レスターホールディングスは6/6、「特別調査委員会の設置及び第 13 期定時株主総会の継続会の開催方針に関するお知らせ」を公表しました。同社の海外子会社において、コンプライアンス違反の疑いのある取引が行われていたことが判明したためということです。
レスターホールディングス
レスターホールディングスは、半導体・電子部品などを扱うエレクトロニクス商社。ソニーなどの半導体製品の販売、開発からサポートまでのトータルソリューションを提供しています。このほか、調達事業、電子機器事業、環境エネルギー事業も展開してますね。
2009年、ユーエスシー(1973年設立)と共信テクノソニック(1961年設立)が株式移転による共同持株会社としてUKCホールディングスを設立。19年、バイテックホールディングス(1987年設立)との経営統合に伴い、現商号に変更しています。
コンプライアンス違反の疑い
海外子会社における取引の一部にコンプライアンス違反の疑いが生じたため、社内調査を実施したところ、従業員の親族が営む現地企業との取引において、逸失利益の可能性があることが判明したということです。よく見るパターンですね。今回の開示では説明はここまでです。
逸失利益とは、本来得られるべきであるにもかかわらず、債務不履行や不法行為が生じたことによって得られなくなった利益を指します。他社でも見られたのは、親族企業に不法に儲けさせるパターン。そこには架空取引やらなんやらが出てくることが多いです。
逸失利益の算定では、はたしてどこまでが本来得られるべきであった利益か、その確定は容易でなく、訴訟などでもよく争点となるそうです。そうしたこともあって、今月末の株主総会も事業報告や決算報告が見送られることに。