証券取引等監視委員会は1/28、「株式会社レオパレス21社員からの情報受領者による内部者取引に対する課徴金納付命令の勧告について」を公表しました。フォートレス・インベストメント・グループの支援により債務超過を回避と伝わった場面での取引です。
勧告の内容
レオパレス21の社員から、その職務に関し知った、レオパレスの発行する株式を引き受ける者の募集を行うことについての決定をした旨の重要事実の伝達を受けながら、当該重要事実の公表がされた2020年9月30日午後5時頃より前の、同月18日から同月30日午後1時16分頃までの間、レオパレス株式合計18万株を、買付価額合計3,009万7,430円で買い付けたというもの。課徴金の額は1,850万円です。
一昨年の10/5、当ブログでもこの件取り上げました。明らかに情報漏れてるって感じでしたからね。日経がこの情報を報道したのが9/30の14時ごろでしたから、見事なインサイダー取引が実行されたわけです。日経に情報が洩れるってことは、他にも漏れてるっていうことです。
この日、160円ほどの株価が、日経の報道により191円まで急騰。同日引け後の17時の同重要事実の開示を受け、翌営業日の同社株は243円まで買われています。まさに濡れ手に粟の大儲けです。
情報を伝達(提供)した社員とレオパレス自体は違反を問われていません。そのためか、レオパレス21は正式な開示はしておらず、同社ホームページでお知らせしているのみ。違反は問われなかったかもしれませんが、これって非常に重たい事件(不正行為)ですよ。
それでなくても、施工不備という不正問題を引きずっている会社。きちんと襟を正す意味でも開示するべきでした。