンチモンと、その化合物の生産・販売におけるリーディングカンパニーだそうです。東証2部上場企業ですが、従業員は88人とかなり小ぶりな会社ですね。
アンチモンはプラスチック製品や繊維製品などの難燃助剤をはじめ、触媒や顔料、減摩材、ガラス清澄剤など、様々な用途を持っているそうです。ただ一方で、人体にとっての毒性もあるんだとか。
火災の概要
中瀬製錬所は兵庫県北部にそびえる、県下最高峰の氷ノ山の麓にあります。古くは1500年代に遡る「中瀬金山」の歴史を持ち、現在はアンチモン製品を製造する工場。同工場の前処理建屋内から破砕した原料メタルを製造炉へ送り込むベルトコンベアで火災が発生しました。
公表文では、「火災により損傷した設備はメンテナンスを行っており、一時停止中のものでした。」と説明されています。一時停止中の設備での火災、ここ、ちょっと気になりますね。
株価
同社はこの開示の前日13時に好決算を公表。株価は一時ストップ高まで買われました。同じ日の12:20に火災が発生していて、その40分後に好決算の発表。そして火災の公表は翌日の15時。ジェットコースター相場になりかねません。危うく多くの投資家が巻き込まれるところでした。この公表順、何とかならなかったんでしょうかね。