三菱UFJ銀行 180店舗削減 とか

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三菱UFJフィナンシャル・グループは、2023年度までに三菱UFJ銀行の店舗数を約180店舗減らす方針を明らかにしたとのこと。従来は17年度末の515店舗から2割にあたる約100店舗を減らす計画だったが、削減率を35%に積み増すんだそうです。2017年の年末辺りから、メガバンク各行が支店の統廃合競争に入りましたが、期をまたぐ毎に削減店舗数が増加するなど、わけわかんなくなってきたので、今回は三菱UFJ銀行の店舗戦略を整理しておきます。

店舗数の推移

            2016年度末   2017年度末   2018年度末
来店型店舗       665        525       509
(本支店 出張所)    624        515       500

こんな感じです。17年度から支店のカテゴリーが変更になっていますので、2016年度の本支店・出張所の数は参考程度に。こうしてみると既に100店舗以上減ってきてるんですね。

削減店舗数の上積み

今回のニュースは、2017年度の本支店・出張所515店舗を基準にしています。この基準に対して従来20%の100店舗を削減すると言っていましたが、今回それに上積みして35%削減すると言ってます。515店舗を180店舗削減するということですね。

一方で、有人対顧客窓口を有するフルバンク型の支店は50%削減とも言っています。つまり、260店舗程度だけを残して、180店舗を削減。約170店舗を機能特化型店舗に衣替えするという計画のようです。ちなみに、機能特化型店舗はMUFG NEXTなどのコンサルティングオフィスを軸に展開するという説明がされています。

また、人員についてはかなり気を使った感じで、今回も2023年までに6000人程度の人員減少を見込むとしていますが、これも自然減だとしています。業務量の削減見通しは当初の9500人分から1万人超相当分まで積み上げてますが、、、。この辺りの言い回しが三菱らしいです。

日経の社説より

5/18付け日本経済新聞の社説で「メガバンクは次世代金融へ脱皮が急務だ」というのがありました。全国に配置した支店や人員はいまや重荷だ。リテールの数少ない成長分野がシニア金融だ。ノルマを排したコンサル型営業を徹底するべきだ。海外展開やM&A助言など付加価値を高めよ。株式持ち合いを解消してその資金をスタートアップへ積極的に振り向けよ。異業種と連携してノウハウを取り込め。

こんなことが書かれてました。多くの有識者たちが異口同音にこのようなことを言ってますし、メガバンクだって既にそういう対応してますよね。こんなふうに誰もがその通りだと思う状態、みんなの意見が一致する状況で、相場は天底を打つものです。実はみんながそう思っている時代はもう終わりに近付いてたりするんですね。また今回も金融界の戦略は外れてしまうのでしょうか。外れるとしたらどの戦略でしょうか。この辺りはまた別の機会に考えてみたいと思います。

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