リニカルは12/6、「不正アクセスによる個⼈情報等流出の可能性に関するお知らせとお詫び」を公表しました。第三者からの不正アクセス攻撃を受けた結果、同社グループが保有する個⼈情報および⼀部の企業情報が流出した可能性があるとしています。
リニカル
リニカルは製薬会社の医薬品開発における治験の一部を受託する、医薬品開発業務受託事業(CRO事業)を中心に、医療機関向け医薬品販売支援事業(育薬事業)も展開。難易度の高い、がん、中枢神経系、免疫領域にフォーカスしています。東証1部上場企業です。
情報流出の概要
10/3に同社の⽇本本社およびグループ台湾拠点のサーバーに対し第三者からの不正アクセスの形跡を確認したといいます。確かに、10/5、「不正アクセスに伴う原因究明のためのサーバーの一時停止措置」が公表されています。
続いて10/22、同社グループの欧州拠点において不正アクセスを認識。さらに10/26、犯⾏グループから窃取したとするデータに対し⾝代⾦を要求する脅迫メッセージを認識したため、欧州ならびに⽇本の警察当局に本件について相談するとともに、調査会社を含めた対応チームで被害状況の把握に着⼿しています。
そして、11/3に外部の調査会社により、⽇本および台湾サーバーからの情報窃取の可能性を⽰唆する痕跡が発⾒されたそうです。
流出した情報(現時点における最⼤数で⾒積もり)は多岐にわたっており、株主・採⽤応募者等、社員および⼈事情報に関わる関係者、取引先の社員、臨床試験の責任医師・分担医師、臨床試験のコーディネーター・協⼒者等に関する個人情報や、取引先情報、同社企業情報などが流出した可能性があると。ざっと計算した感じだと20万件以上になっているようです。
なお、同社が製薬会社等のクライアントから受託している臨床試験の被験者データについては、今回の不正アクセスによる影響を受けていないということです。また、犯⾏グループとコンタクトをとること、および⾝代⾦の要求に応じる予定はないとしています。