新日本空調は3/6、「当社職員の不正行為に係る社内調査結果と今後の予定について」を公表しました。同社従業員(拠点現場所長)が特定の協力会社へ、合計2,482万円の架空発注を行っていたという事案でした。
調査結果の概要
調査結果は2月に公表された内容とほぼ一緒ですね。委託先協力会社の従業員たちへの退職金充当という希望を持ちつつ架空発注を行っていた。今回あらたに説明されたのは、取引先では入金は全て売上として計上されただけであった。ということと、行為者は、この不正に関し、取引先やその関係者に対して見返りを求めておらず、実際に見返りを得ていないということ。
2点、しっくりこない
本当にあるんですかね、見返りも求めず、このような不正を働くなんてこと。これがまず1点目。見つかればクビになることを覚悟のうえで、取引先従業員のために不正を・・・。
そしてもう1点が、取引先従業員に報いるために、正当な社内手続及び交渉を経て業務委託費自体を上げるという方法について、同社はなかったとしていること。つまり、「もう少し委託費値上げできませんかね」という相談もなく不正が行われたと。これもちょっと考えにくいです。
委託費値上げの打診もなく、従業員が勝手にやってしまいました。という構図。同社は悪くないし、取引先も決定的な不正はないという両法人にとって円満な結論で、従業員だけの不正。これって一番嫌な展開ですわ。ちなみに、翌日の3/7には、この調査結果をもって解決とし、四半期報告書を提出しています。