報道によると、三菱商事は中国拠点のトレーダーが関与した疑いがある銅取引での不正行為で、9000万ドル(約135億円)以上の損失を被ったことが分かったとのこと。商品取引で多額の資金を扱うトレーダーが、会社を犠牲にして私腹を肥やそうとしたってことのよう。
三菱商事
三菱商事は総合商社大手で三菱グループの中核企業。歴史的に資源関連事業(石炭、銅、LNG=液化天然ガス=など資源の上流権益の保有、トレーディング)に強く、機械、生活産業、化学品など非資源分野にも強い収益基盤を有する東証プライム上場企業です。
不正行為
同社傘下のRtMチャイナで銅取引を担当していたトレーダーを解雇しました。同トレーダーが自身と関係のある地場企業などと無許可で取引をしていたことが判明。損失額は6億元(約123億円)をはるかに超えるとのこと。
トレーダーはこうした取引を通じて個人的な利益を得ており、自身の投資資金やぜいたくな生活のための資金源にしていたといいます。今のところ三菱商事はこの件について何も公表していませんが、流石の三菱商事とはいえこの損失額は小さなものではありません。
株式や債券、為替、金属など、トレーダーって相場を相手にしてるため、物凄く巨額なトレード権限を与えられているんですよね。そのため企業としての管理はかなり難しい。そういうリスクが露呈した事件です。