三菱電機は5/25、「当社における品質不適切行為に関する調査結果について(第3報)」および「当社における品質不適切行為に関する原因究明及び再発防止等について(第3報)」を公表しました。昨年7月に設置された調査委員会による3回目となる中間調査結果報告です。
調査委員会
いやぁ、もうこれまで何度取り上げてきたんでしょう。2021年6月に長崎製作所で鉄道車両向け機器の検査不正が判明し、調査委員会が調査を進めてきました。調査委員会は、同委員会に寄せられた品質に関わる問題の申告等を基に抽出した要調査事項 2,303件のうち、約8割に当たる 1,933件の調査を終了したということです。
なので、現時点でも、約2割に相当する370件に関してはこれから調査ということになります。今年秋まで調査を継続するらしいです。っていうか、ここでいう「要調査事項」というのが、そもそもすべてを網羅できていない可能性もありますけどね。
結果の概要
報告書では新たに15製作所(工場)で101件の不正行為が明らかになりました。納期やコストを守るため、顧客との契約や規格などを軽視して不正行為に手を染めるケースが目立ったといいます。多くは現場担当者レベルにとどまっていましたが、管理職が関与しているケースもあったということです。
長い歴史を持ち、主力事業の一つである社会システム本部など、インフラ向けの製品を手がける部署が多くを占めたということですが、中には5G関連事業で電波法違反なんてのも出てきているそうです。納期やコストを守るため、製品の品質が犠牲になる。こうしたケースでは同時に従業員も壊れていってるはずです。品質不正の調査はまだまだ続きます。